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紙の本
お粗末で杜撰極まりない朝鮮人徴用の歴史
2021/03/23 17:10
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投稿者:かわも - この投稿者のレビュー一覧を見る
帝国日本によるお粗末で杜撰極まりない朝鮮人徴用の歴史を克明に記した労作です。まず、当時の日本は総動員体制の下で、男性の大半は徴兵されるか何らかの軍務に就かされていました。そのため、石炭採掘、農業生産の分野で深刻な人手不足が生じることになります。その穴埋めとして、朝鮮や中国、台湾から労働力としての徴用が行われたのです。
外村氏は、『要員確保が至上命題となった戦争末期には、重労働に耐えられない老人や病弱者をわざわざ労働現場に連れてきたあげく送還するという、生産性維持の意味でも輸送機関の有効活用という点でもマイナスにしかならないことすら行われていたのである。』と当時の実態を告発します。
本来なら、生産性を向上させるために労働環境の改善や、賃金をはじめとした処遇向上がなされなければいけません。そのことは、当時の一部の軍部や朝鮮総督府からも指摘されていたことでしたが、その選択はとられることはありませんでした。
なぜなら、『朝鮮人という安く使える労働力が豊富だという認識、さらには無理やりにでも彼らを連れてきて働かせることが可能であるという条件(植民地支配)が存在していた』からです。
大日本帝国の労働に対する考え方は現代の日本と非常に似ています。朝鮮人強制連行は、民主主義を欠いた社会の『奴隷的な労働を担う人びとを設定することでそれ以外の人びともまた人間らしい労働から遠ざけられるようになっていった歴史』に他なりません。
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