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タイトルから震災をテーマにしたものかと勘違い。
2009年から書かれていたようです。
校舎の突然の崩壊、その瓦礫の下で救助を待つ生徒や先生たちを描いています。
キーマンとなる北野くん。かっこよすぎるやんけ。
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7人のガレキの下での「死」と「生」に、去年の震災を思い胸が痛かった。
きっと、同じように絶望の中で必死に戦い続けた人たちもたくさんいたことだろう。
極限状態の中で、「生きる望みを持ち続ける」ためには、北野くんのような存在が必要なのかもしれない。
彼の言葉のひとつひとつが、私の心の中にも「望み」として突き刺さっている。
もしもいつか私が絶望の中に取り残されたとしても、きっと北野くんの言葉を思い出してがんばれる、気がする。
そしてふと思う。私は女だけど、3度の本気はもう出したのかな。まだ、かな。
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震災の内容かと思って躊躇したけど違う設定だった。ガレキの下に閉じ込められて救助を待つ間に自分の過去と向き合う、というはなし。独特の正義感を持ったヒーローが出てくるのが山下作品らしい。伊坂幸太郎っぽいとこも好き。
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山下貴光をはじめて読んだ。なかなか面白い。
この人、青春小説の名手になりそうな予感がするなぁ。ちょっと追いかけてみよう。
本書は突然崩壊した校舎に生き埋めにされた7組の高校生や教師達の物語。
瓦礫の下に閉じ込められ、改めて自分と向き合い、他人と向き合い、自分を見つめなおす若者たち。異色の青春小説だ。
彼らが恐怖の中で希望を失わなかった理由とは…。
この小説のキーマンは北野くんというキャラクターだ。
皆が瓦礫の下で希望を失わなかったのは、北野くんの行動や言動が彼らの心に痕跡を残していたから。
北野くんは他人の痛みを自分のこととして感じることができる優しい男だ。そして、いつも友人のそばでメッセージを発し続けている。
すなわちそれは、著者から若者たちに向けたメッセージなのだけれど。
印象的な場面がある。
ある生徒がいじめを理由に自殺をした後の緊急朝礼で、学校の責任を認めようとしない校長の曖昧な発言に北野くんが立ち上がった。彼はおもむろに校長のいるステージに上がると、校長の肩を突き飛ばした。そして、さらにそれを冷ややかに見つめる生徒たちに向かい、彼は机に自らの額を打ちつけ、額から血を流しながら「恥を知れ!」と咆哮したのだ。
そんな彼の存在が何故か「ガストン・ボナパルト」と重なる。
というのはちょっと大袈裟かな。
個人的には北野くんをもっともっと活躍させてもよかったかなと思うんだが。まあ、また、別の作品に登場しそうな予感がするので、しばし待とう。
『男には人生の中で本気を出さなきゃいけない時が、三度あるんです。(中略)将来の道を選択する時、プロポーズをする時(中略)それから、本気を出さなければいけない時』(P198)
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屋上ミサイルが好きだったので、最新刊も読んでみました。
突如崩壊した校舎の瓦礫の下に生き埋めにされた生徒達の物語。
それぞれに物語があって、少しずつ繋がっていて。極限状態の中、彼らが希望を失わないのにはそれぞれの理由があって。
回想シーンの彼らの日常のエピソードだけでも物語は繋がる。けど、極限状態だからこそ本当に大切なものが見えたり、普段逃げて来た現実と向き合ったりする。
瓦礫の下という特殊な設定でなければありふれた青春物で終わっていたかもしれないけど、そのシチュエーションだからこそそこに説得力が生まれた。
キャラクターも魅力的で会話や言い回しも好き。
読みやすいし、とにかくオススメです。
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私たちは閉じ込められている。夢じゃないぞ。友情、恋愛、いじめ、家族…それぞれに問題を抱えた生徒や教師が生と死のはざまで見つけたものは―!?亙礫の下で何かが生まれる―感動の傑作サバイバル小説。
「……きっかけは一九九五年に韓国で起きた三豊百貨店崩壊事故だ。(中略)
瓦礫に閉じ込められ、悲劇に見舞われた彼らではあるが、
そこで先ほどまでつづいていた生活がなくなってしまうわけではない。(中略)
彼らは悲劇の象徴ともいえる巨大な瓦礫と向き合いながらも生活をつづけ、
抱えたままの問題や自分自身とも向き合ったのではないか。
…そして、そういう物語を書きたくなった。
――山下貴光(月刊J-novel2012年8月号より)」
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ある日の高校の休み時間、突然校舎が倒壊し、教師や生徒が瓦礫の下敷きになった。我に返り置かれた状況を把握したとき、彼らの胸に去来したものは、そして彼らがとった行動は何だったのか。何人かの生徒、教師のそのときが描かれているが、どれも涙なしには読むことができない。それぞれが、どんな風に生きてきたか、どんな心構えを持っていたかという本性の部分が現れ、それはこれからどんな風に生きていくか、ということにもつながっていくように思われる。なにができるか、どう生きるか、を考えさせられる一冊でもある。
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校舎倒壊という大事故に巻き込まれ、がれきの下に生き埋めになった生徒たちを、短編形式で描いてる。
北野が魅力的すぎる。それぞれの話もとても良かったけど。
最後の小学生に対する北野の言葉がたまらなく好きだった。
泣いてしまった。
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はじめはすごく引き込まれたが中だるみした感じ。
第一話はありきたりな展開ながらぞくとっした。
あとはラストくらいかなあ。
でもエピローグはまたきれいにまとまりすぎてつまんない感じも。。。
このミス受賞作の屋上ミサイルは途中で挫折したけど、もう一回トライしてみるか。。。ほかの作品を読んでみるか。
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■「屋上ミサイル」の山下作品。タイトルを見て「震災もの」かと思ったんだけどそうではなくて、ある意味「学園もの」だった。(笑
■倒壊した校舎の下で起きる個々のストーリー。それぞれが独立しているけど繋がっていて、最後に謎解き?がされる。
■読み始めは「屋上...」と全く違う...と思っていたけど、読み終わってみると「屋上...」と同じカラーの作品。同じカラーだからダメなんじゃなくて、同じカラーで好感度高し。(笑
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屋上ミサイル以来の山下作品。前作で伊坂っぽいのが惜しいと思ったけど、この伊坂っぽさを備えているのが山下作品なのかと。北野くんに関しては、くさいほどの正論を叫ぶ彼に心底揺さぶられてしまった。例えるのは好ましくないかもしれないが、伊坂作品でいえば「チルドレン」の陣内や「砂漠」の西嶋みたいな。連作短編ながらも後にいけばいくほど面白かった。最後はちょっと涙を返してほしいと思ったけど、それも含めて良い本でした。
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ある日、ある時、どこかで、自分のいる場所が崩れたら、あなたはどうしますか?建設不備で、昼間、しかも生徒が居る時間帯に崩壊してしまった学校。巻き込まれた生徒や教師は何を考え、行動しながら助け出されるのを待って居るのか。友情、いじめ、家族…ext、様々な問題を抱える者たちが、がれきの中に閉じ込められることで、己をさらけ出し、自分の問題と向き合う姿に心が震えます。
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さくさくさくっと1日で読めたくらいに読みやすかった。
「ありがとう北野」の1文で泣けたりもしたし。
(↑裏切られたけどね~。w)
■ ■ ■ ■ ■
『屋上ミサイル』のときも伊坂さんポかった気がしたけど
これも少し感じられたかな。
でもまぁ伊坂さんも初期の短編とか村上春樹さんポく思ったし
山下貴光さんが今後どう個性的なお話を書いてくようになるのか、
ワタクシ的には楽しみだなぁ。
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学校が突然崩壊し、多くの生徒や教師が瓦礫の下に閉じ込められる。友情、恋愛、いじめ、家族…瓦礫の下で彼らが見つけたものは。
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ミステリーではなかった。
それは良かった。
ダイアローグで進行していくところが作品を、魅力的なものにしてくれた。
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高校が崩れた。崩壊。
その時、人は何を、誰を思うのか・・・。
色々と軽いように感じた。
内容も、言葉も。