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人不老化ウイルスの開発で永遠の寿命を手に入れた人々。百年法の施行や独裁的な政治により衰退の一途をたどる日本共和国。増え続ける原因不明多発性ガン、SMOC。 日本共和国に未来はあるのか。
下巻、面白かったです。一気読みです。
伏線?が全て拾われ、すっきりした終わりでした。素晴らしいと思います。登場人物が多くてなかなか大変でしたが、それを上回る面白さでした。
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下巻になると、ぐっと面白さが加速する。展開にスピードがあるし、登場人物のキャラが浮き上がってくるのもいい。
上巻は下巻を読ませるための序章くらいだろうか。
内容には一切触れないが、終わり方が爽快でいい。
話しがうますぎるけど、期待以上によかった。
それにしても民主主義と独裁の違いを、ここまで分かりやすくおもしろく書いたSFはなかったな。
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新千歳空港で読了(92/100)
読み進める手がとまらんっ!上下巻とも読み応えあり。がっやはりSFは苦手気味。
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百年法凍結の解除に成功した、新時代を担う遊佐・牛島を中心に大統領制の日本共和国の様子を描写しつつ、百年法の溝から形成された『拒否者ムラ』や『SMOC』などから生じる社会のねじれに立ち向かう。その中で、百年法排除を唱い、遊佐は動きだす。上巻ででた『M文書』により想定されていた世の中になりつつあったのだ。百年法反対派が共和を支配しているため、その試みは問題ないかと思われた。がしかし、大統領である牛島は死が怖く受け入れることができない。『生と死』私たちのスタートとゴール。そこには欲望から恐怖なのか、自然の道理に従う中での、充実なのか。。。
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不老不死技術が導入された日本社会(といっても平行世界)を描いたSF。
社会の様々な階層の人々を描いていくのかと思っていたのですが、どっちかというと政治的な話になっていったので、ちょっと残念。終わり方は好きです。
もっと色々な人々の生活や受けとめ方を読みたかった。
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内容(「BOOK」データベースより)
不老不死が実現した社会。しかし、法律により100年後に死ななければならない―“生存制限法”により、100年目の死に向き合うことになった日本。“死の強制”をつかさどる者、それを受け入れる者、抗う者、死を迎える者を見送る者…自ら選んだ人生の結末が目の前に迫ったとき、忘れかけていた生の実感と死の恐怖が、この国を覆う。その先に、新たに生きる希望を見出すことができるのか!?構想10年。最高傑作誕生。
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これは政治家全員に読ませたいな~。
笹原、遊佐の男気、香川もいい味出してるし
なんだかんだ言って牛島もいいやつだし、う~ん。
男とはこうあってほしいっていうお手本のような人たちがいっぱい。
展開は王道な感じで意外性はあまりないのだけど
設定の面白さにやられた。
読み終わった後、誰かとこの国について議論したくなるような本。
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凋落の一途をたどる日本、「百年法」を巡る争いも過酷を極めます。二転三転するストーリーに大どんでん返しで迎える大団円。その結末は、はかなくも美しい。最高のエンタテインメントでした。
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私の読んだ小説では2012年で一番だった。そもそも表題がちょっと引くものだし、かつ未来小説(ほぼSF)にも関わらず、だ。
技術的にそんなことがあり得るのかはともかく、人間は遺伝子レベルで不老を手に入れる。
山中教授がIPS細胞でノーベル賞を受賞したタイミングなのでむしろリアリティーが出たかもしれない。IPS細胞は人間のどの臓器でも再生出来る可能性があり、これが血液や脳まで対象となると確かに不老不死が可能かもしれないと思われる。
さて、不老を手に入れたら日本人は100年でこの世を去らなければならない。そのことが人間の倫理観をおおきく狂わせる。個人レベルでも国家レベルでも。
生きたい人間のエゴと、支配したい政治家のエゴ、そして世界が混乱すると考える科学者や官僚。これらが見事に交錯する。
ちょっと脱線して面白いのは良く出て来るバーのカクテルの命名。これは小説でのお楽しみ。
とにかくスケールが大きく、難しいテーマを緻密に計算して組み立ててある。隙がない。
そして最後の20−30ページで現れる大きな変化。結局は誠実で世界観をしっかり持った人間が世界を救う。そして世界を作るのは若者達だ。
このスケールの内容ならハリウッド映画が乗り出してもおかしくない。映画化を期待したい。
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不老不死を手に入れた人類は究極の幸福も手に入れたはずなのに、この物語の世界に漂うなんとも言えない閉塞感。
今の日本にも通じるものがあるのかもしれない。
本当に国家や国民の幸せを願う政治家が必要だと感じた。
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上巻を読み終わった時は、下巻どうなるのかと
上巻がなかなか興味深い展開だっただけに
一抹の不安?が。
それも、下巻後半で、思い切り吹き払われました。
想像以上の展開で、非常に面白かったです。
手に取られたかたは、必ず最後まで読み切ることをお薦めします。
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上は第三版だったが,この下は第四版~仁科ケンは母を見送って成り行きでHAVIを受けず,大学を卒業して薬品会社に就職した後,大学の恩師から大量の農薬を山中の拒否者ムラに融通し,拒否者のコミュニティーに係わるようになっていた。その恩師が病を得たことで医者ごとメディカルバンをムラに持ってきたのだが,ドクター加藤に危害を加える意図はない。案の定センセーと呼ばれるムラのリーダーはSMOCで余命幾ばくもないことが判明する。その頃,東京駅構内で爆弾テロが起こり,首謀者は安那谷を名乗った。拒否者の記憶を無理矢理引き出した共和国警察は永久王国を急襲してリーダーの阿那谷童仁を捉えようとしていたが,大統領直属の特殊部隊センチュリアンが乗り出してきた。そこには木の枝で首を吊った拒否者がいるばかり,リーダーの元刑事・戸毛も拳銃で自殺していた。ケンは中部の拒否者のとりまとめをしている中部の新州都に赴き,東京で由基美と再会を果たすが,伝説のテロリストのムラが壊滅する様子を見て,自分が住んでいたムラが襲われたことを知る。2つの現場から辛くも逃げおおせたガイを怪しむ気や,解放した医師が口を滑らせた可能性もある。医師に会いに行くと,そんな様子はなく,警察に手配されている事を伝え,逃がしてくれると疑いは晴れた。やがて母が最後を迎えた紫山TCで出頭者数名を使った自爆テロが起こり,またも安那谷童仁が犯行声明を出し,ケンはその首謀者と目されているらしいことを知る。東京の拒否者ムラの代表から呼び出されると,偽造IDを制作していたガイは大統領暗殺計画を切り出す。仲間が検挙され,警察の特捜部長である香川の呼び出しに応えたが,センチュリアンの横槍で拘束され大統領府のフジ・パレスのシェルターに監禁されてしまう。紫山のテロは警察と大統領補佐官が自作自演し,在位40年を過ぎた大統領に辞任を迫る遊佐首相を国家反逆罪に落とすために仕掛けだった。遊佐が首相官邸で身動きがとれない中,警察局長の兵藤はSMOCに倒れた牛島大統領からセンチュリオンの指揮権を譲られたとクーデターを画策するが,牛島は自分が指揮を執れなくなった場合の措置として指令0号を用意していた。それは首相の指揮下に入れとの命令だった。クーデターを乗り切った日本にHALOO本部から,HAVI摂取は今後16年間にSMOCを発症して死に絶えるとの知らせが舞い込む。遊佐は独裁官制度を20年限定で敷いて窮地を乗り切ろうと国民投票を決意し,牛島も賛成を呼びかける演説最中に死を迎える応援を実行する。20年後,議会制が戻ってくる直前の第四代独裁官はケンだった~SFの常套手段として「心配することはなかった・・・自然に反する行為は自然から報復される」って感じ?
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「百年法」下巻突入。百年の期限が来ても死を選ばず逃走する人々「拒否者」彼らもコミュニティを形成し暮らしていた。年々増加する同時多発的ガンを疑問に思う医師加藤は診察帰りに連れ去られ、ある人物の診察をすることに。。
物語も大統領直属の特殊部隊「センチュリオン」の投入からハラハラする展開が続く。他にも阿那谷を名乗る謎の人物の行方、遊佐失脚を目論む南木の策略なども目が離せない。クライマックスは驚きの事実が明らかに。登場人物の活躍は?日本の未来は?お楽しみに♪
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設定が興味深くて。遠くない未来に、制定されてもおかしくないような法律なので。数十年の間に状況がどんどん変わって、常に後手になりながらもなんとか事態を収拾しようと四苦八苦する政府の姿。これが一番目につきます。保身しか考えない政府要人と、感情にまかせて理性的な判断ができない国民の姿は、現代に当てはめても全くその通りで、つまり批判を込めて書かれているのだろうとは思うのですが。
最後の結末は、結局人間は何も解決できず、自然の摂理によって淘汰された、ということなのでしょうか。
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読み切ったぜ。
「国政を預かる者の責務は、国民が人間らしい生活を営むための物理的基盤を整備するにつきる。電気・水道・道路・鉄道網のメンテナンスは怠ってはならない。精神的な人生観や価値観は国民に任せてよい」
インフラ再整備でニューディールして国力増強、国民所得アップだな。筆者は予言してる。