紙の本
栄光なき変人たち
2012/05/20 11:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦が選んだ変人・偏屈者の6エピソードから成る。
取り上げられたのは次の6人。
タイ・カッブ
・・・メジャーリーグ史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手
康 芳夫
・・・自称「虚業家」
メアリー・マロン
・・・「腸チフスのメアリー」と呼ばれた人物
サラ・パーディ・ウィンチェスター
・・・館を増築しつづけ、不可思議な間取りの建物を作り上げる
ホーマー&ラングレー・コリヤー
・・・元祖ゴミ屋敷&引きこもり兄弟
ニコラ・テスラ
・・・エジソンのライバルと呼ばれた男
この人選を見るだけでも荒木飛呂彦らしさが滲み出ている。
それぞれかなりクセのある人物だが、ホーマー&ラングレー・コリヤーにいたっては「何もしていない」のに取り上げているのが面白い。
(ゴミ屋敷、引きこもりの元祖のような兄弟ではある)
荒木飛呂彦自身、変人偏屈列伝にリストアップされてもおかしくない気もする。
この人達の行動の根本にあったものは何だったのだろう。
法を犯したわけではない。
つまるところ、自分の「仕事」に熱心であったにすぎない。
(熱心すぎた、とも言えるが・・・)
周囲の人を困惑させたが、意図的に傷つけようとした事はない。
(自分の「我」を貫き通したために、結果的に傷ついた人はいたが・・・)
誰でも自分を中心に物事を考えてしまうが、多くの人は、その途中で周りとの関係を考え、少しずつ「修正」していく。
それでも「修正」をせずに、そのまま突き進もうとする人はいる。それも少なからずの人が。
そういう人達と本書で取り上げられた人達とは、どこが違うのだろう。
突き進もうとするパワーと方向が、多くの人が許容範囲とする中からはみ出しているだけでしかないような気がする。
彼らの行動の結果は眉をひそめるものが多いが、それでもどこか共感を覚えるのは、程度の差こそあれ、誰にでも同じ事をする要素を持っているからだろうか。
・・・とすると、つい使ってしまう「普通」というのは何だろう?
紙の本
なぜ彼らはそうなったのか?
2017/01/16 10:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、タイトル通りに世界の変人偏屈を紹介している。
紹介される彼ら、彼女らは一貫したモノを持っている。
我々から見たら奇異な事なのかもしれないが、一本筋を通して生きた人々の話である。
個人的には二コラ・テスラのエジソンとの確執の話は興味深いものであった。
「努力型天才」のエジソンと「直感型天才」のテスラがこれほどまでに仲が悪くなるとは…
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荒木先生のマンガが好きなので読んでみた。ニコラ・テスラは読む前から名前は知っていたが残りの人は知らない状態で読んだ。期待していた以上にストーリーは面白かったが、絵が荒木先生だったらもっと良くなっていたと思う。いつか全編荒木先生がマンガも描いてくれたらいいと思う。
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荒木飛呂彦短編集。
本読んでる時間ねえ...
ニコラ・テスラ伝が熱い。
歴史上の偉人をJOJOに出てくる悪人風に描写するのが荒木流。
エジソンのキレ方が大変素晴らしい。
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無類の荒木好きである私の脳内ではこの作品を手に取ることに、躊躇するという処理は行われなかった。これを肯定的に受け止められない方は数多くいるはずだ。人の趣味を他人は一部は共感、理解できても、全面的にそれをするのは難しい。ましてや人の生き方、人生では尚更難しいであろう。性質や行動が普通の人とは極端に違う人、理解者を得られない人のことを変人と定義するのであれば!!、この作品は生涯に渡って変人であり続けた人間の物語である!!
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「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦が選んだ変人・偏屈者の6エピソードから成る。
取り上げられたのは次の6人。
タイ・カッブ
・・・メジャーリーグ史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手
康 芳夫
・・・自称「虚業家」
メアリー・マロン
・・・「腸チフスのメアリー」と呼ばれた人物
サラ・パーディ・ウィンチェスター
・・・館を増築しつづけ、不可思議な間取りの建物を作り上げる
ホーマー&ラングレー・コリヤー
・・・元祖ゴミ屋敷&引きこもり兄弟
ニコラ・テスラ
・・・エジソンのライバルと呼ばれた男
この人選を見るだけでも荒木飛呂彦らしさが滲み出ている。
それぞれかなりクセのある人物だが、ホーマー&ラングレー・コリヤーにいたっては「何もしていない」のに取り上げているのが面白い。
(ゴミ屋敷、引きこもりの元祖のような兄弟ではある)
荒木飛呂彦自身、変人偏屈列伝にリストアップされてもおかしくない気もする。
この人達の行動の根本にあったものは何だったのだろう。
法を犯したわけではない。
つまるところ、自分の「仕事」に熱心であったにすぎない。
(熱心すぎた、とも言えるが・・・)
周囲の人を困惑させたが、意図的に傷つけようとした事はない。
(自分の「我」を貫き通したために、結果的に傷ついた人はいたが・・・)
誰でも自分を中心に物事を考えてしまうが、多くの人は、その途中で周りとの関係を考え、少しずつ「修正」していく。
それでも「修正」をせずに、そのまま突き進もうとする人はいる。それも少なからずの人が。
そういう人達と本書で取り上げられた人達とは、どこが違うのだろう。
突き進もうとするパワーと方向が、多くの人が許容範囲とする中からはみ出しているだけでしかないような気がする。
彼らの行動の結果は眉をひそめるものが多いが、それでもどこか共感を覚えるのは、程度の差こそあれ、誰にでも同じ事をする要素を持っているからだろうか。
・・・とすると、つい使ってしまう「普通」というのは何だろう?
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タイカップ 康芳夫 オリバー君 興行師 腸チフスのメアリー ウィンチェスターワシントン ホーマー&ラングレー•コリヤー ニコラ•テスラ 旧ユーゴスラビア 電気椅子導入 エジソン 特許 ナイヤガラ 水力発電所 FBI
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荒木飛呂彦は食べ物を美味しくなさそうに書く天才かも。桃が紫と緑で書かれていた…内容は特に面白くはなかった。半分は別の人が書いてるし。
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実在した変人を描いてるけど変人過ぎるのと絵と演出が異常過ぎるのとでスゴイ作品になってる。でも、荒木先生は半分しか描いてない。
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主線の強さが印象的な漫画家だが、この作品は元々の迫力はそのままに細めで繊細。新たな一面を拝見できた。……と思ったら、荒木先生は二本しか描いてないのね。テスラ、興味あるな。
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荒木先生原作の短編集。実在した「変人」たちの生涯を描いている。荒木先生はこんなふうに、もっと短編を描けばいいのに…。
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一話ごとにジョジョのボスが新たに出てくるような感覚!
ジョジョのボスに惹かれるのは、「突き抜けること」に惹かれることだったということがよくわかる。
それだけじゃあない 実話を基に構成しているとゆーことには、
何ともいえない 表現しがたい凄みがあるぜ・・・ ゴクリ
テスラ、タイカップ、迷路屋敷の奥さんと兄弟、チフス家政婦、虚構の興行師
なかでも テスラ、迷路屋敷両方、タイカップの衝撃!
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荒木は短編だと非常に分かりやすくまとめてくれるんだなーと。僕としては表紙にもなってる腸チフスのメアリーが良かった。荒木以外の人が作画した話は、絵は違ってもなんだかんだで荒木っぽい雰囲気になっていた。こういうオムリバス形式の話って岸辺露伴は動かないシリーズくらいでしか読めないから新鮮な感じでした
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面白い。やはり荒木飛呂彦作画のものが良いが、他の作品も充分。ウィンチェスターの未亡人の話は印象に残った。どれも実話だと思うと、心に迫るものがある。
タイ・カッブの話を調べてみた。父親を殺したのは母親と不倫していた黒人であったこと。車椅子の観客が、触れてはいけない両親のことをなじったこと。漫画を読むとタイ・カッブ最悪だな、と思ったが、何事も裏事情があるものなのですね。
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いろんな変人偏屈がいてるもんでんな~。
精神科医の春日武彦先生が解説役で登場しますが、
この先生も十分偏屈だと思います(笑)。