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究極は、軍事力なくして国家は成り立たない。 同時に外交力もバックボーンの軍事力なくして交渉力を持たない。
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良き制度を持つ王国とは、軍事に関することを除けば自分たちの国王に対して絶対の命令権を与えはしないものだ。ただ、軍事活動には迅速な決定が不可欠であって、そのためには統帥権が存在するはず。それ以外のことについては相談役に助言を求めずには何事もできるものではない。戦がなければ生きていけないとばかりに、平和時にも戦争を望む連中が国王のそばにいるとすれば国王の相談役たちとて恐ろしくてしょうがない。
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マキァヴェッリ『戦争の技術』ちくま学芸文庫、読了。政論で有名な思想家による「国家にとっての軍隊論」。原題はDell’ arte della guerraは「兵法指南」を予期させるが本書は「国民軍の作り方」。国民国家の成立には徴兵軍が必要不可欠。ある意味で共和主義者の真骨頂か。
市民自身が国防の最前線に立つのは国民国家に限定される現象ではない。その意味でマキァヴェッリは、古代の伝統を再生(ルネサンス)したとも言えるのが興味深い。「義勇兵」とは「ボランティア」。だれが動員するのか。極めてアクチュアルな話題です。
マキャヴェッリの全集は、02年に筑摩書房で完結。しかし、ここ数年、新訳が相次いでいる。権謀術数主義としての現実主義をマキャヴェリズム(、~リスト)として簡単に退ける論調が見られるけれども、そこへ矮小化させる前に、もう一度、原典を読まないといけないのではないかとは思った次第。