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これまで喜連川藩や松前藩など「一風変わった」藩について書かれてきた山下昌也さんの本。
財政改革にあたっては、民衆の反感を買わないこと、また、商品経済が発達する中で、「脱米政策」と年貢中心という当たり前と考えてきた江戸時代の姿から転換することがポイントとする視点は勉強になった。
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財政難に苦しむ大名が財政再建の為に行った政策「倹約」「特産品の開発」「販路の開拓」などは現代にも通じるように思います。またそもそもなぜ赤字に陥ってしまったのかという背景が分かると江戸時代がより理解できるようになります。
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江戸時代、農民だけでなく大名/家臣は結構大変だったんですね。飢饉や参勤交代、江戸での出費、各種の儀礼、幕府の普請、飢饉や火事/火災、などなど。
二宮尊徳は出て来たけど、上杉鷹山が出てこなかった、、、。
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よく調べられた本である。非常に興味深い内容で、現代にも通じる部分がある。
それぞれの藩の再建前後のバランスシートを見てみたいと強く思った。
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江戸時代の多くの藩が幕末には、商品経済の進行にともなう社会的変化に対応できずに経済的に行き詰まっていたことは有名だが、本書の内容は読んで物足りない思いを持った。
せっかくこのような面白い題材を扱っているのだから、現在の最新の経済知識を駆使した全体を鳥瞰するようなもっと鋭い考察を期待したのだが・・・。
各藩が基本的には戦国時代から江戸初期の古い政治体制のまま、商品経済の全国統一市場化が進行する経済的諸条件の変化への対応に四苦八苦する様は、それなりに興味深いが、各藩の政治勢力内部の保守派と改革派の政治的抗争の考察にしても、もっと深い考察ができないものか。
みな、それなりに頑張っていることはわかるのだが、これでは長州藩などの一部の雄藩のみが幕末に頭角を現した理由がわからない。
本書では10藩の内容を取り扱っているが、新書で取り上げるには数が多すぎたのかもしれない。
「相馬藩」の「二宮尊徳」の業績や、各藩の「農村での悩みは人口問題」「藩が財政増のために年貢を上げると農民は逃散し人口減となり一層の減収」とかの知見にはちょっと興味を持ったが、もう少し突っ込んだ考察が読みたいとも思えた。
本書は残念な本であると思う。
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江戸時代に財政難の藩は数あれど、赤字から黒字へとなった成功例はめずらしい。そんな成功例をまとめた本。会津、長州、姫路などよく知っている藩が多いので分かりやすかった。
商人に改革をさせたり、若手登用したり、殿様自ら頑張ったり。改革にはやはり発想の転換が必要なんだなと深く思った。