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なんだか怖い物事の正体がなんだかわからないままぱったりと物語が終了し肌寒い読後感を与える怪談らしさに加えて、幽き存在の確かさを実感する語り運び。著者特有の、仄暗く怪しくも妖しい文体や世界観が作り上げる、一級の怪談短編集。
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京極堂も巷説百物語よ伊右衛門も小平次も あと豆腐小僧も どれも大好きな作品です
京極氏では 初の短編チャレンジです
レビューで ご意見が分かれていたので 正直 躊躇していました
読後の感想は
長編とは 全然違った雰囲気ですが 流石です!
最初 確かに 文体とかシチュエーションが現在なので 戸惑うんです
途中で読むのを止めてしまった方
勿体無いです!これからです!
最後の作品「こわいもの」で
本を1冊にまとめているところが ニクいです
幽談を読んで こわいものを期待した人に対しての
京極氏なりの メッセージも感じました
私は
「成人」「知らないこと」が特に印象的でした
「十万年」は この中では ちょっと箸休めですね
読み返しても 結論の出ないこの感じ
面白いです!
いい!!
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”幽談”京極夏彦著 MF文庫(2012/02発売)
(2008/07発売 メディアファクトリー単行本の文庫版)
・・・現代物の怪異譚八篇の短編集。
”手首を拾う”・・・男が妻と訪れた旅館で拾ったのは手首であった。男は再び旅館に訪れるが・・・。
”ともだち”・・・少年時代を過ごした街で旧友と出会う。
”下の人”・・・ベットの下から聞こえるすすり泣きの正体は?
”成人”・・・複数の原稿から浮かび上がる怪異の正体とは?
”逃げよう”・・・どこまでも追いかけてくる怪異。少年はおばあちゃんの家に逃げるが・・・。
”十万年”・・・視覚に異常がある青年。かつて霊が見えると言っていた同級生と出会うが・・・。
”知らないこと”・・・奇妙な隣人。隣人を観察し面白おかしく語る兄。狂っているのは?
”こわいもの”・・・こわいものとは何かを考察する男。
・・・毛色の違う短編が8篇。わたしは”成人””逃げよう””知らないこと”の三篇が怖かったですね。
また、各短編50ページ弱と分量的にも読みやすかったですね。
読みやすさは長編のような無駄な語りが少なかったからかも、ですが。(笑)
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怖いとは、なにか?
どの物語も、読み終わってもあやふやな感じが残り、それがどこか怖い…
(2014/3/2)
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2年前に購入し、少しずつ読んできて、読み終わりました。帯の「顔を半分隠せば、それは幽霊の顔」、作品の中にも出てくる言葉、印象的です。
因果応報とか合理とか、そういうものがない、という怖さ、しみじみ怖い。このしみじみした感じがとてもいいです。お気に入りは「十万年」と「成人」です。
たまたま、とか、理不尽に、とか、そういう具合に訪れる怖さ。これが本来の怖さのような気がしました。理屈付きの怖さっていうのは舶来のもののような気がします。
怖くて、面白かったなあ。
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よくわからないものの気味悪さというか、怖さというか。怖くない人にはまったく怖くないかも。うすら怖いというか、答えのない、うす暗闇に1人取り残された感じというか。
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系統の違う異色ホラーの乱列。
漠然と怖いと言う得体の知れない感じが恐怖を倍増する。
個人的に気に入ってるのは成人かな。
京極らしいのはこわいものですかね。
まあ、どれも京極でしか味わえない怖さだとは思います。
怪談や妖怪話、幽霊話とは違うし、Jホラーとも違うテイスト的に味わったことがあるようで独特のホラーでありました。
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ずっと時代物の小説を読んでいたので、現代物がいいなと思い読み始めました。
いつも見ている本の感想を載せているサイトでは不評気味だったのであまり期待せずに読んだのですが、やっぱり本の感想は十人十色ですね。面白かったですよ。
京極さんってお化けというか、妖怪というか、そういうモノが実際に登場するお話はあまり書かないので、なんだか新鮮に感じました。
表現が、文章の並びとか、構成とかなのかな、怖いです。怖いと思いました。
これはじわじわ来る怖さですね。こうして感想を書いていてもなんか怖いです。
わざとオチを書かないので、その先を想像で補います。これも読書の楽しみの1つですね。芥川龍之介さんの「下人の行方は誰も知らない。」みたいな感じですね。
京極さんの本は読み終わった後、「あー面白かった」という気持ちがあふれてきます。本当にこの人の作品に出会えてよかったなと思います。
また京極堂シリーズを再読したくなりますが、ここは我慢してまだ読んでいない本を消化していきたいと思います。