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あらすじを言ってしまえばいたって簡単、確たる理由もなく嘘をつく女性達に出会う主人公(なかなかのお人好し!)の話…。だけど、味わい深い上質な文章で非常に楽しめる。
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作者が生まれ育った人口密度によって文章のキチキチコセコセ感も決定されるような気がする。ロシアなのでゆったり。遊牧民は「建前」がないらしい。常に移動してるし国土も広いので二度と同じ人に会わない。知らない人が死にそうになってたら自分の全てをなげうって助けるが、一切見返りは求めない。そこには動物も人間もないんだな。そういう所で育ったモンゴルの人がよく日本の相撲協会でやってるなと。ですからね、嘘って「思い」であって必要なもので、呑み込まれないようにうまく生きていくのが農村民族のありかたでして。
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読まなきゃいけない作家が増えた。
女を真っ向勝負で書いてくる作家で、上手くてうなったのはアリス・マンローに続いて二人目。
国に頼れない、男に頼れない、ロシア女の強さと孤独がつまった全6編。
タイトル通り女たちが嘘をつく。
本当のような嘘を。
理由なんてない、いやあるかもしれないけれど、一言で語れるようなものではない。
「なぜ?」と考えてしまうタイプの人はやめよう。
女とはこういう生き物なのだから。
ディアナ
ユーラ兄さん
筋書きの終わり
自然現象
幸せなケース
生きる術
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随分以前にチェックしてた本。なにが気になったのかさえ忘れてしまった。
連作短編とされているけれど、結構バラバラ。あまり、まとまりはなかった。
そしてやはり、どうも翻訳物は苦手だ。
4作目の「自然現象」が良かった。
5と6があんまりだったので、全体的にも印象があんまりになってしまった。
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図書館のロシアのコーナーで気になり手に取った1冊。
6話の短編からなり、各話に嘘をつく女が必ず出てくる。そして全てにジェーニャという女性が関与している。
当時のソ連情勢と共に毎話ジェーニャの置かれる状況は変化しており、メインとなる女性に対するジェーニャの態度も変化していた。読後感は決して良くなく、非常に考えさせられたが面白かったと感じる。
想像以上に私にハマった1冊だった。
この女たちの嘘は必要悪。救いなのだ。
ソ連~ロシアには必要悪のようなテーマが多いような気がする。近代のこの国の歴史を思えば当たり前なのかもしれない。