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永遠の0ですっかり有名になったけど私はこの小説のほうがすき。
主人公の彼女が特段ブスだったからというわけでなく、誰しもが持つ人間の醜さずるさ、そういうのをすごく的確に書いていると思いました。
美人になれば幸せになれる、その論理はあながち間違ってはいないのだろうけど幸せなんてものは求めれば求めるほど遠くに行ってしまうもんなんだろうなと。
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すごく読みやすかった。一気に読めたけど、なんとも後味はよくないなー。
整形ってすごいなー。人って顔が重要だな、確かにと改めて思う。
醜いって見にくいって意味だという言葉は読んでる私まで傷ついた。
整形してキレイになるまでずっとブスとか言われ続けたら、復讐もしたくなるよね。
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過去の百田作品もそうであったように、今回も従来とは異なるジャンルを突き詰め、徹底した世界観で描かれている。男性である自分には縁遠い「美」に拘る女性心理(コンプレックス?)を軸にしているだけに理解し難い部分もあったが、美容整形に関する件などでリアリティを感じさせるだけに、全体を通じての説得力はあった。
…成程、「美」を追求すると色々あるもんなんだぁ。。。目の間隔比や完璧すぎる「美」よりはゆらぎによる魅力とか。。。。
それにしても主人公である和子の執着・探究はタイトルになるぐらいだからスゴイの一言。
醜い顔での少女時代に受けた体験がそうさせたのだろうが、「美」へのキッカケを掴むと、それに伴ってどんどんと自信もつけていく。整形もある意味で化粧と同じ感覚なんだろうが、この主人公の場合は過去の体験が酷いだけに、自分の変貌と他人から受ける対応の変化にハマり、それを繰り返していく。一種の中毒状態のように…
とは言え、理由や経緯はどうあっても、輝く女性になって心が満たされるのであれば、醜いままで悶々と人生を過ごすよりは精神衛生的にも健全ではないだろうか。ましてや、この主人公はその為の犠牲を払い努力も惜しまずにやっているのだから。
そう考えると「整形」そのものに対する抵抗感は以前よりも薄れたのかもしれない。。。
ただ、この物語はそんな健全な精神で幸せを手にするようなおとぎ話にはなっていない。
「美」を手にしただけでは心が満たされず、過去の恋心に捕らわれてしまう。「美」を手にした自分なら「男」も手に入れるだろうと…
その心理や行為も含めて『モンスター』なのだろうが、最後の最後に美帆ではなく、和子として幕引きが用意されていたのが本作のせめてもの救いって感じかと。。。
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なんて切なくも哀しい…美人か否かがそれほどにハンデになるかもという可能性すら想像したことがなかった。
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くれぇー
でも確信ついとる。
不細工は最後まで報われなかったと取るか報われたととるか…
報われて欲しいけど男の性やなぁー
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まぁ壮絶極まりない物語だこと。いつも頭の片隅にM ジャクソンがいながら読んでました。
美人は得だねと考えるか、男は浅はかだねと考えるか、整形って人によって意味合いが結構違うのねってとらえるか、色んな読み方あるなあと思いながら読みました。
不思議に思ったのは、その顔が変化するにつれて態度というか人格というかその主人公の性格が変わっていくのですが、その時の性格がその人なんだよねと、急激に変化していったのに自然にとらえられました。
一気読みしましたが後味悪いのかよくわかりません。少なくとも良くはない(^^;
この百田尚樹さんの作品は好きですが、やっぱりすがすがしい題材の方がいいですね。面白かったですけどね。
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「バケモノ」「モンスター」とまで呼ばれた醜い顔を持つ女性が、整形手術を重ねて絶世の美女へと変貌を遂げていく。
主人公が、幼い日からのコンプレックスを払しょくするべく、度重なる整形手術を淡々とこなしていきます。
醜い顔の時期を経て美女へと進化していく、その過程が一種のサクセスストーリーのようでもあり、ちょっとスカッとする部分もあります。
まさに「身を削って」手に入れた美しい姿。
美容整形に対する見方がちょいと変わった気もします。
しかし世の男性とゆうものは、バカなのかアホなのか?
あ、オレもか?
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美人ははたして得なのか?
正面からこの題材に取り組んだ作家はそういないのではないか。
タブーに踏み込んだ百田尚樹、衝撃の話題作「モンスター」
文庫本にしては500ページ近くあり、かなり厚め。
しかしあまりに面白く、読み始めたら止まらない。結局2日で読み終えてしまった・・・。
生まれつき醜悪な容貌の和子。少女時代、モンスターと呼ばれた彼女は成人後、整形手術を繰り返し究極の美貌を手に入れる。
醜くかった頃には冷淡だった男達も彼女が整形後、手のひらを返したかのように誉めそやし言い寄ってくる態度が、哀しいくらいに滑稽だ。
はたして容貌の美しさと人生の幸福度は比例するのだろうか?
この小説を読みながらその思いが頭から離れませんでした・・・。
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ただ
普通に幸せになりたかっただけ。
バケモノと呼ばれた女が
命がけで得た
美しさの果てにあったのは
なんだったのか。
外見の持つ威力を
優劣それぞれの視点から
極端に描いた物語。
百田初読みだけど
文体は好きな感じ。
気持ちよく
スラッに入ってくる文章で
スムーズに入り込めた。
現実と
回想が
半々程度で
片やバケモノ
片や絶世の美女
の視点で語られる極端さが
面白い。
また
過去と現在に共通する
人物の
違いすぎる態度も
浅はかさ全開で
アホみたいだけどリアルだな、と。
設定的な
リアリティには欠ける
気もするが
心理描写のリアルさで
十分補える範囲かと。
だいたい
こんな怖すぎるリアル
いらない。
後半から
ラストにかけての展開は
安易に転がりすぎて
ちょっと物足りない気もしたが
ある意味ハッピーエンド。
読後感は微妙だが
一気に最後まで持っていく
勢いのある作品だった。
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これは久しぶりにかなり面白いと思った。
主人公が整形によって美しくなり階層が上がり周囲の扱いもかわっていく描写も面白い。
ここの出てくる男性はかなり世の中の的を射抜いてる感じがする。
女性に読んで欲しい一冊!!!
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さくさく読み終わったが、説明が多く少しダラダラしてしまった感があるので★4。所詮、外見より中身とかいうやつに限って外見で判断する。男なんてそんなもんです。主人公の執念には脱帽しましたが、悲しい話です。
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広島⇔京都の新幹線往復で一気に読んだ。数日経ったが、まだ「モンスター」が、身体から抜けない。どんな愛の言葉もパフォーマンスも生殖の為かと考えると、妙に肚に落ちる。
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面白かったです!
結局、男ってやつはぁ〜というのと、その逆も・・・。
顔って何?と考えてしまいました。
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『殺人鬼フジコの衝動』を読んだすぐ後に読んだのですが……とても対照的に感じました(主人公がどちらも整形美人という点で、なぜ同時期にこの2冊を読もうとしたのか自分で驚いてます。)
さておき、
個人的に、嘘くさいほど生々しくえげつないのが読みたい方は『フジコ』、ある種痛快で最後に少しやさしさが欲しい方にはこちらの『モンスター』をオススメいたします。(もし読後感が上記と違ったとしても個人差がございますのでどうかご容赦ください。)
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百田さんはじめまして。なかなかの厚さで読みごたえある感じだったけど、面白くてさくさく読めた。これはなんといったらいいか、読み終えたとき、ため息が出た。なんか、うん、すごいなあと。この主人公、醜い女である未帆の、信念と壮大な思い。このお話はあれだよね、恋愛小説なんだよね。だってここまで一人の男の人を想って想って想い続けて生きるのって、すごいと思う。できないよ、ふつう。結末は、未帆にとっても、和子にとっても、これで良かったのかなあと思った。でも、同じ女性として、和子の人生はなんだか悲しくて、切なくて。読んでてちょっと、胸が痛くなった。横山クリニックでの横山先生と和子の整形に関する会話が、なんだか美容整形の講義のようで、読んでてふむふむと思った。なんか、これは読んでると整形がしたくなるな(笑)美しさのために、そこまでするか?って思うかもしれないけど、わたしは、和子の今までを考えれば、ここまで執念深くなるのは当然だよなあとも思う。ただ周りの普通の女の子のようになりたかっただけなんだよね。普通に恋愛して、普通に幸せになる。それができないなら、自分で作るしかない。和子は努力して、我慢して、ここまできたわけだから、わたしはすごいなあと思うよ。一人の女の子が一人の男の子に恋をした、純粋な恋愛小説なんだなあと。最後の最後も、わたしとしてはさくっと終わった感じ。英介は和子をほうって逃げたのかもしれない。でもわたしは、気持ち良さそうに、笑ってるように死んだ和子を見たら、そのままにしてあげたほうが良かったんじゃないかなあと思う。英介が最後の最後に、何を思ったのかは分からないけど。