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ちょうど、就活で自分の幸せみたいなことを考えて、「金と幸福って別に関係ないよな」みたいな、勝手に自己説得しはじめたときに4月くらいに紹介されて楽しみにしてた本。だってタイトルがそのものズバリだし。
ちょうど面接に行くバスで読んだ。
いろんなこと思いながら、それでもけっきょく面接を受けて、今も就活してる。
この本から何を得られたかって言われたら正直よくわかんない。けど、また読み返したいと思う。
※あ、これは地域活性の話で、上に書いたような「幸せとは」みたいな話だけが決して本筋ではありませんのでご注意を
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経済学のうわべ、一般論だけをなぞっただけではわからない、
数字の意味や統計のからくり、そして現実との擦り合わせ。
今後、日本の地域社会を考える上で、
地域経済、国の成長、地域の成長やストックについてどのように捉えるべきか、
今後20年の課題として何を考えるべきか、
何を指標としたどのような地域づくり、社会づくり、国づくりを目指すべきか。
一つ確かなのは、
確固とした指標やものさしも、あるわけではないということです。
地域が抱える問題はそれぞれだし、
今後の日本の未来だって誰かが正確に占えるわけではないのですから。
良い本です。
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本書を読み終えて、改めて「幸福とはなにか」を考えさせられた。
〈印象に残ったポイント〉
・「ソーシャルストック」という概念。
なるほど。現象として、そういうことも生活者に多分に影響を及ぼしているだろうし、ひとつの指標として、おもしろい。
「ソーシャルキャピタル」と近いけど、ちょっと違う。やはり「ソーシャルストック」だな。
・平均値で語ることの無意味さ
オリジナルの方法で問題を解決する。
・「コミュニティデザイン」の仕事が求められる背景には、「やはり日本が一度バブルを経験して豊かさが国内の隅々にまで行き渡ったから」ということがある。
・ある意味、国からお金をもらわないと存続できないようにすべての市町村の仕組みがつくられている。
・結局、豊かなライフスタイルを持って地産地消の品物をきっちりつくっている国に、日本はお金を貢いでいるのです。
・フランスやイタリアがそうであるように、高度な消費が文化というストックを生み、その文化がやがてまた外貨を稼ぎ出すということがあるのです。
・20年寝ていても食えるという、歴史上例を見ないストックが貯まった時代に今、私たちはいるのです。
・ブータンの「国民総幸福量」を日本に導入することについて
ブータン型のやり方を日本に導入することには問題がある。
日本には他人が落ちることによって自分が上がった気になる人が多い。
これからの新しい時代に、新しい指標が求められている。
GDPのような経済的な指標とは違って然るべきで、ブータンのそれとも違う。
日本がどこに進みたいのかということとも大きく関係する。
そんな大きな話をするタイミングに、今我々は生きている、ということだな。
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対談のネタになった場所が鹿児島のマルヤガーデンズだったので、県民としては非常に楽しく読めました。
(時に爆笑しながら!!)
経済成長と地方の幸福感は比例しないということが、現場から良くわかる一冊です。
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さらっとコミュニティデザインや地方の活性化の必要性、関連する経済指標の見方の基本が分かる。この手の分野の入門書の入門篇。
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永遠に経済成長を続けなければ幸せになれない後期資本主義に疑念を抱き、新しい「幸せ」のあり方を追求する藻谷浩介と山崎亮の対談。
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なんとなく、わかったようなわからないような結論の本。もちろん、藻谷さんは、経済成長がなくたって幸せになるといったような感じで話している。
自分だったらこう説明する。
経済成長の前提のGNPというのは、技術的な微妙な差を無視すれば、国民のその年の所得合計額。
この所得合計額というのが、日本は生産年齢人口が減少するというマイナス要因、イノベーションが起こりにくくなっていることなど、かなり深刻な理由で伸びなくなっている。これを無視してのばそうとしてもかなり難しい。
その中で、所得を維持し、もしかしたらマクロでは微減する中で、これまで先輩、自分たちがつちかったストックを活かして、幸せを感じることはできるはず。
ただ、その前提としても、ある程度の所得は維持されなければいけないから、個々のビジネスはきちんと税金にたよらず(税金というのは結局たこ足食いだから)、自分の付加価値をつけてもうけていくことが大事。
わかった?
こんな感じの説明だな。ちなみに、藻谷さんの説明の仕方は、東大、慶応、一橋(このあたりが経済学の本流)の経済学の説明の仕方とかかなり異なることに注意した方がいい。それ自体、現場経済学として十分おもしろいが。
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なぜまちづくりやコミュニティ活性化をしなければならないかを考えた時に、「経済」について考える事は欠かせない中で、いまいち腑に落ちる論理のプロセスが見つからないでいた。藻谷さんの定量的なデータをもとにわかりやすく解説されているので非常に参考になる。
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都市部では地縁型コミュニティーではなくてテーマ型コミュニティー作りを進めること。これ、なんとなくもやもやしてた自分としてはスッキリした。
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金持ちはそれだけで幸せか?そんなんではないと思い始めた僕。お金は確かに必要さ。でもぼくは必要な分の少し多めにあればいいと思うんだ。必要以上の銭を稼ぐためにあくせく働くよりも、持っているお金を使ってみんなで楽しく生きていった方がいいんじゃないかな。
という仕事を実践している山崎さんが街づくりで関わった地域の人たちの生き方に、経済学者の藻谷さんがコメントをつけてわかりやすく山崎さんの思考に迫ります。
読んでください。
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経済成長がなければ僕達は成長できないのでしょうか?
藻谷浩介・山﨑亮
幸せを感じるためには、お金が儲かるという経済的な側面もある程度関係しているだろうが、そんなに高い相関はないように思う。バブル崩壊後は日本は経済成長しておらず、失われた20年などと言われていますが、お金よりも内面の充実に興味がある人が増えて来ていると思います。
山の頂上まで登った瞬間に、視界が開けてしまった。もう上はないのだけれど、ふっと見ると自分が登った山のとなりには低いけれどもっと綺麗な山があったり、楽しそうな草原や湖がたくさん目に入ってきたという状態。
ある程度全員が食えるところまでお金が貯まったのに。その後もこれまでと同じペースで経済成長していくのが目的だなんて。目的が経済成長だなんて、基本的なスタートラインが間違っています。幸せに暮らすためだろう。経済成長は手段の一つにすぎないものであって、目的は一人ひとりの幸せです。
ダグラス・ラミスは「経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか」という著作でこう主張しています。「経済は成長し続けなければならない」という考え方が、自然を破壊し、資源を搾取し、一部の地域に貧困を生み出し、場合によっては他国と戦争する原因になっている。だとすれば、「経済は成長すべきである」という常識自体を変えなければならないのではないか。
僕は今、石川県の能美市の田んぼに囲まれた場所で暮らしていますが、自給自足できる地域は大変豊かだと感じています。自分の食べるものを自分で作れば取引がないので税金も発生しませんし。GDPには寄与しませんが、そこには人々の豊かさが存在します。
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・日本が一度バブルを経験して豊かさが国内の隅々まで行き渡った
・90年代半ばに日本人の豊かさがとうとう、あるクリティカルポイントに到達
・限界効用の逓減…年収が伸びてくることで個人も社会もどんどん豊かになるけれど、ある程度のポイントを過ぎたらそれ以上年収が伸びても豊かさの実感はさほど感じない
・GM:現場を読まない人、SY:数字を読まない人
☆なぜ国を作って運営するの?
それぞれの価値観は違っても、それなりに幸せに暮らすため
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気鋭の経済学者とコミニュケーションデザイナーの「地域の豊かさ」を通して、「これからの経済と豊かさ、お金」を問う対談。
ともに現役で地域に関わる2人の対談なので、実感を伴った考察や提言が並ぶ。藻谷氏の物議を醸す辛辣さもここでは影を潜め、明るいトーンで「自給自足の豊かさ」「バブルまでため込んだ日本の物的、文化的ストックの価値」を語り、未来の希望を肯定的に語る。
明るい気分になるし、自分でも未来を考えたくなる内容だが、少し物足りないのは、やはり地方や高齢化とは切り離せない医療に関する話題が出なかった事。
次に同じ筆者の論を読む時には是非そこんとこ期待したい。
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タイトルの件はまさに誰もが疑問に思うところ。
まして建築なんかやっていたら、やれ都市間競争だ、再開発だ、とそういうものばかりに晒され、「ホントにそれ正しいの?」と思いつつ、「仕事だから仕方ないじゃん・・・。」と。まあそういう忸怩たる思いはあるわけです。
この本を読んでいて思ったのは、結局のところ地域ごとにいろいろな目標や考え方があっていいのだということ。
グローバルな競争に乗る(経済成長をめざす)のは、東京、大阪の2都市くらいでいいわけで、日本全体がそれをめざす必要は全くない。
その他大勢は、金儲けではなく、多様な儲けでみんながハッピーに暮らせるようになればいい。
多様な儲けとは、美味いものを食べ、いい温泉に浸かり、いろいろな人と触れ合う。金をたくさん稼ぐよりその方が幸せを感じる人はそうすればいいし、とにかく儲けたい奴は儲ければいい。
人も都市も自分でライフスタイルを選択しなければならない時代が来たということだ。
そんな中でどうするんだ、私。と廻りまわって結局は自己の問題に帰結するのである。
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集合財として、まちを捉えた場合、まちが地域の人々に与える機能は何だろうか?そのまちに住むことで、幸福をどう感じるのだろうか。
良く使われる言葉「地域活性化」は=経済成長(経済効果)である、という既成概念は、多くの方が持っている。
そもそも論として「地域活性化」とは何ぞや?
その定義は曖昧で、学者も含め、自分の展開するロジックの中で、都度定義付けされ使われているのが現状である。
という難しい話はおいといて、経済成長無しでも私たちは幸せなんだという考え方を示している本。
根底には、まちが持っているストックがあるから、成り立っているのだが…