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円周率の暗唱記録更新に挑む榎本奏恵、挑戦中に恋人である秋津貴裕が殺される。
冒頭でいきなり、犯人である星野王子が逮捕される。
ということで、本筋はなぜ星野は秋津を殺したかの動機の解明が中心。
とはいえ、主人公は捜査班からはずされてしまい、現場から離れた場所で推理。
正直途中の部分は円周率があまり関係なく、タイトル負けかと思ったがオチと円周率の絡ませ方が面白かった。
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いわゆるラノベという小説なのだろうが、文体、舞台設定、魅力がある。次々に解決が現れる構成も面白い。だが、退屈なのである。飽きるのである。蘊蓄をもう少し読ませるようにしてほしい。
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理詰めの割には、抜けが多い感じがして、あまり楽しめなかった。
まったく駄目というわけではなく、興味深いところもいくらかあったのだが、
強引すぎる展開と読後感の悪さが気になった。
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エアミス研の某氏より。
「なんというかもう何も言えないわ…」との嘆息とともに手渡された。
その言にたがわず、ミステリというよりはたんなる青春ものとして読むほうが吉。ミステリ要素は風味程度。
以前「J神」でくらった痛い教訓が生き、それほど失望せずに読了までこぎつけることができた。
さまざまな可能性を消しつつ、最終的にはいわゆる「http://ow.ly/bCosA 」ものとして、謎ときはいちおうの決着を見せる。
その経緯と謎解き部分にかんしては、わたしが読んだかぎりでは大きな伏線回収もれもなく(それほどきれいにまとまっているとは言い難いが)、また矛盾やくいちがいもなかったので大きな不満はない。
ただし、本書で一番重きが置かれているのが「犯人の思惑の真相」である。謎解きパートをすすめながら、こちらも核心に迫っていくわけだが、どうにも無理があるというか「そこまで不確定要素に頼るかふつう?」という感想をもらしそうになる。
いくら http://ow.ly/bCosA だといえ、これほどまでだと、ややもするとほかのミステリ小説に関しても、その解決の「確からしさ」を疑わなくてはならなくなりそうだ。
(そういう意味では、微妙ながらもミステリというジャンルに対しての刃になりそうな危うさももっている一作のようにも見える)
全体を通して、さまざまな数学的知識や引用等をちりばめ、衒学趣味仕立てにしたかったような印象もうかがえるが、少々うっとうしくなってしまっているのが残念。(中高生など年齢のひくい層にむけた作品のようであるので、彼らの目で見れば、非常にクレバーな印象に見えるかもしれない。)
以下は個人的な感想。
作品の出来不出来には関係ないが、とにかくキャラクター造形が厨二くさい。
「頭がよくて、天才的な数学のセンスがあって、美人で、友達思いの、知的な女子高生」
「半白髪で、胃が弱い、ちょっとへたれたところがあるが、やるときには天才的な謎解きの能力を発揮する、たたき上げの、本当はエリートの、若き警視正」
なんというか夢がつまりすぎですね…
ただ読者が憧れそうなアイドルみたいなキャラクターがわんさかで、感情移入しづらいし、彼らの考えもまるで絵に描いたようなきれいごとばっかりでまったく人間らしさが感じられない。(犯行動機とか)
べつに「人間らしくない」という一点でもって批判するつもりはないけど、
ファンタジーらしい世界ではなくあくまで「現実社会のような世界観」でキャラクターを動かすつもりなら、もう少し人間臭い、現実にいそうなキャラ付けの要員をもっと増やさないと、物語自体が嘘くさくなってしまう。
(こういう傾向は最近のトレンディドラマにも見られるよね。
現実の世界の中で、こんなやつ実際にいないだろ!っていう性格や設定のトンデモキャラばかりぞろぞろ出すせいで、中途半端に現実っぽさから剥離しちゃっている物語。)
あの御手洗シリーズだって、御手洗は変人で現実にいそうにないキャラだけど、周りの人物が至極まっとうにつくってあるから良い際立ち方をしてるんです��ね。
こういう物語をもってして、若年層向けのミステリはラノベの延長だとか揶揄されてもおかしくない。
こういう感じ方は非常に個人的な見方なので、
評価ではなく感想という分類で書かせていただきました。
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序盤からまさかの謎解きパートが始まり、これは大きな転があるのかと期待して読み進めたけれど、なんのことはない「僕の/私の推理劇」が延々と繰り返される構成に、がっかり。薀蓄語りも京極夏彦ほどリーダビリティがないのでページ数が気になる気になる。天才少女を直接登場させず語りによって輪郭だけを描く手法は個人的に大好きなのだけど、さすがにこの作品は緩急がなさすぎて読み切るのに苦労した。
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円周率のギネス記録に挑戦している少女の彼氏が殺された。
加害者は即逮捕されたものの、動機が凡人には理解不能なものだった。
なぜ、どうして、して挑戦は中止されないのか。
というよりも、これだけ根本にあるものを探すために
がっちりと喋って、どんどんと登場人物がでてくるのも
すごいかと。
人物については、最後の落ちに、鈍い…と思いましたがw
円周率と、起こった殺人の関連性を想像し、推理し
やってきた人物たちに尋ねてさらに引き出していく。
結局主人公…は、推理途中で断念?
想像力を膨らませて、色々な可能性を考えて行く推理ものは好きですが
何かこう…わくわく感がなかったです。
それほど身近にある『円周率』という議題のせい、でしょうか?
しかし円周率について、使わないかもしれない知識は増えましたw
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話が難しい。
数字に関する雑学がいっぱい書いてあった。
英語が沢山あったけど一つ一つに訳が付いていて助かった。
犬君可愛い。
見ていて飽きないし、一緒にいたら楽しいだろうな。
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円周率暗唱世界記録認定会の会場内で起こった殺人事件。被害者は暗唱世界記録に挑戦する少女の恋人。加害者は現在の世界記録保持者。少女の周辺に見え隠れする円周率。少女は円周率で何をなそうとしたのか?
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レビューを読んでいたので、警戒して読んだが、難しいとか理詰めとか、あまり気にならなかった。主人公含め、キャラがそれぞれ面白い。
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こう来たか!
ミステリでいうところの、ラスト一章で丸々一冊書いた感じ。これはよっぽど構成練らないと読めたもんじゃない。しかし面白く読めた。うんちく系ミステリと名付けたい。
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殺人の動機が円周率だという事件がテーマのミステリ。身体を約40個所も刺すという形で殺害されたのは,円周率暗唱の世界記録に挑戦しているヒロイン榎本奏恵の彼氏である秋津貴裕。犯人は,現在の円周率暗唱の世界記録保持者星野王子。一見すると単純な事件のようだが,事件に立ち会った警視正,加藤真章は事件に違和感を感じる。
登場人物にリアリティはゼロ。キャリアでありながら現場に配属された警視正という設定の加藤真章が主人公的位置付けなのだが,あまりその設定が生きていない。もう一人,探偵役的な位置付けで,元警視監の犯罪コンサルタントである蛇池嘉文という人物も登場するが,こちらもさほど魅力的な人物に書かれていない。物語の見せ方が下手で,散文的に事件が起こり,ダラダラと真相が描かれていく。
真相は,榎本奏恵が,円周率の暗唱の場を使って,親友である滝川那由多を救うための計画を立て,被害者である秋津貴裕の母である櫻木喜和子が,その計画を利用し,秋津を殺害するための準備をし,星野に秋津を殺害させたというもの。めちゃくちゃなストーリーである。
真相もめちゃめちゃだが,真相に至るまでの過程も雑。加藤や蛇池が,推理というより,何かを思いつくと,それが真相で,それを前提に話が進んでいくというイメージ。
全体的に話が作り物めいている上に,雑。円周率についてのウンチクはある程度楽しめたが小説としてのデキはかなりひどい。★1か。
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円周率を使った殺人、ということですが、うーん……としか思えないようなトリックが多かった気がします。でも、パズル的な面白さはとてもよかったと思います。
(2012/06/05)