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鬼太郎をアニメでしか知らない人が読んだら拒絶反応を起こすかもしれませんが、僕の中で鬼太郎といえばこれなんですよね。子供のころは理解できなかったけど、強烈なインパクトが残っています。
まさに鬼太郎暗黒神話。
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つい、2~3年前(だっけ?)やっていた墓場鬼太郎の原作のマンガ。
正直に言うと、墓場鬼太郎はあまり理解できない。何を伝えたいのか、分からないのだ。自分が子供の頃にやっていた、ただの正義のゲゲゲの鬼太郎ではないのは確かだ。
生きているわけでも死んでいるわけでもない存在が幽霊族である。そのような2項対立から逸脱した存在が語るものとは何か。水木しげるの世界観が出ているだけではないだろう。もしかしたら、人間社会を根本的に疑うために存在するのではなかろうか。
お金の価値。世間の評価。社会での地位。死への恐怖。
そんなものは多数の人が創り出した幻想なのかもしれない。そんな事を語っているのだろうか。
ただ、この解釈には問題点があって、お金に対して、鬼太郎は非常に執着心を持つようになるからである。
ますます水木ワールドには惹きつけられる。
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6巻ある墓場鬼太郎を一冊に再構築したもの
内容こそ墓場鬼太郎を再編集していますが、
絵は墓場鬼太郎のものとは全く異なる。
(鬼太郎自体が一番異なる)
内容やキャラクターも一部異なっていて、
例えば吸血木の話に出てきたトランクさんの名前や顔が
墓場鬼太郎のそれとは全く異なるものになっている。
墓場鬼太郎を読んだ後にこれを読んだ方が
内容が理解し易いと思われます。
水木さんの哲学が部分部分でちりばめられており、
内容的にはとても面白い作品だと思いました。
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この鬼太郎は貸本版をリライトしてガロに連載したもの、だそうです(ボクは今回が初読)。そのためオンタイムで読んだ貸本版とは設定が一部違っていて、吸血木を植え付けられるのが歌手のトランク永井から作家の三島由美夫になってたりするんだけど、水木漫画の濃さはタップリ。こんな絵を描く人は当時も今もいないよね。
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「これこそ世にもおそろしいニセ鬼太郎である。」
「困ってる時に助けないのが僕の趣味だ。」
「ぼろい!」
名セリフの数々。この雰囲気クセになる。たまんない。
シュールでのほほん。まさに水木節。
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夫、推奨の一冊(笑)。
昔ガロで連載されていたという、
ゲゲゲの鬼太郎本編の支流のような大長編(?)。
シュールでスッとぼけていて、
しかも鬼太郎がキュートで、メチャメチャ楽しい(*´∀`)♪
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鬼太郎体系 として読めるが、
「飴買い幽霊」からとられた鬼太郎の出生譚は排除され、オカルティズムへのアカデミズムの弾圧による怨嗟があり、水木マンガで「アズキアライ」として登場する妖怪は名前がないなど
妖怪の体系としては不十分。ただ、
鰯の頭を触媒にするという、シラッキカムイ(アイヌの習俗)や外法頭などに通ずる呪術が登場する。
そういや「ヒメの民俗学」で、牛鬼と関連する濡れ女は、吸血鬼だという説があった。
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正義の味方というわけでもなく、悪と戦うでもない鬼太郎。特別なチカラも、特には発揮しない。
小学校に通ってみたかと思えば、タバコをふかしたりする。
後の”鬼太郎像”ができる前の、(きっとこれが)ナチュラルな姿がみられる。
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これこれ!こういう鬼太郎を読みたかったのよ。さすがガロ。
煙草ふかしたり殺して笑ったり。
話も筋はあるのに幹がない。それがいい。
理学博士有馬凡。牛鬼。吸血鬼。日本血液銀行の禿山頭取。社員の水木。
吸血木。流行歌手三島由美男。
谷中初音町の三味線屋ねこやの寝子=猫娘。
にせ鬼太郎。
喫茶店ザ・パンティ。支配人は助部。生け花の勅使河原蒼風が、木になった三島を植木鉢にして置く。
森林テレビの種づまり。地獄の砂。
ナンダカ族のスリ。地獄。おばけのダンスパーティー。
蛇ヶ島。金貸し森脇真茶光。物の怪。水神。蚊を訓練。
口がチャックのがま令嬢。怪紳士=人狼。
ダンサーと案内人……鬼太郎の幻覚術「夢しらせ」