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ホームレスのスーさんの、クリエイティブ生活。
ブルーシートの家の建築にもこだわり、
火を使い、電気も生み出し、交渉とリサーチでアルミ缶や廃材を集めます。
実話にもとづいているらしい。
すごい、とは思うけど、
やっぱり、屋根のあるあたたかいおうちに住んで、
勤労して納税して暮らしたい。
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路上生活者へのフィールドワークを題材にした小説です。酒盛りをするシーンが楽しそうで印象的でした。卓也さん
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なんとも前向きな物語、でした。
主人公は路上生活者、いわゆるホームレスです。
始まりは1990年代後半、舞台は題名にもある隅田川の沿岸、
“テレカ”などの単語にどこか懐かしさを感じながら、、
生きていくこととは「全てを捨てる」ところから、
こういうブレなさ、前向きさもあるのだなと、、うーん「強い」。
狩猟民族との観点はなるほどと、妙に納得です。
日本の原風景は農耕ですから、新鮮さを感じたのかもですが。
ただ、その狩猟する「獲物」も周囲とのつながりがあってこそで、
その周囲を「自然」に限定されないのが、時代を映しているようでもあり。
“自然の手伝いをして、その恵みを分けてもらう。”
ちょうど同時期に読んでいた『奇跡のリンゴ』での、
このフレーズが浮びました、まったくベクトルは逆なんですけどね。。
小説といいつつも、主人公達の息づかいまで感じるとれるような内容で、
これは実際に作者の方が、地に足のついた取材をされていたからなのかな、と。
「生きていく」ということをつきつめると、、なんて考えてしまいました。
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「ゼロからはじめる都市型狩猟採集生活」→「TOKYO 0円ハウス0円生活」と読み進め、この考え方、生き方にハマって読んだ。隅田川沿いに住む「スーさん」が主役の自伝的小説となっている。ドロドロせずあっさり味な感じになっているのは、この生活自体がドロドロせずあっさり味なせいもあるかもしれない。
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会社の倒産後、全財産を盗まれてしまった硯木正一(すずりき・しょういち)は、隅田川沿いに小屋を建てて生活を始めます。彼は、クロやモチヅキさん、ハシモトといった、金もなければ地位もないけれども、底抜けに明るく毎日を生きている人びととの出会や、そこにあるもので工夫を重ねていく生活に、充実を覚えるようになります。
「豊かさ」とは何かという根源的な問題を読み取ることはもちろん可能ですが、イデオロギー的な主張は抑制されており、登場人物たちの魅力がストーリーの駆動力となっていて、おもしろく読みました。
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下町ロケット的な話かな?
と思って手にした本作でしたが、
全然違った!(笑)
まさかの隅田川沿いに住むホームレスの話。
お金を稼がなくても生きていく術を発明と例え、
そのあまりの充実した暮らしぶりがすごい。
主人公のすーさんには
実在のモデルがいて、筆者自ら取材しているだけあって、話の細部が生々しく、リアルさが伝わる。
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浅草の公園で寝ていたら、財布とバッグが盗まれた。
男は無一文になった。
隅田川沿いのホームレスたちのコミュニティに入り込み、いつの間にか路上生活が性に合っていた。
都市に出かけて採集し、工夫して新しくものを作る。
コンロを手に入れて暖かい食事を作るようになり、バッテリーを手に入れて家電製品を動かす。
廃材を手に入れて家を作り、お金にするためにテレホンカードやアルミ缶を採集する。
隅田川には人が集まった。
ホームレスだけじゃなく、何か面白そうだと普通の人も立ち寄るようになっていた。
そんな隅田川に現れたコミュニティにも終わる時が来る。
男は最後に隅田川という自由から旅立ち、より大きな自由へと旅に出る。
これは実在する、あるホームレスの話だ。
クリエイティビティは最新技術の追求なのか。
現代人が忘れた、生活そのものの求道者を描く。
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実在のホームレスをモデルに書かれた「小説」。主人公の硯木が著者に向かって語り聞かせているような文体でサクサク読める。この本より後に書かれた『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』で著者の主張や、いろんなホームレスがいることを知っていたので驚きもせず読んだが、予備知識なしにこれだけ小説として読んだら、けっこう突飛なものだと思うかもしれない。主人公たちの創意工夫や生活態度には、ヴェルヌの『神秘の島』を髣髴とさせるものがある。また、隅田川を流れるチョウメイさんやラストシーンなどファンタジー風味すら感じる。
『ゼロから・・・』より、むしろ小説形式のこちらの方がホームレスの辛い側面も率直に描かれる。結局は体力・気力・才覚、そして仲間がいないとやっていけないのである。本当に狭いニッチに生きる人たちなので、誰にでも真似できるかと言えばそうではないだろう。
ラストは主人公らの旅立ちの場面であるが、実際、街中でなければこの生活は無理だろうな。
解説が石川直樹というのも意外なような納得感があるような。彼が書くように、他人と喧嘩しない硯木のしなやかな姿勢も読みどころのひとつ。
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ポジティブな捉え方。
この小説だけ読むと俄然興味のみが先行してしまう。
でも、こんな世界感を持てる方は極々一部の方だけなんだろうなぁ…
とも。
なので、本当の現実を知るとまた捉え方が変わるのであろうなぁ。
って事で著者である坂口さんのほかの作品も読んでみようかなぁと。
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隅田川のホームレスのお話
ホームレスになっても逞しく生きていく主人公、そしてその仲間達のお話です。
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隅田川に暮らすホームレスの生活を舞台にした小説。東京にはこれだけゴミがあったんだなあと思う。建築学科卒の作者だけあって、やっぱり、「家」についての知識がすごい。
建物としての家と、そのなかに展開されるホームとしての家。ハードとソフトのどちらについても考えさせらる内容だった。
もちろん、人の暮らしはどんな家にすむか、というハードに左右されるところがあって、どんな家にすみたいか、というのはその人の哲学が反映されるところでもある。家とは、中であって外でもあるんだなと思う。今までなかった「家」ができてくるのは、新しい哲学の誕生なのかも。ていうか、ホームレスってすごく原始的というか古いものだと思ってたけど、もしかして新しいもの?ちょっとそこらへんまた調べてみたい。
主人公が都会のサバイバルさながら、廃材や家電製品、いらないものを拾ってきて路上生活をする。モノであふれかえる生活の裏目をかいている、しかしそんな都市生活にどこか息苦しさを感じているからこそ、あまりにも都合のいいことばかり起きてないか、と思うが、すごくうらやましくもある。
アパートを借りると、働かなくてはいけなくなる、という文章にもインパクトがある。働いてるからアパートを借りられるのではなくて。そんな見方もはっとさせられる。
とくに、一番最初の河原?で主人公が目覚めて、気持ちいいなー!地面と近いっていいなーってなる場面、夜中近い本屋で目をしょぼつかせながらこの本を読んでいて、猛烈に羨ましくなった。本捨ててもうこの生活をやめたくなった。最初は、もっとシンプルに暮らしたいって思って、それで仕事をやめたはずなのに。
なかなか、この都市生活から抜けるのは容易じゃない。ここまで思いきれたらと思うのに。毎日飲んで遊んでのんびり過ごす。それだけが叶えられれば、私たちは幸せなはずなのに。
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今から20年以上前、舞台は1990年代後半の東京、主役の路上生活者が読み手を終始わくわくさせてくれる物語であった。著者は東京の路上生活者を取材した「TOKYO 0円ハウス 0円生活」という本を書いており、その取材ネタを元に小説に落とし込んでいるので準ノンフィクション的な小説である。
僕自身、出世しないタイプというか、宝探しや小さなリサイクルや小屋建てや青空宴会が大好きであって読んでてずっとわくわくだった。またこれは小説の要素だと思うけどクロやモチヅキさんのようなひたすらに利他的な仲間がすごくいいなあと思った。
テレカ、モーニング娘。、時代を感じる一方、あの頃は今より絶対息苦しくない緩い時間で生きてたなあと。インターネットは膨大な知識とコンテンツを人に還元した代わりに、過剰な生産貨幣社会も生み出し、時間と心にゆとりが無くなったきたのは間違いないと思う。
あと寝れなくする目的で設置してるベンチ中央の手すりとか花壇、いつもながら見るたびに酷いよなあって思います。
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ホームレスとして暮らす主人公・硯木と隅田川沿いのホームレス仲間たち。「ホームレス」と言ってしまうとイメージが良くないけれど、お金ではなく知恵と工夫で生き抜いていく姿に、生き物としての本来の暮らし方を考えさせられた。
暮らしを楽しみ、ふわりと、しかし前向きでしなやかな生きていく――読んでいて楽しく、爽快な気持ちに。
p250
人間は、アイデアを使い、工夫し、方法を発明することで自分にとって必要な最小限の空間を発見することが出来る。さらに壁に囲まれた空間だけを家を感じるのではなく、脳味噌を使うことで、壁を通り抜けて広大な世界を自分の空間と体感出来る。
硯木は無意識にこの極小と無限大の感覚を同時に持ち合わせていた。彼にとって、自分が路上生活者であるということは、今はもう消え去っていた。
彼は自分のことを、住所も、コンクリート基礎でしっかり固められた家も持っていないが、地球という地面で生活する『ただの人間』であると考えていた。
硯木にとって、それはとても自由な気持ちになれた。
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全財産の入った財布を盗まれそのまま路上生活者になった人の話。どうやら実話に基づくものらしい。この主人公のスーさん、悲観することもなく捨てられたものを再利用する楽しみを見出し、ブルーシートの家には電気も通るし、カラオケボックスまである始末。こんな生き方もあるんだなぁと人間のたくましさを感じさせてくれる。就職できずに自殺してしまう人もいれば路上生活を楽しむ人もいる…。ほんと人間って様々だなぁと思う。
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隅田川で暮らすホームレス男性の話。ホームレスと言っても只者ではなく、人と違うことする、人と違う発想をしようとする姿勢の重要性はどの世界にでも通用するのだと感じました。