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何が確かで何が不確かなのか
今見ているものは本当なのか嘘なのか
わたしはいったい誰なのか
この世界っていったいなんなのか
足元がぐらぐらと揺らぐような本。
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「峠の我が家」がいちばん気に入りました。こどもが発するような奇想天外なお話は読んでいて楽しいです。源一郎さんの得意とするところだと思います。
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物語の終焉についてのあまりに美しい小説。あらゆる物語へのオマージュ。世界は人間がいなくても成立するが、人間が知覚しない世界は人間にとっては無意味。そんな哲学の根本を思い出すけれども。不条理の中で人間というものと向かい合う。そんな小説がいくつか。短編集。
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一話目読み終えた。人類がまだ経験したことのない世界。今まであったものは全て意味をなさなくなる、虚無の世界。希望はないけど書き続けなきゃならない。短い話だけどとてもガツンときた。
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児童文学で描かれる世界を取り上げながら、こちらの現実世界と仮想世界とのズレを巧みに利用し、人間の存在意義を問う短編6編を収録。
作品中に突然現れる過去の有名作品のモチーフが読み手の意表をつく。原作に慣れ親しんでいた人ほどそのインパクトは大きくなるようだ。
6作品の中では「お伽草紙」と「峠の我が家」が圧巻。前者は饒舌に語り合う父と幼い子の会話を中心に、人がこの世に生きていること、そしてその意味を問いかける。後半から唐突に挿入される「アトム」誕生の秘密と「トビオ」との確執の物語は、最後の作品「アトム」へとつながるもの。この意外性が面白い。
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自分とは何か、なぜ生きるのかそんなことを考える一冊。きっと誰もが一度は考えたことのある虚無感が通底するテーマ。
あらすじはかけない。帯にある「お話の主人公たちとともに 「虚無」と戦う物語」が一番うまく表現した一言。
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新しい文体や伝え方を読みたいという要求のほうが、ストーリーの先を知りたいというよりも優先してしまう。筒井康隆や安部公房が好きなのもこのような性向を持つからだろうと思う。テキストという歴史のある限られたメディアのなかでこのような実験を行い、成功しているのは高橋源一郎だろう。それは、一部音楽に対するROCKのスタンスとも似ている。渋谷陽一が高橋源一郎に接近する理由もそれだと思う。時代の気分として、理性や、意識といった、文学の主体と考えられてきたものがどんどんとあやふやになっていくなかでの小節のありかた。
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好きな作品でした。
帯に「虚無」とあったので、腰が引けていましたが
無イコール零ではない、と感じられるような
心が温まる、大人のための絵のない絵本のような作品だと思いました。
「さよなら クリストファーロビン」という題名も好き。
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読んでいて心地の良いものではない、でも心に残る作品だった。「星降る夜に」に出てくる、飛ぶ教室の引用にしびれた。
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2012.6.17読了。
平成版ネバーエンディングストーリーかと思いきや、もっと想像力を酷使して遊んでいる。ル=グウィンの引用があって、思わずうなる。
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優しい語りグチで、すごく切なくて、フワフワしているのに難解。
今あることが本当に存在しているのか、夢に見ている事は目覚めたら何処に行っちゃうのか、生きていること死んじゃうこと、哲学的な物語り。
アトムの悲しみが切ない(T.T)
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ごめんなさい。何も感じとることができませんでした。
懐かしい思い出との決別?それは子供たちの未来を願えばこそ?
これを読んでトイストーリーを思い浮かべた僕はまったくの的外れな捉え方なのだろうか。
いや、ほんと。ごめんなさい。
でも好きです。高橋さん。
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題名の良さに惹かれて読みました。
「幼い頃に心の中だけにいた友達」のその後を描いた『峠の我が家』が一番好きでした。
自分にはそういう友達の記憶はないけれど、この話を読むとひょっとして自分にもそういう友達がいたのではないかと思わされます。
もしいたのなら、今度は忘れないから戻ってきてほしい。
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初めて読んだ高橋源一郎。
いろんな喪失の話。
と思ったけど、どうなんだろう。
あたまぐーるぐーる。
これなら読めそうかなぁと思ったのだけど。
読み切りはしたけども。
とりあえず、アトムが読みたくなった。
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「虚無」と戦うものたちの物語、と帯にあるが、そのとおり物語を紡ぐことで虚無に抗おうとするプーさんたちを描いた表題作の読後感がじんわりと哀しくて好いなぁ。
しかしまぁ、児童文学風に軽易な文体に反し、世界観が重くって読みにくいなぁ。
読んでいると虚無に打ちひしがれそうになるのがまた好いのだけど、ラストに近付くにつれて失速していく感がやや残念。