紙の本
絶滅収容所への潜入
2024/02/24 23:28
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
ポーランドの軍人であったヤン・カルスキはナチスドイツに祖国が占領されるとレジスタンスに加わり、何と絶滅収容所に自ら潜入した。脱出するとこの情報をアメリカに伝えたのだが黙殺されてしまうのであった。
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1933年のヒトラー台頭から1945年まで12年間続いた迫害。世界はどこまで虐殺の実態を知っていたのか。なぜ止めることができなかったのか。実は、連合国側には、ポーランド・レジスタンスの活動家である著者によって情報が伝えられていました。
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ゲシュタポによる拷問の底知れぬ恐怖感、気が狂うほどの激痛が繰り返された。そして著者は両手首の静脈を剃刀で切って自殺を試みたが、看守が見つけて助けられた。そして病院で治療を受けながら、脱出に成功する。このあたりの描写はこれが紛れもなく戦争の緊迫感がひしひしと伝わってきた。 「苦痛がある限度を超えると、死がまるで特典のように感じられるというのを、どうしたら説明できるのだろう。」この言葉が拷問の凄まじさを表わしている。
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何よりもまずゲシュタポの非道さ、ポーランド国民の精神の頑強さ、レジスタンスの活動規模と組織力、そしてその手法に驚いた。
連座制の名のもとに全く無関係な住民を場合によっては数百人も殺すというのだから恐ろしい。なお恐ろしいのがレジスタンスが「それ」を分かっていながら実行するという点だ。
ゲシュタポもそうだがレジスタンスも恐ろしい。
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1954年、アメリカ国籍を得てからはひたむきな大学人ヤンカルスキ教授になろうと努めた。ジョージタウン大学で国際政治学を教えていた。クリントンも教え子だった。
勇気を持ち続けるんだぞ、若いんだから。こんなこともポーランドにとっては初めてじゃない。ドイツ人はまた追い出されるんだそれを信じ、家に帰ればいい。おまえさん、少なくともまだ生きているし。
我々はヨーロッパに住んでいるかあ、ヨーロッパと運命をともにしなければならない。いつか平安な学究生活を送りたいと思うのなら、我々は闘わねばならないのだ。
ポーランドから亡命者、特に農民はハンガリーで騙された。素朴な農民で、ポーランドに戻されると強制キャンプに行かされた。
やっぱり自分で志納と思うのは、私は罪だと思う。ある人間にとって未来にはまるで希望がない。でもぢうしあら未来のことがわかるんだね。
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「誠意と勇気。個人の冒険がそのまま世界の運命につながっている。どうしてこれがフィクションでないのだ?」池澤夏樹 『ショアー』の証人の一人、ポーランド・レジスタンスの密使ヤン・カルスキが、1944年世界に向けて発信した奇跡的な証言。ポーランドの敗北から、命がけの諜報活動、ゲシュタポによる拷問、自殺未遂、そして病院からの脱出劇までを描く。