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ボトルシップの中に入っていたのは助けを求める手紙。
未解決事件を扱う特捜部Qは手紙の主を探し出すために捜査を始めるが…。
この始まり!
Qの世界に否応なく引き込まれる。
読みながら前作までに描かれた人間関係を思い出し、ますます物語にのめり込んで行く。
重い事件を丁寧に追いながらも、ときに挟まれるキャラクタ描写がコミカルで、そのバランスが何とも絶妙。
作品の根幹となるであろう過去の事件も、薄皮を一枚ずつがはずかのようにその姿を見せる。このじれったさがまた次作への期待と興味を高まらせてくれる。
キャラが作者に馴染んできたのか、今回は前作よりはるかに動きがあってスピード感溢れる仕上がりになっているのだけれど、緊張感やシリアスさは少しも失われていない。
実に見事なシリーズだと思う。
早く続きが読みたい!
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コペンハーゲン警察で、未解決事件捜査を行う部署「特捜部Q」
さて第3弾は??
前作「キジ殺し」では、私のなかではちょっと評価が下がったが、
3作目「Pからのメッセージ」では復活!
大変おもしろかった!!
海辺に打ち上げられたボトルメッセージ。
そこには「助けて」と書かれて、最後にPと読めるサインがある。
途中は、長らく海を漂っていたためか、判読不明な箇所ばかり。
これは、ただの遊びなのか?どこから流れてきたものなのか?
いったいいつのことなのか??
不明なこと甚だしく・・・事件なのかさえも判断できない。
様々な角度から事件が描かれていくため、めまぐるしい。
過去に、現代に、事件現場に、その家族、犯人の背景・・・
片仮名の名前は覚えにくく、場面が変わると、誰だっけ?なんてことも^^;
そしてこれまた、恐ろしい事件だった・・・(このシリーズは事件がこわい)
なによりも、犯人。
結局こやつは何者だったのか・・・・
ああ~おもしろかった!!
さて、4作目はいつでるんだろうか・・・む~ん
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未解決事件を担当する特捜部Qシリーズ第3弾。
経年により殆ど判読できない手紙がはいった瓶が、巡り巡って特捜部Qの元へ。
そこには血で書かれたと思しき「助けて」の文字だけがはっきりと読めた。
いたずらか?事件か?
流れ着いたボトルメールという事件の発端が魅力的です。ましてや血で書かれた助けを求める手紙が入っていたらなおさら。
冒頭で監禁された少年の描写があるので、読んでいる方としては忘れ去られた瓶にやきもきしました。
犯人と特捜部Qの描写が交互に描かれており、特捜部Qが暗中模索、事件の手掛かりを掴めないどころか本当に事件なのかも疑っているのに対して、犯人が着々と次の事件の準備をしているのが緊張します。
事件は営利目的の連続誘拐事件ですが、閉鎖的なコミュニティを作る新興宗教団体に狙いを定めるという手口が変わっていて、宗教にのめり込む家族、制限された生活を送る子ども達など宗教と密接に関わる人々を興味深く読みました。
犯人自身も誘拐に利用する為だけでなくて宗教というものに特別な感情を抱いており、それが発露された事件でもあります。まんまと犯人の思う壺になってしまう被害者家族も含め、狂気に満ちた事件です。
子どもを誘拐された母親が宗教にのめり込む事となったきっかけ、またこの犯罪に至るまでの犯人の生い立ちなどが後半で丁寧に描かれていましたが、母親が犯人に抵抗した事や、犯人の特徴についてがこのエピソードで深く意味を持ち切ないです。
ラストの犯人の一言は憎らしくも悲しいですね。
捜査が行き詰ってばかりかと思われた特捜部Qですが、細かな情報が後半一気に繋がり怒涛の展開になっていくのが興奮します。
そしてシリアスな事件の一方で、謎だった特捜部Qのメンバーが更に謎にまみれていきました。
ローラの行動は意味がわからないし、アサドは秘密をもっていそうだし、カールは何かを忘れているみたいだし。
どこか不気味でありながらユーモラス。チームワークがあるんだかないんだか分からない特捜部Qはやっぱりおもしろい。
周囲に振り回されっぱなしのカールがブツブツ言っているのも恒例です。
スピーディで重厚、続き物のシリーズとしても先が気になる存分に楽しい一冊でした。
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Qの新作を待っている間にまさかシリアがあんな事態になっているとは…と胸を痛めております。
本作は、嫌いではないのですが、ちょっとドンパチ描写が個人的に好きではないので、推理描写の多かった第一作が私は好きです。しかもPの出番ってさぁ…。
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このシリーズを読んでいるとデンマークって病んでいるのかなと思ってしまう。
アサドの正体とローセの二重人格疑惑を次あたりで解明してほしい。
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『檻の中の女』以来の特捜部Q。三作目になって格段に面白くなったとのレビューを目にするが、その意見には異存なし。
視点の切り替えが効果的。断片的に展開する前半は先が見えないので、吸引力抜群。情報が整理され、事件の全体像が浮かび上がる後半への展開が素晴らしく、事件と人間関係の複雑な絡みにきりきり舞いさせられた。
カールとアサドは相変わらず不思議なコンビで、ふわっとした雰囲気でサイド・ストーリーを盛り上げる。個人的にこのキャラにそれほど魅力を感じていないので、現状のままサイド的な位置付けで進んでくれると有難い。
テーマ性と犯人像が巧くリンクしている。伏線となるエピソードも読み応えがあり、人と時間の距離感がいい具合にストーリーに溶け込み、どっしりとした重量感となって作品全体を支えている。この犯人像のインパクトはここ数年の中でも上位にくるかな。ラストの一言も文句なし。面白い作品というのは犯人キャラが際立っている──そんな余韻に浸れる秀作でした。
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このシリーズはけっこう好きなんだけど。Qでも家でも緩~いなりにチーム的なまとまりが・・・。でもいつも最後のところ、犯人を追いつめるところでああいう風になるのはなぜ?詰めが甘いよ、私はあまりサスペンスは好きじゃないんだよ。 それにしても北欧系ってどうしてこう間で寄り道するんだろ⇒ヘニング・マンケルにしても特捜課シモンスンにしても
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シリーズ3作目にして最高作。
このシリーズの特徴は、犯罪の異様さ、地道な捜査、特捜部のメンバーのキャラにあると思うが、本作はそれに加えてスピード感加わり、それゆえに非常にサスペンスフルなスリラーになっている。
お奨め。
シリーズ通しての最大の謎はデンマークの警察組織。
特捜部の3人のメンバーのうち2人は補助員で警察バッチももっていない。さらに途中で1人は勤務を姉にかわってしまう。人事無視。どうなってるだろう。
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あの犯人に、もっと苦しみを与えたいです。
主軸の事件も
アサドの謎も、ローセの謎も
カールの家庭の事情や、ハーディンの様子も
みんな気になってしまいます。
だからするすると読めるし
面白い。
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Qシリーズ最新作にして、最高傑作。
犯行の手口、被害者像など、斬新なものを感じました。
今後も期待。
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アサドお前は一体何者だ・・・。一応ミステリの分類だろうし、底に何かあるわけでもないけれど、読んでいて楽しい。続きが気になる、というよりは終わらないでほしいような読書。4作目早く読みたい。
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読了したので★3にします。ん~面白いと言えば面白いかな?好みの問題かな?脇役のアサド大活躍( ̄ー ̄)
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毎回。おぞましい事件の連続だが、今回は更に磨きがかかってる。カール・マーク警部補のアシスタントは相変わらずなぞめいた連中で今回もアシスタントたちの怪しさはまだその正体は不明のまま。
なんか童話のふるさとデンマークのイメージは、とことん崩壊しっぱなしになりそうだ。
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デンマークを舞台にした警察小説シリーズ、3作目。
北欧5カ国のミステリ最高峰・ガラスの鍵賞受賞作。
あらすじ:
未解決事件を捜査するために設立された特捜部Q。
ここに、13年前に投函された一通のボトルメールが持ち込まれる。
そして、判読困難なこのメールを切っ掛けとして、ある犯罪が暴きだされていく。
その犯罪とは、新興宗教の信者一家を狙い撃ちにした連続誘拐。
巧妙な犯人は、被害者一家が信じている宗教の為に社会から孤立している点につけ込んできたのだ。
特捜部Qが捜査をすすめるのと同時期、犯人も新たな誘拐を実行に移すが、従来とは違い様々なアクシデントに見舞われ、破滅の危機に繰り返し遭遇する。
しかし、特捜部Qはボトルメールの解読に手こずる一方で犯人の正体どころではなく・・・
更には別件の連続放火事件の捜査にも関与していく。
誘拐された子供たちの運命は?
幾度も危機に追い込まれる犯人はいつ司直の手に落ちるのか?
緊迫感漂う中、事態は一気に進展していく・・・
次々と危機一髪な状況に置かれる犯人と、何が起こっているのかも知らず日常業務の一環として捜査をすすめる特捜部Q。
緊張状態と日常と言う対比に加え、犯人の過去や主人公を始めとする特捜部Qの面々の意外な一面が読者に明らかになっていく様子がとてもスムーズにつなぎ合わされており、一気に読破。
骨太のミステリー小説を読みたい方はもちろん、読み応えのあるスリラー小説をお望みの方にもおすすめな一冊です。
尚、役者の後書きによれば、原著ではシリーズ4作目が既に出版されているとの事。
4作目の翻訳が待ち遠しい所ですね。
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シリーズ第三弾。陰惨な事件のシリアスさと主人公の仕事環境・私生活への困惑ぶりのコミカルさが交互に語られ、犯人を追い詰めるところでクロスする。ちょっと登場人物が多くて名前が混乱したけど読み応え十分。翻訳もいいです。