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崖っぷち転職記シリーズ4作目。
ようやく出たよ。待ってたよ。
ヘレンの今回の職場はブライダルサロン。
華やかな表面に反して、裏で渦巻く様々な思惑。
結婚に失敗したヘレンだからこそ感じる苛立ちややるせなさが巧く出ていた。
逃亡者というヘレンの立場を改めて描いたためか、ヘレンが事件捜査に乗り出すまでが長く、その分事件があっけなく解決してしまったような気もするけど、最後のヘレンの女っぷりが最高によかったので甘めに点をつけてみた。
いやー、ハードボイルドだよ。かっこいいよヘレン。
どんなに困窮しても人には譲れないものがあるんだよね。
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このシリーズはやっぱりおもしろいー。
今度のヘレンの職場はウェディングドレスを売るお店。
母と娘の確執とか女性の生き方みたいなものがいろいろうかがえて奥が深いなーと思ったり。自分の老いを認められず娘とはりあう母親とか、十分痩せてるのに太ってるだのあれこれ自分の体形に文句をつける若い娘とか、確かにうんざりするだろうなあとか。
ヘレンのわけあり事情や結婚や離婚のこともだんだんあきらかになってきてそれもおもしろい。ヘレンってわりにうじうじした性格だったっけ? でもそういううじうじ考えるところとか四十歳にして人生後悔しているところとか好きだったり。
あと、逆に、太ってても気にしなーい、みたいな包容力のある友人サラが好き。
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映画ならきれいな映像やCGで作られた映像などまた派手なアクションで人を引き付けたり楽しませたりしますが,小説は「言葉」で勝負。
しかし,読者が経験ないもの,たとえば見たことも聞いたこともないものは,言葉だけでは,想像できない(イメージできない)。
例えば,飲んだこともない飲みものの味は想像できないし,見たことのない宇宙の星もイメージできません。
しかし,この小説は巧みな言葉で様々なものを表現し,飲んだことのない飲み物もイメージしやすいように表現されています。映画を観ているようにハラハラしたり犯人を一緒に探したりして楽しめます。
海外の映画でよく俳優さん(女優さんでも)が,すごい勢いでまくしたてるようにしゃべるシーンがありますが,まさにそんな雰囲気を感じながら想像し,読みませていただきました。
この作品だけではありませんが,まあドンドン言葉があふれて,出るわ出るわ。しかもちょっとお下品な言葉もちらほら。(まあ子どもは読まないと思いますが)話の筋は,いわゆる犯人推理のオーソドックスな推理小説。
この話,殺人事件の謎を解いたのはヘレンと考えていいのかな?
ドタバタしてたら事件が解決したという感じではあるが,まあ分かりやすいからOKだろう。
最後に,肝心の首謀者が分かっていながら・・・・は,ちょっと不満ですが,これは次に何かあると勝手に予想して,楽しみに待っています。