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平安末期の歌人で『山家集』を著し、百人一首にも入った放浪歌人・西行についてのエッセイです。
もとは北面の武士であり、文武に秀で、裕福でもあった佐藤義清は、何故か23歳の若さで突然出家し、以後は各地を放浪しつつ、膨大な和歌を残しました。
彼の代表的な和歌を紹介しつつ、著者の視点による人物像を描いています。
交友関係、恋愛、宗教観、歴史事件、歴史上の人物(平清盛・崇徳院・待賢門院など)との関わりなどを、残された和歌をヒントに解説。
桜を愛したゆえに、膨大な桜の和歌を残したので、桜についても一章が割かれているほどですw
「願わくは 桜の下にて 春死なん その如月の 望月のころ」
という辞世の句が有名ですが、
「仏には 桜の花を たてまつれ わが後の世を 人とぶらはば」
(私の死後に誰か弔ってくれるのなら、仏前には桜の花を手向けて欲しい)
と、自分の死後のことにまで桜の注文をつけてますwww
1首につき2ページの解説で87首。それに付随して他にも2~3首、また崇徳院などの和歌も数首挙げている場合もあるので、全部で120首くらいあります。
ただし、「平清盛の盟友」というタイトルは誇大ではないでしょうか?
「盟友」というのは、共通の目標に向かって共闘する仲間のことですが、西行と清盛は親友ではあっても、盟友と呼べる間柄ではなく、明らかにこれは今年(2012年)の大河ドラマに便乗したものですねw
書店でも、必ず大河『平清盛』のコーナーに置いてあるので(*^m^)
ニン、トン♪