紙の本
棋士の人生
2023/07/01 21:55
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋の名棋士の人生が、生き生きと描かれていて、興味深く読むことができました。盤上だけでなく、盤外の勝負が、面白かったです。
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羽生、森内、佐藤康光、中原、大山、内藤、有吉、加藤一二三ら名棋士を、棋界きっての文筆家が描く。76歳ってんだから、将棋界の生き字引みたいな存在。
期待を裏切らず、具体的なエピソードぞろい。
羽生が将棋会館の建設のために奔走したにもかかわらず、裏切られて否決されたこと。それにより棋界運営というよりはチェス等孤高の人になってしまったこと。これは知らなかった。
米長の、権力争いの中で人物がいろいろと変わってしまったこと。
B級1組は、名人になる器の人は簡単に通して、運で上がった人はたたき落とす、というのも面白い。
筆者も嘆いているが、昔の方が個性豊かな棋士が多かったことは間違いない。いいも悪いも、だが。しかし我々は著者の文章で記憶に残すことはできる。幸いなるかな。
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プロの将棋棋士の著者が、トップ棋士11人の肖像を、盤上と盤外のエピソードを交えて紹介している。この本では主役でないが、大山康晴が勝負師として人間臭く、彼を中心とした世界だったことがよくわかる。頂点に立つ頃の中原、谷川、羽生の振る舞いも他の棋士と違っていたことが興味深い。一方で、最近のプロには人間臭さが感じられなくなってきているのが、個人的に気になる。AIの台頭や藤井四段の登場で、変化が激しい将棋界には注目している。