紙の本
眠りの意味を最新の脳科学の知見をもとに解き明かしてくれる一冊です!
2020/03/26 10:23
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たち人間の睡眠について科学的な知見からその意味を明らかにした画期的な書です。もともと、同書は、「私たちはなぜ毎日眠るのだろうか?」、「もし、全く眠らないとどうなるのだろうか?」といった素朴な疑問から出発した書で、この眠り、睡眠の意味や必要性を最新の脳科学の知識をもとに究明していきます。同書では、大脳と睡眠、身体と睡眠の関係、睡眠にまつわる病気、睡眠と冬眠の違い、睡眠を司るホルモン、体内時計の働き、短眠者と長眠者の謎といった様々なテーマが扱われており、読者にとっては非常に興味深い内容となっています。
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誰もが気にする「睡眠」。それを学術的な方面からアプローチしたのが本書だ。生物学的、化学的、歴史的など複眼的な視点から書かれているため、好奇心がそそられる。その点では、寝る前に読むべきでないかもしれない。寝る前はゆったりとした状態である方がよいのだから。
もちろんどういう睡眠をとるべきかという部分もある。ここを参考にして、よりよい睡眠生活を送れるようにしようと決心した。
「実質1時間しか寝てないからつれーわー」とぬかしてるヤツには、10~15分の昼寝を取らせれば黙ると思いますので、活用してみてはいかがでしょうか?
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眠りのメカニズムについて平易に解説した1冊。20年ほど前に出版されたものを追補、修正し、文庫化したもののようである。ベースとなる睡眠は3~4時間ぐらいだが、隙間でちょっとずつ眠るのが常態化していたけれど、理由があったのですね。あとがきで記載されているダ・ヴィンチの言葉は常人ならざる彼の姿が浮き彫りになります。仮に同じ志を持ったとて、睡魔には勝てそうもないな。
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ヒトは何故眠るのか?考えてみれば不思議な話だ。睡眠を取らなければ次第に精神に支障を引起すという経験則から睡眠は脳が必要とするものであり脳が求めているものだとある。
だが脳が疲れるというのはどういうことであろうか?一生懸命考えれば確かに疲労感はあるが、それは仕事など根を詰める姿勢を継続することによる身体的な疲労であって必ずしも「脳の疲労」ではないような気もする。良く脳は疲れないから一生懸命考えろ、などとも言う。
一方では人間の基礎代謝のナント約20%も脳が占めていると言われており、やはりそれなりに脳はエネルギーを消費しているし疲れているようにも思える。例えば座って動かない代表のような将棋の棋士も一日の対局で体重が2-3Kgsも減ることもあるというのだから能のエネルギー消費量は凄いものがあると言える。つまり脳の疲労は実感できないのだが脳は休息を欲しているということなのかも知れない。
また睡眠中に起きている間の記憶の整理と固定化が行われるとも言われているのだが、折角休んでいるのだからそんな事をせずにゆっくりしてくれよとも思う。
そんな不思議な脳と睡眠の関係について色々と話題を提供してくれているのが本書である。曰く、変温動物の時代に発明されたレム睡眠と、その後、恒温動物の進化に伴い発見されたのがノンレム睡眠だとか、睡眠時間が8時間というのは大勢のヒトの平均値でありそこには生物学的意味は無い、細切れに寝ても良い、寝溜めはできないが不足した睡眠を補償する長時間睡眠はある、など等。
何となく睡眠=脳科学という思い込みで読み出していたのだが、実際には脳科学と言うよりも睡眠学のような内容である。どうすればより質の高い睡眠が得られるのかという観点も含めて書かれているので、非常に読み易いものだ。
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本書は脳科学・睡眠学を専門とする著者によって書かれた睡眠についての本だ。ヒト(や他の動物)にとってなぜ睡眠が必要なのか,眠っている時に脳のなかでは何が起こっているのか。本書では,睡眠に影響を与える身体の周期(概日リズムや半日リズム)や覚醒・睡眠状態を修飾する睡眠物質などについて説明しながら,これらの質問に対する答えが分かりやすく解説されている。
本文の記述は非常に簡単で,またイラストや写真が豊富なためとても読みやすい。また,睡眠の仕組みを理解するのに有用なグラフや表が多数掲載されているのも本書の特徴のひとつだろう。分量も200頁程度なので,楽しみながら一気に読み終えられるはずだ。
本書じたいは睡眠についてのいくつものテーマがコンパクトにまとめられた入門書なので,それぞれのテーマについて書かれている文量は多くはない。そこで,睡眠についてより詳しく知りたくなった場合には別の本へと読み進めることになるだろう。その時に,章末の文献案内や巻末に挙げられている「睡眠をもっとくわしく知るための参考書」はおおいに参考になる。タイトルそのものである「ヒトは何で毎晩眠るんだろう」とか「夢を見る意味ってなんなんだろう」というちょっとした疑問が気になるひとや睡眠の不思議に関心があるひとには,まず本書を読むことをおすすめする。
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人生の1/3から1/4 を注ぐ睡眠という活動について学術的な知見をベースに書かれている入門書。どのようにすればよい睡眠をとれるのかということだけではなく、そもそも睡眠とは何か、そして、動物とヒトの睡眠の違い、季節や環境が睡眠に及ぼす影響などについても論じられている。身近でありながらも軽視しがちな睡眠を今一度考えるための良書。
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B491.371-イノ 300391950
【2015年度泉良太先生(OT)】
睡眠特集(^^) 寝ることが大好きな皆さん、なかなか寝付けない皆さんも、是非ともこの機会に両書籍を読んでみましょう!まだまだ解明されていない睡眠について様々な知識を得ることができますよ(^^)/
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睡眠に関する一般書。とてもわかりやすく、かつ網羅的かつ体系的に書かれている。ノンレム睡眠は、生物進化の過程で、哺乳類が獲得した機能であることを初めて知った。