紙の本
ただひたすらに一直線の少女たち
2015/09/28 11:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本最大の広告代理店である蒼通を辞めた織葉颯斗は、防衛省前で演説をしていた、日本にただ一人の真正の右翼を名乗る女子高生の神楽日毬の政治活動を助けるため、彼女をアイドルとして売り出すことに人生を賭けてみることにした。右翼的なアイドルとして爆発的に知名度を挙げていく様を見て食指を動かされた業界最大手のアステッドプロの仙石社長と狩谷専務から引き抜きを受けたものの、日毬の政治活動が阻害されそうだったため断ったところ、メディア全体から強烈なバッシングを受けることとなった。
最終的に織葉颯斗の人格攻撃に至ったことに怒り心頭に発した神楽日毬は、白装束に木刀と拡声器の拡さんを携え、アステッドプロにメディアを引き連れて殴り込みをかけた。そして、仙石社長の目前の机を木刀で真っ二つに叩き割り、仙石社長を気絶に追い込むと、やってきた警察に従容と逮捕されたのだった。
生放送で非行事実を全国放送してしまい、成年なら即釈放の罪状にも拘わらず、未成年ゆえに複雑な手続きを経て、ようやく釈放されることができた。そのとき既に、彼女は多くの若者たちの心をつかみ、そして海外にまでそのニュースは知られることになっていた。
かくして、ひまりプロダクションの経営は安定軌道に乗った。それを見た健城由佳里は、新たなアイドルの募集を提案する。日毬の姉の神楽凪沙も非常勤として雇い開催したオーディションで、彼女たちの全員が採用に同意した女子高生の朝霧千歳は、アイドルになる目的をお金と断言し、採用されないならば身売りするとまで言い切ったのだ。
アイドルとしての報酬も完全歩合を要求するものの、当初の収入を確保するためバイト事務員として採用することにした颯斗は、彼女のやる気と努力に反する事務能力の低さに悩まされながらも、人気アイドルの片桐杏奈にも気に入られた日毬のバーターとして千歳の売り出しを始める。
とにかくお金にこだわり、どんな汚れ仕事でも食いついていく千歳を強くたしなめながら、日毬と颯斗は、彼女がお金にこだわる理由を解決する必要があるとの見解に達していく。
前巻の騒動を望みうる限り最高におさめ、トップアイドルとして、日本国総理大臣への道を歩み出した日毬と、お金のためには自分すら捨てる覚悟を持った千歳という、どこか飛び抜けた女子高生をアイドルとして抱えることになった颯斗は、彼女たちのペルソナの影にある普通の女の子としての姿に時々ドキッとさせられつつ、ビジネスとして、しかし人情を失わず、ビジネスを大きくして行こうとする。
言動や生き方が極端で、しかし初々しく男心をくすぐるキャラクターを何パターンか登場させつつ、ビジネスの裏側にもちょっとだけ触れつつ、熱狂していく社会を描きつつ、ただひたすらに邁進する少女たちを描いている。
投稿元:
レビューを見る
相変わらずテーマは変化球なのに素晴らしい王道展開だなw
世界の汚い部分を小出しにして、
美化した世界で覆いかぶせる感じ。
すっげえ上手いですよね。
そんなわけねえじゃんって思いつつもなんか納得しちゃう
説得力とかワクワク感は至道流星ならではって感じです。
時事ネタ挟む早さうまさもさすが。
ネトヨクとか僕は最近知りましたしw
次巻は島問題とか書いてそうですよね。
ひまりん竹島で演説とかw
収集つかなくなりそうだけどww
投稿元:
レビューを見る
ひまりプロダクションの二人目のアイドル、朝霧千歳が今回のメイン。
といえ、千歳がメインというよりは千歳の実家の朝霧家にスポットライトが当たる感じ。
ちょっとアイドルとは違う方向に話がそれた気もしますが、うまくまとめた気がします。
内容とはまったく関係ないですが、このサイズの本はやはり読み辛い...
投稿元:
レビューを見る
日本大志会に栄光あれ!
新キャラは守銭奴属性がなくなったら普通の健気なドジっ子路線
なんですが、プロダクションの方針からズレていないか心配ですw
ともあれ芸能以外の商売っ気もみせはじめ、いよいよ政権奪取に向け
全力疾走ですなw
まじめなはなし、理性的な極右政党が出てきたら
案外、今現在の日本なら、ウケるんじゃないか?反動でw
投稿元:
レビューを見る
二巻を読み終わってなんとなく思うのはこのシリーズと『I.W.G.P.』シリーズはどことなく似ているということ。
登場人物のキャラと主人公が対する出来事・事件への対処の方法論が。だから読みやすくてヒットする何かが近い。
投稿元:
レビューを見る
右翼系少女という超絶インパクトととんでもない終わり方をした1巻。
2巻は前回の騒動の続きをやりつつ新キャラ投下といった流れに。
最初に言いたいのが、アステッドプロがデレるのが早すぎるwww
いきなりアステッドプロが「ひまりん」言い出した時には吹いたわw
新キャラは守銭奴アイドル!オーディションでいきなり泣きついてまで合格を勝ち取るところからかなりの強烈キャラ全開な千歳。
彼女がお金に必死な理由や背景はよかったけど・・・なんか最後あっさり解決しすぎじゃね?て思うのは私だけでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
一巻からの続きで、日毬が一気に有名になったところから話が始まる。
サクセスストーリーとしての展開は一時停止した感があり、二巻では新キャラの朝霧千歳が中心となる。
筋や文体は相変わらず面白く読みやすい。キャラクターも魅力的。
しかし、今回は一巻の時以上に内容が散漫に感じられた。
工場の経営再建の話については、真山仁さんが上下巻の分厚い小説で描くような内容をその十分の一程度のページ数でさらっと書いていたり、最後は結局チート技発動であっさり決着がついたりと、少々肩透かしを食らわされた気がした。
ラノベだしそれでいいのかな・・・とも思うが、硬派な感じもうっすら漂っている作品なので、もうちょっと緊張感があっても良いのかも。
とはいえ、作品としては大変楽しく読むことができたので満足している。
10月に出る三巻も楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
ちとせちゃん、おっちょこちょいなのがちょっとうざいけど可愛いよ。
しかし最終的に解決しちゃったら、守銭奴アイドルじゃなくなってしまうわけだけど、これからどう売り込むのだろうか。
あと何かにつけて凪紗にアイドルをさせようとするのはうざいのでやめてもらいたい。
およそ政治的要素がほぼ皆無だったのは少し残念。
いい話だった。 ちょっとウルッとしちゃった。
投稿元:
レビューを見る
前作からの続き...右翼として政治結社の総統をつとめ
国家改革を目録女子高生のお話。彼女が単身で乗り込んだ
ライバル事務所でおこなった器物破損、暴行未遂などの
罪で逮捕...から...の続き。
更には芸能事務所拡大に向け、2人目のアイドルの
オーディションを行い、合格したのは...「守銭奴」w。
という今作ですが、その守銭奴のキャラが実は単なる
普通に性根の優しい女の子...という少々残念な設定。
主人公の「日鞠」が振り切れたキャラなので、食い合いを
避けたのか...分かりませんが、今作をメインにするには
ちょっと物足りない気も...します。
所属事務所が意外な方向で企業拡大をする
ステップの為に必要だったエピソード...なのかもですね。
恐らく企業経済、マスコミ、メディア、広告プロモーション、
芸能、タレント、アイドル産業を政治に絡めた作品...という
全体図が少しづつ見え始めてきました。次作も読みますw。
投稿元:
レビューを見る
ちとせもまっすぐな子だなあ。
なんかこの本に出てくる人はみんな良い人ばっかりだね。
稼ぐことって難しくて、簡単なんだろね。波乗りみたいな。
見極める力をこれからも持ち続けてください颯斗さん
投稿元:
レビューを見る
銀行へ返すのは最後の最後でいいんです。 ― 253ページ
自分が死に直面したときでさえも、決して主観的にならず、客観的に物事を見極めること―俺が仕込まれてきた帝王学の初歩の初歩である。 ― 254ページ
投稿元:
レビューを見る
目的は政治の頂点,手段はアイドル.
前回のラストで住居不法侵入と器物損壊の現行犯で逮捕された日毬.
そこから.
で,ひまりプロダクションに新人アイドルが.
オーディションで選抜していると
「政治とかよく分からないけどお金がほしいんです」
というわけで,守銭奴アイドル登場.
守銭奴っていうか,
とにかくお金がほしいって切羽詰まってるアレなので
自称って感じなんだけども.
で,なんていうか定番ですよね.
この自称守銭奴の理由ってやつが.
逮捕の件で一気に全国区どころか世界的な知名度を得てしまった日毬
一生懸命だけどその一生懸命さがほとんど空回りしている千歳.
そんな感じで,仲間を増やして次の巻へ.
面白いわー.
投稿元:
レビューを見る
「私、守銭奴なんです。お金が好きなんです!」
アステッドプロとの騒動を経て日本中の注目を集める存在となった日毬は、芸能界に復帰し、飛ぶ鳥を落とす勢いでトップスターへの階段を登り詰めていく。一方、颯斗はプロダクション拡大の次なる一手として、新人アイドルオーディションを開催する。普通のアイドルなんていらない——! そんなコンセプトのもとに殺到した多数のアイドル志願者の中、たった一人、異彩を放つ少女が現れるのだが——!?
目的は政治の頂点、手段はアイドル——。至道流星の本気が迸る、“政治・経済・芸能”エンタテインメント、第2弾!!
投稿元:
レビューを見る
この巻のメインである千歳のキャラが薄いこと(全然守銭奴キャラじゃねえ!)、また後半のステッチライン救済も日毬・颯斗の大目標との関連性が薄いです。
そのため、後半のメインテーマであった千歳の親の会社であるステッチラインとのエピソードについて、あまり感情移入して読むことが出来ませんでした。