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遊び場をコミュニティと共に作っている団体のお話。ページ数が多いがものすごく引き込まれました。色々とこれからの参考にもなりそうです。
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子供が安心して遊べる場所を作る、そしてコミュニティも再生するお話。
実績の話が続くだけではなく、子供には遊びが必要だということがデータでこれでもかと示されているところに感心した。行動と裏付けの両方があるから説得力があり、共感を呼ぶのだと思う。
育児中のものとしても、参考になる点がいくつかあった。
プロジェクトの進め方の点でも、初期段階の勉強に使えると感じた。段取りや理念、協調といった話がいろいろある。
コンペで負けたら妨害に走る人や、自分の実績作りのためにこの団体を利用したいだけの人など、うそのような本当の話は心の準備になる。
とくに米国での遊具での事故と訴訟、その後の影響については、読んでいて気持ちが暗くなり、かつ憤りを覚えた。大人の論理で子供たちが辛い思いをしている。
日本もいつかそうなるのかなあと考えると、こういう本を数多く読み、広めておく必要があるだろうと思う。
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非営利団体の奇跡で遊び場をつくる経緯や組織の困難、ボランティアやコミュニティーの重要性など、様々なメッセージが込められているサクセスストーリーです。
日本でも安全性や老朽化で次々と遊び場がなくなっていますよね。そうした遊び場は新しく作り替えられることなく、ただなくなっては『今の子供って不運だよね』で終わってしまいます。
私自身も遊び場がなくて苦労した記憶があるので、本書の中の子供たちの気持ちが理解できます。
カブームは遊び場づくりを通して、色んな教訓を教えてくれます。
・地元ボランティアを募り、自分たちで作った達成感とそこで生まれるコミュニティー
・組織運営…人の扱い方について
・組織発展…マニュアル化ややり方
・資金…ほとんどは寄付や支援金ですが、非営利団体として多額の寄付が得られるのはどうしてか
・スピリッツ
・遊びと子供の成長と重要性
成功や失敗含め、いろんな面で学べる本です。
日本にもこんな情熱な団体があったらな〜(笑)
たかが遊び場、されど遊び場
私たちは小さい頃からたくさんの人と一緒に生きてるんだな。
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アメリカで遊び場を普及しているコミュニティーの活動が綴られている本だが、仕事で参考になることがたくさん書かれていた。
"結果と同じぐらいプロセスが大事”(P.69~P.79) は、激しく共感した。人がどう関わるかが大事。だだ業者、第三者の施しや技術に頼って遊び場を建設するのではなく、いかに人が主体的に参加する。協力し合いながら遊びを作り上げていく。遊び場を作る結果だけでない。遊び場作りでどう人が作業に関わったが大事である。参画度合いがあればあるほど、自分たちがつくった遊び場と心から自信をもって自慢できる。人と人とが関わり、つながりがコミュニティーを強固する。そして、コミュニティーが持続していくとこの本を読めば読む程感じた。
遊び場を普及していく中でも、勉強はどうなるんだというような意見に闘ったことも書いていた。けれども、カブームは、教育で起こっている問題に向き合っている。アメリカでは休み時間を減らした上で、体育の時間も削減されていて、肥満が増えていることが書かれている。(P.321~P.322) 独自で遊びや遊び場作りを研究し、子供の徒歩圏内にいける遊び場普及するだけでなく、起こっている社会問題に対しても解決しようとしている。遊びでは教育の的かもしれないが、カブームほどの洗練した視点で強固なコミュ二ティーで社会問題を解決しようしている団体はあるのだろうかとも思った。
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コミュニティの資源(モノやお金だけでなく、人の思いややる気)を最大限活用して、遊びの可能性を引き出していくやり方、そして著者がリーダーとして育っていくストーリー(プロセス)がとても興味深い。
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アメリカの非営利組織である「Kaboom!(カブーム)」に関する本。
あるコミュニティに、そのコミュニティに沿った遊び場を作る。
作るのはその団体ではなく、実際にその地域に住む人達。こんな仕組みだからこそ、遊び場は維持され、そして地域の人達の自主的な努力によって改善されていく。
色々と学ぶことが多かったので、pick up!
【ブーマリズム】
スタッフの仕事の基礎となる哲学。
■結果と同じくらい、プロセスが重要
⇒結果に至る道のりがすばらしく、それ自体が偉業であれば、結果はつねにより強固な、より良いものである。なにを行うかだけではなく、どう行うかが重要だ。
■後悔しない
⇒自分の仕事が他者に影響を与えるときには、自らの全てのエネルギーと知力を注ぎ込んで、出来るかぎり最高の仕事をする。最高の仕事をするとは、「もう一度やり直せば」と後悔しないことである。
■周囲を責めず、自分を高める。
⇒否定的なことを言わない。前向きなエネルギーが、自らのす赤い貢献活動に人々を惹きつけ、イノベーションやコラボレーションを促進し、生産性を向上させる。
■多くを約束せず、言った以上のことを成し遂げる。
⇒必ず実行できると分かっていることだけを約束し、期待を超えるように一生懸命働く。
■最高のものが求められるとき、平均点で満足しない
⇒人生の中で、実際の努力が自分の最高のパフォーマンスでないことを自分だけが知っている場合がたびたびある。つねにベストを尽くし、理想と現実のギャップを最小にとどめること。
■名前を挙げて、褒めるべき人を褒める
⇒プロセスや結果や成功に貢献した人を認め、感謝しよう。
■いつもの仕事を、いつもとは違うやり方で行う
⇒ある状況への取り組み方がすでに確立されていることがある。プロセスを自分仕様に変えると、これを新鮮で身近なものに保つことができる。同じことを繰り返さず、つねに喜びや創造性や楽しさを経験に取り入れよう。
■良いアイデアも実行しなければ意味がない
⇒自制心のなさから、良いアイデアを実行しないまま無駄にしてはいけない。
■火を起こすには、火花が一度散ればいい
⇒火を起こすには、酸素と燃料と火花が必要だ。火花になるには能力が必要だ。酸素と燃料を集めて火を起こすには、さらに高い能力が必要だ。
■練習は完璧を生まない。完璧な練習が完璧を生む
⇒練習の量より質が重要だ。繰り返し期待を上回る訓練をしなければならない。一度限りの最高のパフォーマンスではなく、日々一貫した成果を上げ続けることが重要だ。
■自分の能力を出し切らないとき、それを失敗という。だれかが自分より成果をあげたとき、競争に敗れたことになる。
⇒精一杯努力しても勝てないこともある。しかし、能力を出し切らなければ、それは失敗だ。競争に敗れても、ベストを尽くしたなら、それは失敗ではない。
■論理と事実を使って相手を説得し、ストーリーを語ってやる気にさせる
⇒事実は頭に訴��るが、ストーリーは心に訴える。その二つを組み合わせれば、行動を喚起する強力な武器になる。
総じて、この本を読んで思ったことは、僕に必要なのはベストなパフォーマンスができる環境を創ること。
そして、この本を読んで心に思い描いたこと、自分が住む地域(現在又は未来を問わず。)に住民が心から楽しめる「遊び場」を作って、地域のみんなで盛り上がって、楽しみたい。
こんなステキな本に巡り会わせてくれた、大好きな出版社「英治出版」さんに感謝。いつも、ありがとうございます。
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子どもの身体は、遊ぶためにできている!でも、母親が安心して遊ばせる場所がない。それなら、安全な「遊び場」を作れば良い!作るためには、何をするべきか?著者は、「遊び場」を作るという目標のために奔走する。人と人とのつながりの大切さを改めて実感。子どもが笑顔になれる「遊び場」作りは、やがて町を再生していく。「へぇ~、そうなんだ」が詰まった一冊。
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Kaboom!マンガの吹き出しに使われるこの言葉の意味はドカーン!だと思えばいいだろう。この名前のNPOがやっているのは全米の全ての子供達に徒歩圏内に遊び場を作ること。1995年の設立以来1万5千を超える遊び場を700万人の子供のために、100万人を超えるボランティアを集めて作ってきた。特徴的なのはその手法でカブームが担当するのは資金集めや建設の指導で実際に遊び場を作るのは地域のコミュニティだ。ただ予算をとって遊び場を作っても環境が維持されないとその遊び場は長続きしない。遊び場を作るとともに地域のコミュニティを遊び場を中心に機能させていくのがこれだけの数の遊び場ができた力の源泉だろう。
デザイン・デイではその遊び場を実際に利用する子供達に何が欲しいかを聴いて行く。子供達が描いた絵や話をできるだけ生かそうとしている。ハリケーン・カトリーナの被害を受けた公園にはメキシコ湾の浜辺が眺められるブランコがあり、子供達や両親は同じ方向にブランコを向けて欲しいと希望を出しかなえられた。ビルド・デイは雨でも氷点下でも37℃を超える様な高温でもボランティアが一斉に集まり、カブームのプロジェクトマネージャーの指揮のもと1日で遊び場を完成させる。(YouTubeでプロレスのWWEがボランティアを派遣してニューオーリンズで遊び場を建設した早送りのビデオが見られる)自分たちのコミュニティが作り上げた遊び場という体験とそこで実際に遊ぶ子供達とそれを見守る親や地域の人たちが出来上がった遊び場を維持して行く。
創設者のダレル・ハモンドの一家は大家族で父親が蒸発したために友愛組織が運営するムースハートという施設で高校を卒業するまで暮らした。奨学金を得て大学に進学したダレルだが学習障害があったらしく、バイトに精を出し大学は中退する。(後にカブームの活動によりこのリッポン大学から博士号を贈られたが)その後参加した都市研究プログラムでNPOでインターンとして働き、コミュニティ作りの世界では伝説的な存在のABCD(資産を活用したコミュニティ開発)研究所のジョディ・クレッツマン博士と出会い、地域づくりの哲学はそこにある物に目を向けるという哲学を身につけていった。この研究所ではミシェル・オバマが助手として働いていたこともあり時期としてはバラクと付き合い始めたころの様だ。
このプログラムの実習でシカゴ公園局の実習生として働くダレルはシカゴの77の居住区にはそれぞれのコミュニティがあり市がお祭りを支援するのにお仕着せの画一的な支援ではなく、その住民、プエルトリコ系やギリシャ系や様々な人たちが自分たちで計画して実行する方が遥かにうまく行くということを学んだ。大学には戻らずシティ・イヤーという若者が1年間フルタイムのボランティアに当てるというNPOがシカゴに事務所を開く際に最初の現地スタッフとして採用された。オバマとの結婚直後にミシェルが93年に立ち上げたパブリック・アライズというNPOとシティ・イヤーは一時期事務所をシェアしていたらしい。パブリック・アライズもまたアメリコープ(シティ・イヤーの国家プロジェクト板)とボランティアを必要とする地元の団体を結びつける活動をしている。
ダレルはシティ・イヤーの第一回全国会議のための奉仕プロジェクトを企画するように頼まれそこで出したアイデアが遊び場作りだった。結果としてこのプロジェクトは色々なごたごたを乗り越えうまくいったのだが、そこからダレルは思いを巡らすことになる。コミュニティの人たちがお互いに向き合い「自分たちがこれを建てた。ダレルでも、建設会社でもない。私たちがやったのだ。」と言えるようにするにはどうすればいいのか?
カブームの活動は発展しプロジェクトの進め方がシステマティックになる一方、組織が追いつかなくなりどたばたしていく。この辺りはまるでフェイスブックの話を思わせる。キンバリー・クラークが創立125周年の祝賀イベントにカブームを候補にした所37カ所が手を上げ、57万5千ドルの小切手をカブームに送ってきたのだが、その時カブームにはまだ定款もなく、法人口座もなかった。
なぜ遊び場がそれほど大事なのだろうか?アメリカの貧困な地域は治安が悪く発砲事件があれば子供が流れ弾に当たって死ぬこともある。それ以前に例えば廃車の山の中で遊んでいた兄弟が閉じ込められ死亡する様な事件もあった。日本でもあったが適切に管理されていないと遊具による事故も起こる。
ハリケーン・カトリーナの上陸後ベイ・セントルイスというメキシコ湾岸の田舎間値を故郷に持つジニー・レイノルズがカブームに遊び場を作るのに手を貸して欲しいと依頼してきた。ジニーは幼い頃同じ様なハリケーンを経験しており子供(の遊び場)が後回しにされたことに腹を立てており、これが間違いをただすチャンスだと思っていた。ダレルがスポンサー企業に相談すると一様に「遊び場よりもプレハブ住宅と発電機だ」「生活を立て直す方が先でしょう」、あるいは「ニューオーリンズに何かを建てるべきだ」とほとんど断わられてしまう。カブームは自前の資金でこの遊び場建設を決めた。ジニーの幼なじみでこの地域に住むジョー・ギルモアがこのプロジェクトに参加するように何度も説明してもやはり乗り気ではない人も多かった。カトリーナから3ヶ月半後の12月17日のビルト・デイには600人を超えるボランティアが集まり、一時避難していた人たちも戻ってきた。その日の終わりには4台のブランコ、3人が一度に滑れるすべり台、ミニチュアのお茶室、砂場、ターザンロープのある美しい遊び場が完成した、1週間後のクリスマスには住民達が集まり子供や孫が遊ぶのを見守っている。後の調査では他の地域でみられる子供達の問題、自殺や暴力などがこの遊び場の効果で明らかな違いがあったと報告されている。最終的にカブームがこの地域に作った遊び場は140カ所を超えさらに増えている。
少し残念な話としては訴訟社会のアメリカでは近隣住民のうるさいという苦情で遊び場と時間は削減され、遊具もどんどん安全になって行っている。ダレルに言わせると子供達にも許容できるリスクを与えるべきだ。学校でも休息時間は短くなりますます遊ぶ時間は減っていて、逆に肥満だけが増えている。本を読んだり勉強したりを要らないと言ってるのではなく自由な遊びと両方必要だと言うのがその主張だ。
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日本の子供は窮屈だと思っていたけど、アメリカは授業の休み時間も昼休みもほとんどなかったり、幼稚園で遊んでる子供を近隣住民が訴えたり(しかも勝訴)、公園すらほとんどないとしって驚き。でもこういうNPOが主導すると地域住民も協力して寄付金集めやボランティアをやってくれるところはやはり日本とは違うなと思った。
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ハモンドさんの生涯のお話しかと思えば、もう少しかブームの説明のお話しだった。途中では遊びがなぜ大切なのかという論も展開されていた。
それにしても、読んでいるときは終始「本当に1日でコミュニティーができるのか」と疑っていた。そして知らないコミュニティに入って、マネージメントして、そのコミュニティが持続するのかは謎だなと思った。そこの根拠は疑い深い。
本を振り返ってみると、彼は初めから正直だったなと思う。大きな仕事を引き受けるときでさえ「できるかどうか不安だんあ」と正直に書いていて、それって本的には書いちゃ評判落ちるのでは?と思ったんだけど(笑)書いてある。それが等身大だと思った。最初から成功していたわけではなくて、何かいろんな人とお金が巻き込まれて大きくならざるおえなかったというようなところだった。それは彼の人柄なのか時代なのかちょっとよくわからないなと思った。
カブームが大きくなったシステムは、いかにもアメリカらしいなと思った。あんな巨額な支援金や、チャンスというのはなかなか巡ってこないものだし。日本にそのまま置き換えたら、システムが支えきれないようなものばかり。そこはきちんと分けて、参考にしなきゃいけないんだと思う。
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組織のあり方、資金の調達の仕方、どうやってプロジェクトを素早く、地域の人の力で進行させていくか?
ダレルハモンド氏の
生い立ちに親近感を感じ、
プロジェクトと仕事仲間に愛情を感じ、
組織と運営の仕方にパワフルさと知性を感じた。
地元に根付いた組織、NPO、個人事業主に関わる人は何度も読み返してほしい。自身のやり方に繋げていける事例が示されていると思う。
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コミュニティの教科書。
すごいなぁ、15年、地道に思いを持ってやっていきた、その中で様々な努力をされてきた。
コミュニティというかそういったサービスをやっている身としては、15年続けるかぁ、、、と思わせてくれる本。