紙の本
泣けます(ネタバレあり)
2012/11/06 07:52
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sakura - この投稿者のレビュー一覧を見る
あらすじからは、戦時中の話と言うことで、敬遠される方も多いかもしれませんが、
読みにくさはありません。
むしろ、いつ出撃の知らせが来るか分からない毎日で、主人公二人が過ごす何気ない日常が穏やかで、時が止まればいいのにと思います。
途中、辛いシーンもありますが、すべての意味が分かった途端、涙が溢れてきます。
情景が目に浮かぶ表現力、日本語の美しさ、読んでいて心が揺さぶられる作品です。
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昭和20年、戦争、特攻というキーワードに興味があるならとても良い作品だと思います。
それでいてオリオン座やトンボ玉、傷付いた小鳥など幻想的なモチーフもあって生々しくなりすぎないのも良いです。
純文学っぽい淡々とした歯切れの良い文章で好みでした。
作者の過去の作品も読んでみたいと思います。
現代ものよりも、ぜひこの路線で書き続けていってほしい。
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初読み作家さんです。
某サイトで上位にランキングしていてずっと気になっていた本。
終戦間近という重い時代背景ですが、懲りすぎることもなく、
陳腐な印象をうけるでもなく、すんなりと入ってきました。
勿論どの作家さんのどの本もそうだと思いますが、
大切に大切に書かれた作品なのだなと強く感じます。
【幼少期の出会いから秘かに憧れ続けた名家の跡取り資紀(モトノリ)。
彼の身代わりとして特攻し、散華する事に喜びすら感じていた希(ユキ)だが、
資紀のあまりに冷たい仕打ちに打ち拉がれていく…。】
希が健気過ぎる( ̄― ̄°)
あまりに辛くて「これはBLだから!ちゃんと愛があるから!」
と自分に言い聞かせながら読みました。
後半は特に壮絶です。
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文句無し。
世界観、話の展開、登場人物。どれをとっても最高だった。これほどまでに満足した作品は近年稀に見るくらいだった。素晴らしい。
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表紙と挿絵が牧さんだったのに惹かれてジャケ買い。
けっこうサラッと読めちゃったのでちょっと拍子抜け…だったかも。
あとビジュアル、資紀さんはいいとして、希くんも坊主頭が良かったな。
時代背景的に。
新多さんの「そうか、お前があいつのシリウスだったのか」という言葉がグッときました。
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憧れと言うものが如何に純粋な気持ちで相手を見ている稀有な時間を表現している、と言う事が描かれてる。昼休憩に『進撃の巨人』のサントラ聴きながら読んでたんだが、またこれが無性に合う…「eye-water」が星座を見上げる夜空に合う…
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微妙。
2月病が良すぎて期待しすぎたかなあ。
惹かれあう理由が幼い頃の一目惚れだけでは弱過ぎる感が。
とりあえず特攻隊員に謝りたい…【永遠の0】を読んだ後だからなおさら…
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中盤は痛々しくて読むのが苦しかったのですが、終盤の展開にやられました。
資紀の気持ちが読めなくて、もやもやとしながら読んでいたのですが、この作品は再読するともっと好きになれるかもしれないですね。
むしろ、読んでいる最中は資紀よりも光子さんの方が好きでしたから(笑)
姫金魚草の花言葉は「私の恋を知ってください」だそうで。
健気で強くて可愛らしい女性だと思います。女性キャラが素敵な作品、
大好きです。
後日譚のサイダーと金平糖は、可愛らしいお話。本編の苦味が強かった分、甘いトキメキを貰えてよかったです。
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戦争があった時代を舞台にしたお話。元々、この作品のスピンオフ「碧のかたみ」を気になって購入したのですが、「天球儀の海」が最初にあると知って、まずこっちを読もうと思って購入しました。別サイトの評価がとても良かったので、ちょっと期待して読んだのですが、痛いのが地雷というかNG気味な自分には、物語が終盤に向かって展開していく部分で主人公の希が負う傷の描写が痛々しくてすごく辛かったです。
お話自体は、戦争の時代ということで切ない描写もあるのですが、そんなに戦争の過酷な争いが全面に出ているものではなかったです。割と受けとか攻めくんは恵まれた環境にいる話なので、逆に、戦争というテーマで少しのほほんとしているような雰囲気があるのは嫌、という方には向かないかもしれません。戦争で戦う、ではなく、戦争の時代の田舎の名家であったかもしれないお話だと思います。
私は受けの希がすごく一途で資紀のことを一心に想う可愛い子だったので、時代とかは気にせず読めました。
ただ、資紀の希を好きになるきっかけというか状況というかご都合っぽい感じがして、地味に納得いかなかったので★3にしました。
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泣ける、号泣する。と聞いていたので覚悟して読み始めたが…号泣とまではいかなかった。ホロリとはしたが…(^_^;)
希の資紀に対する想いにはウルウルさせられたT^T
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安易に扱えない戦争、それも特攻を持ってきた熱意と勇気に、まず作者の思い入れを感じさせられました。
小説というジャンルからの目線で見ると怖いもの知らずだな~と思いましたが、BLとしては「命を賭けた恋」を充分に描ききってくれたのではないかと思いました。
希の強くて一途な想いが、ひしひしと感じられる前半。資紀に救われたことの恩が、どんどん恋心に変わっていくさまが、明らかにそうとは描かれていないのに、はっきりと伝わってくるんですよね。
一方の資紀は何をどう考えているのか、なかなか見えてきません。ただの冷たく自己中な性格のように描かれていますが、そう判断してしまうのは間違ったことのような点があちこちに隠されています。
希からの視点なので、そこがあいまいになっていて、ずっと決定打が見えないまま、驚きの大事件が起きてしまうんです。
そこまでして…とやっと附に落ちるものがあって、追い込まれた状況で愛するもののために、何をどう決断するのかという資紀の切羽詰った気持ちに本心をいたいほど感じました。
胸に忍ばせたものの正体にも涙。
終戦後の希の身の振り方も、好ましかったです。光子の気持ちに、ぐっときました。
BLは予定調和で終わるので、私的に安堵させられるものがあってこれはこれで好きですが、一般的にはこういう結び方にはならないでしょうね。
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途中まで資紀の気持ちが見えないままだったので、なんとも辛い展開でした。ただそれでも一途に資紀を思い続ける希が健気さを誘い、そして起こる事件と明らかになる真実は衝撃的で胸を打ちます(;д;)
辛い時代の軽くBLとは言えないような展開に後半は一気読みでした。ただちょっとラストが簡単に収まってしまった感が…もう少し出会っても資紀がやさぐれててwとかあってもよかったのでは?とか思ってしまいました…鬼畜過ぎるかな? スピンオフも評判いいので読んでみたいと思います。
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『命を懸けた”初恋”』。こういうのに弱いんですよね…。幼少期の思い出と希の健気さ、そして資紀への愛情の深さに胸が苦しくなりました。
お話が希視点で進むので資紀の気持ちが見えにくいのですが、行動の端々から希への想いがちらちらと垣間見えて、その気持ちを押し殺して希に対して冷徹な態度を取っている資紀も切ない。
そして突然の凶行。ここまでするのか…とその行動の想いの深さと決意の固さに衝撃を受けた。
その後の資紀の友人、新多との会話も、薄々気づいていたことではあったもののようやく資紀の気持ちがはっきりと伝わって号泣。だからこういうの好きだって言ってるじゃないですか!
金平糖のお話は、幼少期の資紀のいじらしさが可愛らしくて微笑ましかったです。二人が幸せそうで何より。
個人的に、二人が再会しないままのバッドエンドで終わった方が、後味の悪さは残るがリアリティがあったんじゃないかと思うし、そちらの結末でも読んでみたかった気持ちが少し残った。もちろんBLだしハッピーエンドの方が嬉しいんですが、再会のきっかけがわりとあっさりしていたので、そこでもう一捻り欲しかったかな。そこだけ惜しかったです。
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先に碧のかたみ読んでてそっちがすごく良かったからこっちも読んでみたけど、さすがに兄弟揃ってこの展開はご都合すぎるかな!?という感じが。
展開読めるなぁと思いながら読んでたけど、さすがに手首落としたときには5回くらい読みなおした。すごいびっくり。
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『このBLがすごい!』コーナーで見掛け、同じ作者の作品が2冊も
ランクインしたと言う事実と、以前よりタイトルに惹かれていた為に購入。
去年から今年に掛けて『永遠の0』を観たり読んだりした後なので、割りと
すんなり戦中の日本に入り込めた。
ストーリーとしては、少々先が読めてしまうのが残念だった。
作品中のクライマックス部分、そこだけは『それやっちゃうのか』と多少
驚いたけれど、そこ以外は結構テンプレっぽい展開。
普通に読めてそこそこ楽しめるけど、それだけと言う印象だった。
せっかくいい題材できっちり色々調べてありそうなのに、こんなにあっさり
まとめられてしまって残念なのかもしれない。
後は単純にキャラクターが好みじゃなかったと言う部分も有る。
(攻の前で大人しくまな板の上の鯉のような、良妻っぽい受が余り…)
まあ時代考証や立場設定上を考えると、当然と言えば当然の性格なの
だろう。
そんな感じで、まあまあ面白いけれど再読は難しいと思われる本だった。
と言いつつ、同時ランクインしたスピンオフも読んでみたい、