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≪内容覚書≫
天才教授黒猫。
その付き人の「私」。
二人が観に行ったバレエ「ジゼル」でダンサーが倒れてしまう。
かつて起きた同じような死亡事故と今回の事故は関連があるのか。
黒猫を慕う「私」が、事件に巻き込まれていく。
ポオ、ガラスアート、そしてジゼル。
美学の世界の中に、人間の思いが描かれる。
≪感想≫
…続きものだった。
前作を読んでいないせいで、
ちょっとだけ、あれっ?と戸惑うところがあった。
読んでいなくても問題はないものの、損した気分になった。
バレエの「ジゼル」は大好きなので、
取り扱ってもらえてうれしい。
美学に関しては、へぇと思いながら読んだけれども、
後で思い出そうとしても忘れちゃうだろうな、という印象。
私が、自分は自分、他人は他人、で、
相手の美意識にあまり興味がないせいかも。
もうちょっと他人の主張に興味を持とうと反省した。
黒猫と「私」の恋愛模様に関しては、
予想通り、というか、ベタな展開だと思った。
うん、まぁ、そんな感じに落ち着くんだろうな、と。
予想外の展開を持ってくるかと期待していた分、
少し物足りなさが残ってしまった。
個人的には、こういうモヤモヤ恋愛に耐えられないので、
はっきりせんかい!と思いながら読んだ。
情緒が足りない自分にガッカリする。
とりあえず前作を読んで、もう少し登場人物に、
愛着を持てるようになると、
作品の印象が変わるだろうなと思える作品。
シリーズ物は、やはり最初からきちんと読まないと難しい。
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読んでいる時は音もなく、すっと進んでいくような印象を持ったけれど、読み終わり余韻に浸っていると、かなり濃密な作品だったなと気付かされた。耽美という言葉通り、美に耽ってしまうけれど、時々見え隠れする現実感がよかった。そして黒猫と私のいじらしさに悶々とさせられた。
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一作目ではぼかされていた黒猫と付き人の関係が第一章から
描かれていてにやにやした。付き人がかわいい。
ミステリーの部分はくしの歯の謎の部分が一番驚いた。
ラストはなんとなく分かってしまったが動機が自分の
美の追求というところが面白かった。
バレエはあまり興味がなかったがジゼルは内容の背景が
詳しく解説されていたのでちょっと本物を観てみたくなった。
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シリーズ第二弾。タイトルだけ見ると物語が終わるかのように思えますが。そうでもないかな。
今回もポオの作品について語られますが。ああ、この詩は読んでいなかったなあ。でもまるで分からないこともないかも。読んでいるに越したことがないのは、当然ですが。探して読んでみようと思います。
バレエ、ガラスアート、ポオを巡る「美」の物語。美しくて魅力的なのだけれど、あまりに残酷で哀しい物語。でもこだわる人にとってはそこまでしないといけないものなのかな……。
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バレエ「ジゼル」を主ネタにしながら、ポオの美女再生譚の解釈を絡めて語りまくる美学蘊蓄が心地良い。長編なので、前作短編集よりも心地良い。
ミステリとしても恋愛ものとしてもストーリーはイマイチだけど、それを感じさせる前に上手く主ネタで絡めとる手腕も好し。
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こちらも美学。「遊歩あるいは~」の方と比べてむしろ読み易い感も。
黒猫の過去の出来事に読み手もドキドキ。
相変わらず、美しいの一言に尽きますが、「最終講義」なだけに完結?
続きが気になる!是非続いて欲しい。
登場人物たちの存在感はアレでいいと思います!
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タイトルに肩すかしを喰らったというか。
否、全体が全て"付き人"ちゃんの勘違いだなんて!
…それで満足して良いのか付き人ちゃん!!
最終講義と言わず、早く日本に帰ってきて補習講義とか出れば良いと思う。
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黒猫シリーズ二作目。
前作と違い、一章一章で謎を解いていくのではなく、最初に起こった謎を最後まで解き続けていくストーリー。
バレエを見に行くことになった黒猫と付き人。
その演目の主役は黒猫の元恋人!?
更に、相手役にハプニングが起きたりで、講演が中止になってしまう。
一体、これは事件なのか?それともただの偶然か?
そして、彼女と黒猫の関係は…?
色んな事が気になっている付き人を見て楽しむ巻です。
黒猫も変人だけど、その友人も壊れた変な人だという事がわかりました。
あいもかわらず、ポォの話などは難しいです。
そして、タイトルの最終講義とは??
一つの事件にいくつもの謎が楽しめます・
そしてラスト10ページは、とても楽しめるワクワクな展開です。
この本の楽しみはここだというのも過言ではないほど(笑)
→自分的考えです
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前回より読みやすかった。
そして後半のときめき要素にときめきすぎてしまった…。素敵黒猫。
事件の真相はなるほどなと思いつつ切なかったです。
切ないなーと思っていたら、最終章でキュンと。
うん。嫌いじゃないです。
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良かった。
私、森晶麿、好みですね、やっぱり。
言葉がキレイ。
一語、一語、大切に読みたいと思わせる。
今後も楽しみです。
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最後まで読むと、意外と面白かった。結末が見えていたので、ちょっともどかしかった。
犯人が知人でなければ解決できないんだろうな、なんて思った。
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突如誘われたバレエのついていけば、彼の友人に会うわ
その恋人は公演を放棄してしまうわ…。
呟かれた言葉に、5年前という言葉。
一体何があったのか。
気になる相手には直接聞きにくい。
それは確かです。
しかし相手が『彼』であっては…単刀直入の方が早いかと。
思っていても、聞けませんけどw
前回と違い、ネタばれはなしですし、ジゼルの解釈が色々で
それだけでも面白かったです。
男の勝手物語、というよりも、この時代って拍手を送りたいくらい
男本位の世間だな、と。
プライドが高すぎた姉妹。
踊り疲れた彼。
しかし、警察って、遺書で踏みとどまってくれるものなのでしょうか?
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バレエ「ジゼル」を題材にした美学ミステリー。
黒猫と付き人のやりとりがもどかしい。次回作が気になる。
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黒猫シリーズ、2作目。前作の”黒猫の遊歩~”は短編集だったが、今回は長編となっている。前回はどちらかというとポオ作品ありきの展開だったが、今回は彼らの周りで起こる事象ありきのポオ他作品という印象が強い。しかし、やっぱりバレエ”ジゼル”がメインといえばそうなのかもしれない。また、今回は作品全体を通してこの”ジゼル”がネックになっており、事件も5年前に起きたプリマドンナの死がキーになっている。1巻目より、”黒猫”を”私”がただの腐れ縁ではなく、恋心を抱いていることを自覚しながら動いているので、読みやすくなったように思える。相変わらず、黒猫と”私”、または教授陣や塔馬との会話や推論は理解し辛いところがあるが、1作目よりは親しみやすい作りになっている。そして”黒猫”と”私”の関係性の進展もあったようななかったような。”黒猫”は分かりやすいっちゃあ、分かりやすいのかもしれないが、恋心を一方的に抱いている側としては分かり辛いだろうし、勘違いさせやすいタイプの男性なのかもしれない。今回は始終この路線は”勘違い”が起きていて、非常に楽しい。最後の最後までハッキリとお互い告白したワケではないけれど、”黒猫”は”私”の気持ちに気づいているだろうし、それを受け入れていると私は読み取っている。ただ、ストレートに「好き」という言葉を使わないのは、彼の美学ゆえなのかもしれない。それとも、”私”に出された暗黙の課題なのかも。しかし、”黒猫”の世界にとって”私”はとても重要な位置にいるのは間違いない。どうでもいい相手を自宅に招いて手作りのご飯を食べさせる…って女性でもなかなかないし、カフェで大好き?な苺パフェを自分が口をつけるスプーンで相手に与えたりって…まずないもんね。だから、割と露骨に表現しているんだと思うんだけど、”黒猫”はやっぱりちょっと変わってるから、”私”も裏を読み過ぎてるのか…”私”が鈍感すぎるのか。ベタな王道の恋愛ものが好きな人は不向きな作品かもしれない。
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前作で美学の講義がよくわからなかったのに2作目も読みました。やっぱり今回も美学の部分はよくわかりませんでした。さらに今回はバレエの知識もあったほうがいいみたい。あまり理解できていない割には好きなシリーズです。
3作目も頑張って挑戦します。