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“そこで、わたしは探すことにしました。
わたしのとなりにいてくれる子どもを。わたしといっしょに、あなたがたの住む世界とはまた別の「世界」をさまよってくれる子どもを。”[P.5_プロローグ]
「プロローグ」
「箱」 香谷美季
「妹」 石川宏千花
「ともだち」 藤野恵美
「かくれんぼ」 ひろのみずえ
「手紙」 石崎洋司
こっちのほうがぞくぞく怖い。
「かくれんぼ」がやばい。怖い。
“気づいてしまったのだ。
かげがなかった、リサには。
いっしょに夜道を歩いていたとき、外灯のしたに立っても、リサの足もとには、かげができていなかった。
あるはずのかげが、ない。
人間じゃ、ないかもしれない。
それがなにかは、わからない。
ただ、リサがふつうの子じゃないことは、たしかだ。
とんでもない相手と、ともだちになってしまったんじゃないだろうか……。”[P.89_ともだち]
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【収録作品】「箱」 香谷美季/「妹」 石川宏千花/「ともだち」 藤野恵美/「かくれんぼ」 ひろのみずえ/「手紙」 石崎洋司
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5つの短編集。
「箱」ぽつんとおかれている段ボールを開けてはいけない。その段ボールを開けてしまった子は消えてしまう。昔、誘拐されて殺された子どもの死体が入っていた段ボール。その殺された子どもが寂しくて、他の子を呼び込む呪いの漂流段ボール。タケトが見つけたのは、綺麗な段ボールだった。しかしそれは・・・
「妹」奈々美は妹が欲しくて、高かったけどねだって買ってもらった妹ロボットのマユ。はじめは可愛かったけど、だんだん飽きてきた。本物の人間と同じように暮らして家族になったマユだけど、奈々美はマユが気に入らない。ある晩、廃品回収でn人型ロボットも回収すると知って・・・
「ともだち」墓地で出会ったリサちゃん。友達として家に連れて帰ると、ちさとのママは喜ぶ。でもリサちゃんは、ちょっと変わった女の子。ちさとのママとリサちゃんは仲がいい。でも、ちさとには、ママは機嫌が悪いとすぐたたく。ある日、リサちゃんは、「ちさともママをわたしにちょうだい」と言って、身体から魂を自由にする薬をくれる。ちさとは・・・
「かくれんぼ」弟の大好きで大事なウサギのぬいぐるみ、ミミちゃん。弟の子守を頼まれて、ミミちゃんを隠したおにごっこをはじめた岬だが、ミミちゃんが意志をもって動きだし・・・
「手紙」あおいは気になっていた。菜々子とケンカしたまま、菜々子は転出していってしまったのだ。ケンカというより、クラスで起こった事件の犯人は自分だと気づきながら、みんなに言い出せず、菜々子が犯人扱いされたまま転出してしまったから。仲直りのために、母の選んだペンセットを送ったのだが・・・
主人公は小学生だが、どれも怖〜い短編。
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児童書と侮るなかれ。
地味に怖いです、この本。短編集ですが、一話一話が「うわぁ」となります。とくに最終話は私も思い当たる節があり、いたたまれなくなりました。
本当はいけないことだとわかっているのに、嘘をついてしまったり、弟や妹をおざなりに扱って……みたいな先の子供たちがたどる運命が実に怖いです。「友達や兄弟を大事にしようね……?」とささやかれてるような怖さです(そういうのがテーマの本ではないと思いますが。)姉妹版の本も読む予定です。
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いいね。怖い、怖い。好みの順番はこうかな。
3.「箱」
1.「妹」
3.「ともだち」
2.「かくれんぼ」
5.「手紙」
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何が怖いって親が怖いよ。
子供が孤独を感じる原因のほとんどは親ですって言ってるようなもので。
そしてそれは次の世代に連鎖するということまで。
恐ろしい。