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初期の頃からの誉田哲也の魅力が満載!
2013/07/05 21:12
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
刑事モノで名前が一般的に知られることとなった著者ではあるが、実は、ホラー小説でデビューした人。
おどろおどろしい中にも、「愛」といったテーマがしっかりと描かれているところは、「アクセス」や「妖の華」と変わることなく、非常に面白く拝読した。
まあ、テーマはわかるのだが、あまりにも救いのないところも、この、初期をはじめ「ホラーの誉田作品」に共通しているところでもあるのだが、なんとか、テーマ性を崩さずに、もう少し幸せな方向に持っていくことはできないか…といったところだけもやもやした。
とはいえ、さすがの筆致で、山田風太郎賞最終候補作となっただけあり、よくできている。とにかく、出だしから散りばめられていた違和感の正体が、中盤にぴたっとはまったとき、「おーーー!」と夢中になるはず。
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曽根崎の前に、連続OL殺人事件の真相を知る女子高校生が現れて・・・
アレっと思う所もあるけれど、この容赦ない感じがいいね。
この人には、こういうのを期待してる。
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最近ではすっかり警察小説家の様な作者だが、もともとは伝奇ものでデビューしたので、こういうものもまだ書けるのだよという感じで書かれた感じで、伝記ものとしても警察ものとしても、少々、中途半端な感じになっているのが残念ではある。ただし、相変わらず読みやすく、あっという間に読み終わるのは流石。プロローグの内容から、中盤で結末が読めてしまうのも残念で、また、犯人がこんな面倒くさい猟奇的な犯行をして生きながらえてきたというのは、無理が多い。妊娠させられた女が堕胎してしまったら、それまでなので、いくら精神的に病んでいるとしても、もっと賢く振舞わないとあっという間に途切れてしまう。素直に結婚した方が話が簡単なのだ。また、赤ん坊の状態では容量が大きくて、移行しきれない筈なのが、ぼろを出してというのとか、ジュースだけで決めつけるのも伏線があるにしても弱い。
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導入部は事件の凄惨さとか民代の高校生にしては冷め切ったキャラとか
すぐには受け入れ難い描写が多すぎて
どっちかというと苦手な部類の話かなと思ったんだけど
いろんなことが明らかになってくる中盤辺りからガラッと印象が変わって
後半は一気に読み終えてしまった。
とはいえ、中盤以降結末までがちょっと急ぎ過ぎかなという気はした。
中盤までの話の膨らませ方から考えると
美冴さんがあんなことになっちゃった後の展開があっさりしすぎた。
裁判の過程とか、もうちょっと突っ込んでほしかったなーと。
その意味で★ひとつマイナス。
結果として曽根崎さんが失ったものは多すぎたけど
(いろんな意味で)頑張って読み終えた読者に対するご褒美か、ってくらい
救いのある終わり方だったように思う。
読んでる最中の印象からすると、むしろ晴れ晴れとした読後感。
珍しくその後を期待させる形ではないところも個人的には好き。
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連続猟奇殺人事件の犯人を少女の依頼で主人公の探偵が追う展開。帯に記されてたホラーはほとんど感じられず…サクサク一気読みで面白いけど、個人的にはちょっと物足りない。次の姫川シリーズ新刊に期待!
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購入 途中までは傑作だった。相変わらずぐいぐいいくんだけど、最後でたたみ間違えた感じ。私は誉田さん、妖の華とかみたいにオカルト・SFが入るとダメだわ。(でも今回は途中まではほんとにほーんとに良かった。残念・・・)
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誉田さんなので警察小説なのかと思って読んでいたら、んんんっ?ナニこれ?えっ?そっちの方向にいっちゃうわけ~?と仰天・・・いやー、これは凄い!面白かったです。一気読み。あー、吃驚した!おススメです!!!
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「今も、あなたを愛してます。変わらない心で、あなたを、愛し続けています」
誉田哲也の最新長編小説。
帯には「ノンストップ恋愛ホラーサスペンス」とあるが、ホラーの要素はほんの僅かな。また「恋愛」というよりは、時代や肉体を超えた愛の話といった趣き。
一歳にも満たない赤ん坊の首を締め殺害した探偵の曽根崎は、弁護士の接見にも全く口を開かない。なぜ、彼は殺人を犯したのか。
そこには、彼の暗く、孤独で、冷たい闘いがあった。
最初は「ん、これホラー?」と思うほど誉田さんらしい味わいのミステリー仕立て。でも、登場キャラが、いつもよりやや暗い感じ。
何かあるな、と思いながら読み進める。
終盤、徐々に謎が解け始めると、物語はどんどん切なく、重苦しくなってくる。辛い結末に向けて物語が進んでいくのに堪えられず、読むのを止めてしまいたくなったほど。
邪悪なる魂との闘いの果てに光はあるのか。
「なぜだろう。
嬉しくて、涙がこぼれた。」
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一気呵成に読ませる”正統な”誉田作品なのは間違いないけど、むごいなぁ。 救いがないわけじゃないけど、それ以上のむごさが…。
ホラーテイストって久しぶり。「アクセス」以来か?
そう意味じゃ新鮮味も感じた。
でもむごいんだ…。面白いんだけど。
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──いかに小説はフィクションだと言っても、これは無理があるだろう。
冒頭でいきなり始まる残虐なシーン。
読者の引き込み方としては最高だが……。
しかも、女性特有の現象が発生したことによって、犯人が金切り声を上げ、さらなる狂気に走る。
何故、その現象が起こると犯人は殺害に至るのか。
ここで、少しでも勘のよい読者なら何となく分かってしまうはずだ。
拉致、監禁、暴行した女性に対して、犯人が最終的に何を求めているのかを。
*全体総括
──犯罪小説としても
──サスペンス小説としても
──ホラー小説としても
──ミステリー小説としても
すべてに無理がある作品。
残念ながら、これほど言葉にできないくらいの失望感で終わる小説に久々に出会った……。
はっきり言って「エピローグ」の部分など全く必要性を感じない。
むしろ、この物語はその前で完結していたほうが、まだ納得できるくらいだ。
「エピローグ」ですべてぶち壊し。
こんな短期間の身近な人間の証言や大学の研究だけで、有史以来の科学の常識を根本から覆すような摩訶不思議な心理現象を裁判で裁判員や裁判官に理解させることなどできるわけなかろうが──。
最終ページ。
「なぜだろう。嬉しくて、涙がこぼれた。」
こんな表現、よくぞこの場面で書けたものだ。
読者をなめているのか、と言いたい。
あまりにも貶めたレビューになってしまったが、私としてはそう言わざるを得ない。
*個別総括
序盤、女子高生の民代が曽根崎の前に現われて告白するあたりから物語は佳境に入り、面白くなり始めるのだが、中盤の盛り上がりに比べ、後半の終息の仕方があまりにあっけない。
後半、ラスト間際で細かい部分の説明が物足りず、物語の信憑性を弛緩させている。
最も納得できなかったのが、堕胎をさせないという判断を曽根崎が簡単にしてしまうことだ。
民代、そして真弓への愛情は分かるが、民代の記憶、元を正せば愛した真弓の記憶が残るのと残虐な犯人の記憶が残る可能性は五分五分に決まっているだろうに。
人生を左右するほどの大きな賭けだよ、産むか、堕胎するかのこの判断は。
この展開なら、普通どんな人間でもその可能性を感じないだろうか?
曾根崎は頭がパッパラパーなのかと思って、残念ながらむかついてしまった。
ラストまで読まなくとも、この流れで安易なハッピーエンドはありえないので、「生まれてくる子は残虐性を持った子に決まってるじゃん、曽根崎の馬鹿、どうするんだよ!!」と心の中で叫んでいた。
作者がこの場面で彼にその想像、可能性を示唆させなかったことが不思議でならない。
穿った見方をすれば、曾根崎に犯罪行為をさせることで物語をエピローグで収束させようとし、敢えてここでは彼の心理描写を避けたとしか思えない。
“柑橘系が嫌い”というネタが繰り返し出てくるので、何か意味を持っているのだろうとは思いつつ読んでいたが、それが最後に重大な意味を持つとはね。
まあ、これは少し面白かったけれど。
ストーリーとしては面白い話な��だが、前述したような瑕疵や齟齬がありすぎて(特にラストに近づくに連れてかなり無理な展開や説明足らずで)、リアリティとフィクション自体の面白味が急激にしぼんでいく。
後半の24章以降からは、もう少しきっちり推敲し、しっかり読者が納得できる(まあ、こういうのもアリかなあぐらいの)終わり方にすれば、そこそこいい小説になったと思うのだが。
何とも残念である。
すみません、ちょっと辛辣に書き過ぎましたが──。
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一歳くらいの赤ちゃんを殺した男。
になんて感情移入できるはずない。
と思って読み始めるのに、できちゃうんだな。すごいな。
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描写がグロいのは相変わらずだけど、ぐいぐい引き込まれる感じでサラッと読めるところがいいね。
タイトルともあってるし、あーあそこと繋がってるんだなってわかるのも楽しかった。
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両手親指を切断し監禁し凌辱を繰り返したあげくに殺害。
女子高生から受けた人探しの依頼が連続猟奇殺人事件へと繋がる。
あ、今回はそういう話?と早目に大筋は読めてしまった。
無駄な登場人物が多いし、畳み方も不満。
後に出てくるのかと相関図メモって読んだ甲斐無し。
【図書館・初読・7/4読了】
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スリリングな展開のホラー。デビュー作「アクセス」を思い出しました。
とある連続殺人と、不思議な能力を持った人たちの物語。恐ろしくて、どこかしら哀しい物語。果たしてこの能力があるのは良いことなのか、良くないことなのか。タイトルの意味も切ない。
実は冒頭で、ある程度物語の結末は明かされています。だからそこそこまで読めばあとの展開には見当がつくのだけれど。なかなかにむごい結末なので、その心構えが出来るという点ではいいのかな?
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犯行時の描写は目を覆いたくなるほどだったけど、読み応えにあるある1冊だった!!結局1日で読み終えてしまった( ̄◇ ̄;)