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“北欧の警察ミステリ”ということで期待して読んだが、全体の乱雑さに辟易して、単に気疲れしただけだった。
今誰が、何の手掛かりを追って、どういう捜査の過程にあるのかがさっぱりわからない。視点の入れ替わりが目まぐるしく、掴んだヒントの扱い方も中途半端。事件を拡げるだけ拡げて大雑把にまとめているだけなので、読者はひたすら混乱する。早い段階で犯人は複数だとわかるので、“謎”の落としドコロが定まらず、結局ふわふわしたまま読まざるを得なかった。
警察ミステリというスタイルは表面上だけのことで、本質までは描いていない。小児性愛者がテーマの社会派と、捜査チームを中心とした警察ミステリと、ひとつの作品でふたつのストーリーが展開している。作者の力量不足と言ってしまえばそれまでなのだが。北欧ミステリとしては完全にハズレでした。
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いやあ、結構厚いのに何かイラッとさせられるというか、登場人物が何を考えてるかよく分からない・・・・。視点や時制が混雑しているので、妙に疲れるし。こちらの集中力も途切れがち
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どの登場人物にも、
共感というか、こころを寄せることができずに
読み終わってしまった。
なので、いまいちよく理解できてないような
かといって、もう一度は読めないような。
本場では三作目まででている大人気のシリーズになってると
あとがきにありました。
二作目がでたら、やっぱり読んでみます。
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小学校の体育館で見つかった5人の死体は吊るされ、体中に酷い傷を受けていた。
やがて5人が小児愛好者だとの噂が広まり、世論は5人の死を容認する方向へと動いていき、シモンスン率いるチームの捜査も立ち行かなくなっていく…。
デンマークミステリ。
確かに名前はややこしかったが、普通に北欧ミステリ読み慣れているとスルーできるレベル。むしろ、同じ子音が重なった名前なのか!とかこの響きで女名前なのか!とか新鮮だった。
小児愛好者というテーマが重く、ただひたすら重く…。
これをどうやってまとめるんだよ?と思って読み進めていたけれど、結局は投げっぱなしな印象。
まぁ、読み手に問題提起したって考えることはできるけれど、うーん。
構成としては場面転換が頻繁で、それがどこに繋がっているのかわかりにくくなっているのが難だった。
事件と人間関係の絡め方もまだまだ下手だ。
これは次作以降に期待かなー。
本題とは関係ないけれど、そしてここでも主人公は糖尿病で、北欧って意外と糖尿病が多いことを知ったりもした。
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これまた北欧ミステリ。
テーマの陰鬱さ、雰囲気のもの暗さはいかにも北欧っぽいのだが、シモンスンとその仲間たちの事件解決へ向けたドラマに読みごたえがある。
犯人グループの主犯格が早い段階で退場してしまう中、事前計画の周到さに翻弄される警察内部と、統率が失われていくグループ内の様子の微妙な交錯具合が、読んでいておもしろかったところ。
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本書の原作は大学講師(兄)と看護師(妹)の作家兄妹のデビュー作で、殺人捜査課シモンスン・シリーズの第1作目でもあります。
訳者の後書きによれば、同シリーズは既に3作上梓された人気シリーズであり、1作目の本書に至っては本国デンマークで書店にならぶ前に既に海外16か国での翻訳版出版権が確保されていたとの事。
日本語版の本書はフランス語版からの重訳となり、その為か、本文中に若干訳がこなれていない感じがする箇所が見当たりましたが、多少引っ掛かりを覚える程度ですので、少なくとも私は読書にはさほど支障は感じませんでした。
では前置きはこの位にして以下にあらすじをご紹介。
小学校の体育館で5人の男性の惨殺死体が発見される。
その状況から”処刑”と言う言葉が連想される中、主人公シモンスン警部補率いる殺人捜査課の捜査により、被害者たちが子供を性の対象と見なしていた人物だった事が判明する。
犯人は小児性犯罪の被害者なのかと見られるも、時既に遅し。
犯人により引き起こされた「デンマーク当局は小児性犯罪者に法的保護を与えている」とのネガティブキャンペーンにより、警察に対する激しい反発の嵐が吹き荒れ、ついにはシモンスン直属の部下すらも・・・
この様な中、犯人たちは次の一歩に踏み出し、彼らから暴力を厭わぬ人々へ性犯罪者の情報提供が行われる。
シモンスンはある非常手段をこうじるが・・・
単純な勧善懲悪に終わらぬ結末に読者の好みは別れるかもしれません。
しかし、本書に描かれている、日常の中に普通に存在しているもの、存在してしかるべきだと考えられているものの無力さが、”力”を前にしてさらけ出されていくシーン、これを読むと(決して暴力や怒りを称賛している訳ではありませんが)これらに超越めいたものすら感じて来る程です。
デビュー作と言うこともあってか、ストーリー展開に若干の荒さを感じることもありましたが、中々の読み応え。
おすすめです、早く続編を読みたいですね。
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北欧ミステリということで読むのなら、スウェーデン、デンマークのシリーズ物の方をお勧め。これは、大学講師の兄と看護師の妹の合作。事件の大筋と思想背景は兄、登場人物のキャラクタは妹かと、捜査陣は半数が女性、新聞記者も、事件のカギを握る人たちもほとんど女性。会話は、口語、文ご入り混じったしゃべりだし、主人公の主任刑事は最後までその性格が読めなかった。訳もいまひとつ。
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コペンハーゲン警察殺人捜査課長コランズ・シモンスンが主人公。
学校の体育館で男性5人の死体が見つかる。捜査を進めるうちに、彼らは小児性愛者だったことがわかる。また鍵を握る学校用務員の男性は自殺し、マスコミは過熱して世論にも犯人擁護の波が広がる…。
殺人事件に、世間の人々が翻弄されるところが描かれている点が新鮮だった。
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小児性愛者を殺すということで、最初に犯人が出てきて、犯人探しではない。警察、与論、殺人の三つ巴の小説である。
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面白いシリーズ発見。
ひらめいたことはほぼ間違いない捜査バカ課長を筆頭に、殺人捜査課が事件を追う。
長は捜査以外脳がないエキセントリックなタイプって、ちょっと前にも読んだような。
フレッド・ヴァルガスのアダムスベルグ警視シリーズかな。
本作のほうがずっと純粋に捜査モノで、あまり脱線しない。
著者はデンマークの兄妹。
北欧って共同作業が上手なのねー。