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紙の本
池澤夏樹氏による人類を脅威に陥れる「失策」について語られた興味深い一冊です!
2020/08/18 11:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『スティル・ライフ』(中央公論新人賞・芥川賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)など数々の傑作を発表してこられた池澤夏樹氏のエッセイ集です。同書で、著者は「何十年もかけてこの迷路の出口を探さなければならない」と主張されているように、世界を危機の陥れる脅威とも言うべき、核兵器と原子力発電、オゾン層破壊、エイズ、沙漠化、人口爆発、南北問題といった、多岐にわたる人類の「失策」について、著者独自の視点から語られたエッセイです。同書では、「序―あるいは」、「この時代の色調」、「核と暮らす日々」、「ゴースト・ダンス」、「恐龍たちの黄昏」、「レトロウイルスとの交際」、「人のいない世界」、「洪水の後の風景」といったテーマで、興味深い話が語られます。
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