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20120922
前作「教室の悪魔」がとても参考になったので、発売の話を聞いて即購入。
豊富な実例に恐ろしくなったり嫌悪感を感じたり。
後半は前作で提示されていた問題点を更にメタ視点で解説。
学校関係者の方は是非ご一読願います。
保護者の立場としては前作の方が役に立ちそう。もちろんそんな事態が我が子の身に降り掛からないことを強く願うのですが。。。
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「教室の悪魔」の著者、児童相談所心理司の山脇さんの最新作。
要旨は・・・
・学校特有の文化がより「いじめ」の解決を難しくさせている
・ネット社会の普及により「いじめ」はより陰湿かつ解決が困難
・「教師」もいじめの堝に入ってしまうのは充分ありえる
・保護者と学校との意見交換の場をつくりお互いにわかりあおうとすることが重要。
といった所か。
学校としていじめの問題が起きた時にどのように対処すべきか、考えさせられる内容でした。
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「教室の悪魔」を書いた筆者の作品。
相変わらず現場の非情な実態が描かれており、無残ともいえる学校の実情が垣間見える。
対応策も書かれてはいるが、これほどまでに多忙を極める教員にどこまでできるのだろう…というのが正直な感想です。
保護者との関係づくりの難しさを痛感させられた。
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「震える学校」の続編。告発的な厳しい内容にもかかわらず読み続けられるのは、教師や保護者の個の責任でなく、共同を「信頼される学校」づくりのルールとして明確にしているからだろう。教師がいじめの標的になる下りは「いじめ」の本質を理解し解決の糸口にもなる指摘。教師批判でなく、現象の裏に潜む本質を解く鍵として読みたい。
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いじめのリアルや関わる保護者・学校の態度や対応に頭を抱えたくなるような事例がいくつか紹介されています。うぅ~、こわい。いい人間関係は信頼関係であると改めて強く思う。
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たまたま図書館で立ち見かけたので、手にとった本。図書館にこなければ、てにとらなかった。
中に書かれているのは、大人社会の陰湿ないじめも書かれている。実際に、大人の社会だって、職場でのイジメも未だにないわけではない。被害者にも非があるということは、絶対にない。いじめはしてはいけないもの。いじめた人の責任を責めるのが最もよくない解決方法であり、解決するための方法をみんなで考えることが重要と書いてある。
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教師がいじめの対象となるケースや保護者と学校とのケースなど、様々なものが取り上げられている。
内藤氏の著作と並行して読んだので、より理解できたところもあった。
「善悪の判断が倒錯している」(100P)とあるが、子供の集団では社会における「善」が「悪」でしかなかったということなのだろう。
今まさに発生しているところをどのように解決していくかという現場でどうしたかということが紹介されているので、参考となるケースもあるかもしれない。
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いじめのメカニズムは恐ろしい。
負の連鎖に入ってしまったらどうしたらいいのだろう。
この本はいじめの実態をとらえて、その解も示してくれていると思う。
そんな事態に陥りたくないけれど、もし周りの環境がそうなってしまったら、、、もう一度読み返す価値のある本だ。
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『震える学校 不信地獄の「いじめ社会」を打ち破るために」
著者 山脇由貴子
ポプラ社 2012年
この本は東京で児童心理司をしている著者が書いたいじめに関する本です。この方は2006年に『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』という本を書かれているのですが、本書はおそらくそれの第2弾といった位置づけになる本であると考えます。
基本的な主張は子供は大人への信頼感をなくしており、それを復興させることがいじめへの防波堤になるといったような主張です。本書は3部構成であり、1部ではいじめのケースを紹介している。2部はこのようないじめがなぜ起こるのか?といったことに焦点を当てており、最後の3部で信頼できる学校を作るにはどうすれば?といった流れになっています。
個人的には2部が好きなので、そこの主張の要約を書いていきます
まず、現代のいじめが起きる原因はネットと現実でコミュニケーションが2分割されていると筆者はいいます。現実でのコミュニケーションとネットでのコミュニケーションの距離感に子どもは疲れているといい、いつも不安がっているという。そのような信頼感の欠如の状態が、子どもに瀰漫しており、そんな中で、教室全体がいじめの雰囲気を発生させる。加害者になれば、いじめられることはないという論理の下、いじめの加害者か被害者かで境界線が引かれ、いじめ社会に「適応」するために加害者を恐れながらも境界線を踏み越えてしまう。このようなことが今のいじめが発生する要因だと書いてあります。
そして学校の隠蔽に関しても、今の教育委員会が人事評価・指導の組織になっており、いじめが発覚することで、ただ不利益しか被らないために、学校側が隠蔽をしてしまうと書かれています。
最後に、個人的に印象に残った箇所を引用します。
この学校は、残業がない、苦情が少ないなどで外部の教員の評判が良かった。しかし、実は問題がないわけではなく、調査結果で明らかなように、問題は多発していたのだ。事例の中で、校長は現場の教師を庇っているように見えるが、実は庇っているのではない。問題を起こしたくない、問題として認めたくないだけだ。認めなければ「問題はなかった」ことになる。