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相変わらず、ストーリー展開は省略して、特定の場面だけみたいなお話し。連作短編集であることにしてしまえばいいのか。まあ、作者自身、それがスタイルであると言ってますし、そういうものでしょう。SFってのは、お話しよりもアイディアを重視するって流儀もあるので。
それにしても、ファミ通文庫はしかたない(へ?)かも知れないけれど、ハヤカワの人は、ちゃんと校正してよとか思ったのでした。主人公の姓が間違ってたり、窒化炭素が窒化水素(?アンモニア?)になってたり。
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20120907
ハヤカワ文庫のSFレーベルだけど表紙の絵は思いっきりラノベ。
挿絵は全くないけどキャラクターイメージやセリフ運びもやっぱりラノベ。
なのに出だしから「ベナール対流」「フラーレン」「水上置換」「コランダム結晶」「立方晶窒化炭素」・・・なんのこっちゃ?Wikipediaで意味を調べながら読みました(^_^;)
なのこの傑作?!
もし高校化学部の女子部長が空気より軽い新素材を発明したらー
という軽〜い内容だけど、読みながら Googleや計算機に手が伸びるハードSF。トンデモ話の背景にある物理的な設定がとても良く練られてる。だけど一気に読めてしまう。
物理の知識があればもっと面白く読めるのだろうけど、素人にもサラッと読ませる作者の構成力はすごい。他の作品も読んでみたいけど、この手の表紙だとちょっとハズカシイかな (#^.^#)
「ホーマン・トランスファー軌道」「シンギュラリティ到達」最後まで WikiとGoogle先生を開きっぱなしでした。。。
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内容(「BOOK」データベースより)
浜松西高校化学部部長・浅倉泉の人生の目標は“努力しないで生きること”。文化祭を前に泉は、ただ一人の部員・保科昶とフラーレンを生成する化学実験を行なっていた。そのとき学校を雷が直撃!実験失敗と落胆する泉の眼前には空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子が生まれていた。ダイヤモンドより硬く空気より軽いその物質を泉は“ふわふわ”と名づけ、一儲けしようと考えるのだが…
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祝・復刊! いやぁ、実に面白い!
女子高生が「空気より軽くてダイヤモンドより硬い」夢の新素材を発明したことから巻きおこるハイテンポなSF。コミカルだけど、これハードSFなんですよ。
南極点のピアピア動画が好きな方は必読!
面白いなぁ!
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『大風呂敷と蜘蛛の糸』や『南極のピアピア動画』につながる、技術・科学の持つ夢と宇宙へのあこがれ、それを優しい視点で描く野尻らしい作品。
夢の素材(研究所レベルでは少量の合成に成功している)の量産工業化に成功した女性の物語です。
周りの人物が優しくサポートするのもいつもどおり。
ファーストコンタクトした知性がまじめで、返答が間抜け(知性としてのあり方、思考が地球人とかけ離れている)のは、コンタクトネタをきちんと考えているからでしょう。
10年以上前に書かれたものですが、宇宙知性についてが東浩紀『火星のプリンセス』とかなり重なるのは興味深い。
SF読んでほのぼのしたい人にお勧めします。
『太陽の簒奪者』のようなハードなものも書いているので、作者に興味を持ったら、こちらも読むといいでしょう。
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ファミ通文庫版を持っているのに、なお買ってしまうのは面白いから。
清く正しく面白く、理屈で正しいことは常に巧くいくし、悪いヤツずるいヤツの企みや妨害なんか、片っ端から蹴散らしてしまうセンス・オブ・ワンダーがすべてな1冊。
「こんな面白いこと、拡散しなくてどうする」というピアピア動画の精神は、すでにここで誕生していた。
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とてもおもしろかった。
読みやすかったし、SFに慣れてないという自分の苦手意識を感じずに読めた。
『南極点のピアピア動画』は、初めて読み通すことができたSF物で、こちらも僕にとっては、新鮮味が感じられたけれど、『ふわふわの泉』も初めての冒険をするようで、わくわくしながら、先に進んで行けた。
立方晶窒化炭素など、科学的な知識も豊富なので、読み返すには最適な本だと思う。
次は、野尻抱介さんの他の本を読んでみたい。
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B+
知人から、別の野尻の本を勧められたから。立ち読みで化学のジャンルだったから。
ふわふわ。空気より軽く、ダイヤモンド並みの強度の材料を発見した主人公と、その友人が織りなす物語。
前半、1/4はアウト。3/4はかなりアリ。
化学の、無機化学は素人に近いとはいえ、研究話は、ある程度常識をもってしまってるので、違和感感じまくる。
専門用語をよく調べてるんだなとは思うが、使われ方の細かいニュアンス、それこそ、言葉にして指摘できるレベルから、出来ないレベルまで、突っ込み多すぎてNG.
ただ、発明が終わった後の展開。未来材料がもたらす世界の変化、つまり、自分がSFに求める「科学の発見/進歩がもたらす、人間環境の変化。心情の機微」は描けていて、読んでて楽しかった。
あとは、主人公の性格がいまいち。化学好きと言いつつも、そこら辺は感じなかった。これは、自分が理学的だからか?
つまりは、良い材料ができた。そこから既存の材料と比較/組み合わせてで、工業的な普及や社会的なインパクトでしか見てない工学的だなーと。高校の化学部で化学好きという設定はなくてもいいんじゃないか。価値観の違いと思いつつ、キャラは空気だった。
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星雲賞
努力しないで生きるには◆ふわふわに溺れた日◆アウトサイダーズ◆ふわふわ一万倍の法則◆スター・フォッグ◆初飛行◆夕陽のなかで
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物質の構成や建造物が細かく設定されている。
そのためイメージしにくい苦手分野のモノがあると、それが曖昧なかたちのまま読み進めなくてはいけないことになる。
物語はテンポがよく、まさに起承転結といった具合になっているのでどの場面も印象に残りやすく良い。
ひとつ気になったのは、主人公の泉が声を荒げる場面。
そのさい語尾に「こら!」をつけて「わかってんのかこら!」というような言い方をする場面が二場面ぐらいあったと思うが、これが非常に似合ってなく安っぽい。
「わかってんの!」や「わかってんのか!」でも十分伝わるし泉の発言として全く違和感はないが「わかってんのかこら!」は完全にそぐわない。
補足
28ページのお尻から四行目の立方晶窒化炭素が立方晶窒化『水素』となっていた。おそらく誤字。ほかにも一箇所あったと思うが忘れた。
11月18日 読了
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元浜西科学部部長として読んでおかなければいけないと思っていた。帰省した際にポップで復刊を知り購入。
SFなどほとんど読まないが、とてもライトですらすら読めた。
高校時代など始めのみで、さらに我らが生物班は存在すら・・・。
とても夢があった。ふわふわしていながら確かな夢があった。現実にぶつかる前に、中等部科学部時代に読んでおきたい本だった。読後感はなんとも言えず、3人と一緒に笑ってしまいたかった。
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復刊とか。女子高生が新素材開発で楽して大もうけと思ったけど色々としがらみが大変・・良き参謀がいてよかったよね。この参謀とのラブ要素も欲しかったかもーと思ったけれど。さくっと読めて楽しいSFは良いな。個人的に竹本泉のキャラで読んでた。
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この方の作品から感じる雰囲気が良くて、何冊か読んでいる。視点や考え方を変えてくれる点にもなっている。
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夢のある、タイトル通りのふわふわな物語。
化学の知識が乏しいので、想像しても補えない部分があるが、
知識があったらもっと驚けるのかもしれないと思うと悔しい。
あとがきで作者曰く乱暴で展開も唐突、とのことだが、
確かにそこは否定できないが、そのスピード感がむしろいい。
このふわふわの物語には、丁度いい軽さ、というべきか。
この作品世界の続きを読んでみたい。
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第五章で「ピアピア動画」と同じ流れになったことにびっくり。
ま、あとがきでそういってたし。
それが、作者のテーマのようです。
ポジティブメンタルなので、好きですよ。
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初めて読んだのですが・・・最高のSFです
テンポが良くてラストがハッピー
新発明の素材が世界を変え、宇宙をも視野に
途中からコミュニケーション用の模造体が出て
「おお!長門有希じゃ!」と喜んでいたらマジに
そんな一節あありました
面白いですよ~