紙の本
こんな本屋さんがあったのですね!
2013/01/11 12:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なにげなく図書館の棚で見つけた一冊なのですが、
読み始めてからは、驚きと感動の連続、です。
つい去年の9月まで東京にこんな本屋さんがあったなんて!
まさしく夢のような本屋さんと言うか、
幻の本屋さんと言うか…。
選び抜かれた本がユニークな本棚に、ユニークな並べ方出並んでいる。
読みたい本がザクザクと現れてくる…そんな感じです。
本との出会いとしては最高の場所ですね。
お正月には本の福袋もあったとか、
三冊まとめて本を売るとか、
愛読家として知られる人の本棚を再現するとか…。
面白すぎる企画がいっぱいだったのですね!
松丸本舗をあらゆる角度から紹介したボリュームのある一冊!
また、いつか、どこかで松丸本舗が誕生するのを、心待ちにする一人となりました。(●^o^●)
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ありがとう!松丸本舗。
これを読んで、なお一層あの空間に身を委ねられないことを悔しく思う。
私も断然、松丸本舗主義。
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『ブックウェア』をメインコンセプトとした、松丸本舗。
ブックウェア ⇒本と、人(エディター)と、場(本棚)
とにかく、閉店が惜しい。惜しまれる。
その想いが、綴り語られ詰まった約500ページ。
松丸本舗の店員さんとも、直接話をしてみたかった。
また、松岡正剛氏の編集術。本の地図の旅の具現化など、『松丸本舗』の仕事を通じて語られる様は、いつもよりも具体を感じやすい。
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あぁ・・・松丸本舗。僕にとっての「知の遊園地」。これを読んでからあの空間に身をおくことができないのが、悔やまれる。
ありがとう、松丸本舗。
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125
どんな本もどこかでつながりあっている p140
「本」と「人」と「場」を近づけた p142
キーブック p220
自宅の書棚をテーマに。 p271
ブックギフトプロジェクト p280
目次読書法 p309
共読ライブラリー p320
黒板本棚 p321
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誰かの書棚のようで、書店員が話しかけてくる。そういう印象を持っていた松丸本舗ですが、まさにそのように作られていたのだと。
我が浜松でもご多分に洩れず書店は次々になくなっていくけれど、図らずもこの本を読んだその日に、書店の店員にお薦め本を話しかけられた。シンクロニシティを感じた。
もっとここにいたい、という感覚。僕は電子書籍肯定派だけれど、電子書籍書店では絶対に味わえないこの感覚を大事にしなければいけない。
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ホームページに感想を書きました。
「東京に行きたい理由が一つ消えました」
http://www.ne.jp/asahi/behere/now/newpage160.htm
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日本で有数の読書家であり書評家でもある知の巨人が展開する書店が閉鎖した。客単価は日本一だったようだが、一方で坪効率&売上が酷かったんだろう。実際の店舗にも行った事があるのだが、本のテーマパークのようで、面白い空間であったのは確か。が、コンセプト先行で見せる事を重要視し、売る事をあまり考えていなかったというのは本書を通じてよくわかる。要は商業施設ではなく、文化施設になってしまったのかもしれない。文化施設は儲からない(だから税金で運営する)。
経営センスがないと言ってしまえばそれまでだが、ビジネスマン向けハウツー本やベストセラー小説やダイエット・料理本を置かない一等地でのビジネスが失敗に終わるのは必然だったのかもしれない。もっと土地の安い所やネット上なら成立するのかもしれないが。
著者の主張するブックウエア・共読というものは「本を売る」という商行為とはマッチせず、出版・書店業界というよりは教育産業に該当するもので、出版・書店業界の改革するという試みとしての書店経営は手段として間違っているのかもしれない。そもそも読書という消費活動をする人間は多くはないし、知のビジネス化は難しい部分もあるが、今後の再挑戦に期待したい。
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本棚を編集するという考え方は
今まで自分の中には無かったので
やってみたが、なかなか難しい。
個性的な、普段出て来ない言葉を含むものを
たくさん読まないと
自分の中から出てくる言葉が単調になるので
来年はもっと、個性的な読書をしたいものである。
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訪れたのは2回だった。あと、何回か行きたいと思っていたのに
時期を逸していたら閉店してしまった。
東京は丸の内。東京駅に近い丸善丸の内店の4階に忽然と
現れたのは、松岡正剛プロデュースのショップ・イン・ショップ
「松丸本舗」だ。
本書は「松丸本舗」誕生前夜から閉店までを追い、そこで何が
可能だったのか、何が起こっていたのかを検証している。
正に本のワンダー・ランドだった。既存の新刊書店の概念を
打ち破り、本の奥に本があったり、違い棚があったり、途中に
格子棚が組み込まれていたり。
本が本を呼ぶ。そうなのだ。あるテーマの本を読んでいると、
関連した本がどんどん読みたくなって来る。一見、まるきり
違うテーマなのに関連が見えて来る。そんな書店だった。
たった2回の訪問だったけど、今まで手にしなかった分野の
本も読んでみようか…と思うようになった。でも、あんまりにも
欲しい本が多過ぎて、迷った末にヘロヘロと棚を眺めて涎を
垂らして帰って来たんだけどね。
本書で「共読」ということが説かれているが、これ、リアル書店
でなくても可能だと思うんだよね。
実際、読書コミュニティ・サイトで色んな人の書いたレポを読んで
「あ、これ、面白そう」とか、同じ本でも「へぇ、こういう受け
取り方もあるのか」って参考になることが多いもの。
本は本を読んで、そして人も呼ぶ。若かった頃、梶井基次郎の
『檸檬』を読んで京都・丸善にレモンを置きに行ったっけ。あの
時の丸善の店員さん、後片付けさせてごめんなさい。
さぁ、今週も書店に行こう。そして、終わることのない本の世界の
旅を続けよう。あ…どこにしまうの?自分。汗。
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松丸本舗は東京駅降りてすぐの丸の内オアゾにあった伝説の本屋。2、3回お邪魔しましたがとても楽しい本屋でした。本書はその松丸本舗の仕掛け人、松岡正剛が構想から閉店までの三年間を語ったもの。結構厚みがあるから読めるか心配だったけど、面白くてすぐ読めました。
この本を読んで改めて思ったのは「21世紀の本屋が考えなければいけないことは『いかに本屋で本を買うことに付加価値をつけるか』である」ということ。本には再販価格制度のために簡単に値引きができず、値段での差異化はほぼ不可能という特殊性がある。引けないならば足すしかない。そんなある意味当たり前のことを強く感じました。面白いアイデアがいっぱいで、仕事の参考にもなりました。
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松丸本舗は、著者が考えた理想の本棚を持つ実験的な書店で、オープンからわずか3年で閉店してしまった。この本では、この書店の企画から閉店までの経緯を著者自身が解説し、またこの書店を訪れた著名人の感想も併せて収録している。
松岡正剛の本を何冊か読んだことがあるが、予備知識が無い自分には難解でとっつきにくかった印象がある。博覧強記で独自の観点を持つ彼の理想の書店がどのようなものか興味があり読んでみた。
まず写真を見た印象として、予想した通り緻密に練られたコンセプトで、ある程度教養のある人には理解できる面白い書店だったようだ。本をテーマごとに分けて、本と本の繋がりが判るように並べる。それで知の世界の広がりを表現する。書店にはフリーに動けるアドバイザーを置いたり、本棚の形を工夫したり、本を縦横に積み上げたり、本に纏わるグッズを提案したり、様々な面白い試みがされていたらしい。本好き(特に教養書)には、居心地の良い空間だったのだろう。著名人の寄稿も、この書店の面白さを好意的に紹介する内容が多かった。
わずか3年で閉店してしまったのは、商業的には上手くいかなかったということだろう。本棚も見た目は面白いけれど、難しい単行本が多く、気になる本があっても本棚から抜くのに抵抗があったのかもしれない。本があり過ぎて居心地が良くなかったのかもしれない。購買意欲を上げる何かが足りなかったのだろう。それは実際に行った人しか判らないと思う。もし今後、松丸本舗が再開される事があれば、是非訪れてみたいと思う。
ちなみにこの本は、500ページ余りで内容も上手くまとめてあるが、分厚くて持ちにくくて疲れた。著者の専門である編集工学を活用して、もう少し薄くて持ちやすい本にして欲しかった。
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松丸本舗は、当時は知らずにふらりと入った丸善丸の内本店で衝撃的に出会って、本を買うとしたらここで買う、というのが閉店まで続いた
閉店のときはショックだった
今でも松丸本舗が恋しい
松岡正剛は、遊がリアルタイムじゃない僕らの世代には、千夜千冊と松丸本舗が断トツだった
編集工学って連呼するけど、その実態はイシス編集学校にでもいかないとわからないんだけど、この本は珍しく仕事の進め方を記録してるので、面白い
ワクワクするねぇ
こういう有能な人の集まるところで仕事がしたいなぁ
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"東京駅丸の内北口から歩いて数分にあるOAZO。丸善丸の内本店の4階に鎮座した松丸本舗の3年間の軌跡を記録したもの。丸善に行く楽しみの一つだった。なぜか、未来永劫このエリアは存在し続けると勝手に思っていた。気がついたときにはすでに閉店した後、洋書とCD,DVDを販売するお店にとって代わられていた。もっと通っておけばよかった。後悔先に立たず。
このような刺激を発信する本屋はきっとまたどこかで生まれることを祈念しつつ、書店経営についても学びを深めたいと思った。"
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・昨年後半から松岡正剛という人に興味を持ち始めた。知ってる人からすれば今更感が強いだろうが、大変な読書家で、知の巨人的な扱いをされることも多い。本人は自分のことを編集者だと言っている。自分が学生の頃、ニューサイエンスの本を多く出版していた工作舎を立ち上げた人でもある(ラブロックの「ガイア理論」の翻訳本も工作舎)。
・そんな松岡さんが企画・運営した本屋、松丸本舗。昨年(2012年)9月に閉店したらしいが、3年の間、丸善と組んで、丸の内店のショップ・イン・ショップという形で運営してたらしい。これからの(あるいは本来の)本屋とはどうあるべきかを考えた上で構築されたその空間が、どのような立ち振る舞いであったのか、残念ながら体験はできなかったが、この本で少し垣間見ることができた。しかも舞台裏の解説付きで。なぜ、普通の本屋のようにジャンル分けで本を分類しなかったのか。なぜ、著名な読書家の本棚を再現したか、等々。
・平たく言えば、タイトルにもある「奇跡の本屋」の3年間のヒト、コト、モノについてまとめた本。結構なボリュームなんだが、意外とスルスル読めてしまうのは、全体の2/3が資料的というのもあるのだろうが、松岡さんの「編集」の妙なのかな。
・ただ、閉店に至った事情がいまひとつ分からなかった。閉店は松岡さん達の意志に反してのことなのだが、丸善の決定理由が詳細に知りたい。単純に赤字だったからなんだろうが、それは松丸本舗の箱、つまり什器などにかけた初期投資なのか、各種企画にかかった原価なのか、それとも松岡サイドへの支払いを含む人件費の部分だったのか。
・松岡さんは「捲土重来を期すつもりだ」とtwitterでつぶやいた。「奇跡の本屋」は、果たして「あれは奇跡のようなものだった」で終わるのか、それとも、その奇跡の種子がタンポポのように各地に散らばっていき、芽吹くのか。
・余談だが刊行前に予定されていたサブタイトルは「65坪、10万種・各1冊、1074日間 人と本をつないだ奇跡の本屋の挑戦」だった。