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作家の取材話というのはインタビューの様なものでは見たことがあるかもしれないが、作家自身が描いているものや、また作品そのものというよりも、その時に起きたことだとか感じたことなどを描いたエッセイのようなものとしては珍しい部類に入るだろう。それにしても創作をするということは実にパワーがいるものであり、天賦の才があっとしても地道な努力を惜しんでいては、良い作品はできないのであろうなということが伺える。特に歴史小説として人に知られた偉人を描く場合には、かの司馬史観に囚われずに、如何に新規性を打ち出していくのかという命題があり、やはり地道な取材は必須であり、その裏打ちがあって初めてリアリティが伝わるのだ。後半の戦国武将の小話もよく知られた話と余り知られていない話を散りばめながら、一人の人間として描いているが、挿絵の雰囲気と絶妙にあっているのが良い。童話を描いただけの芸人かと思っていたが、こんな味のある漫画も描けたのねという感じ。
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気軽に読めるエッセイ。普通に面白かった。司馬史観はどうも苦手で読むのに疲れるので息抜きになりました(^ω^)
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「のぼうの城」の作者による、小説を書いた時の創作話と戦国武将のこぼれ話をまとめたエッセイ集。
「忍びの国」の時の取材こぼれ話で、夜メシに連れて行って貰うくだり、店で自分の価値を計る。
自分にも同じような経験があっただけにもの凄く共感してしまった。
結構笑えるエピソードもあって面白かった。
戦国武将こぼれ話も、もちろん知っている有名なモノもありつつ、初めて聞いたモノもありつつ。
特に印象に残ったのは、小早川隆景のエピソード。
ここまで知略に長けた武将とは知らなかった。
これだけ頭のいい隆景ながら、後継者があの秀秋。
この御仁だけで一冊書けるのではないかと思う。
もう一つ、おっ、と思ったのが、大谷吉継と石田三成の茶席のエピソード。
作者曰くではあるが、司馬遼太郎の創作だろうとのこと。
改めて司馬遼太郎って凄いなと思わされた。
ただいま「村上水軍」を題材にした作品を執筆中とのこと。
非常に楽しみである。
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「のぼうの城」でデビューした和田竜の初エッセイ集。著作の創作秘話から戦国武将のこぼれ話とか。
エッセイ部分は・・それほど読み応えのあるような話はあまりなかったような。。ごく普通の「こんな感じで作りました」という話でこれといって「そうなのか?!」ということもなく。「ふーん」という印象しかない。
戦国武将の話に関しては「知ってる人からしたら耳にタコかもしれないけど」ということでしたが、そういうのに詳しいわけではないので楽しく読めました。まあ「実録!戦国武将の裏話!」みたいなコンビニ本みたいなものなのかもしれませんけども。
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前半の和田さんご自身のエピソードよか後半の有名武将の余談のが面白かった。
が!
そしてキンコン西野さんのイラスト、笑いよか余程秀逸。
もぉ芸人さんやめて絵だけでがんばればいいのに。
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小説創作秘話と戦国武将のこぼれ話の2部構成。和田作品名場面と取材過程がくっきりシンクロ。おもしろおかしい「こぼれ話」に「そーだったんだー」を連発。後半の戦国武将のエピソードも史実を基に虚飾なく書かれており、意外な事実に目を白黒させることも。小説より奇なる事実を存分に楽しませてもらった。
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『のぼうの城』の原作者である和田竜が、著作のうらばなしなどを綴ったエッセイ。
歴史小説は相当読んだが、これまでのマイベストは、不幸にも絶版となった池宮彰一郎の『島津奔る』で、『のぼうの城』はこれに次ぐ。
このエッセイを読んで、この人の小説がなぜ面白いか気付いた。
彼はもともと脚本家志望で、『のぼうの城』も脚本を改題ノベライズしたものらしい。場面場面がじつにビビッドだったのはそのせいもあろう(小説でも映画でも、成田長親が石田三成の命で狙撃されるシーンが最重要なターニングポイントで、小説ではここがじつに鮮やかに表現されていた)。
また、綿密に取材しているのに、小説にとりあげたのはその一部にすぎないようだ。本当なら、史料のうえでは長親以上に目立っている正木丹波の人物像や、登場人物中もっともはやく長親の将器を見抜いた大谷吉継のエピソードなど、いろいろ書きたいところ。でも、彼はそうしなかった。
ストーリー展開に必要な最小限度の情報量で、小説を成り立たせる。それゆえ、ストーリー展開にリズムがあり、読んでとまらない面白い小説になったのではないか。
和田竜という若い歴史小説家の個性が際立つ好エッセイでした。
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「のぼうの城」が有名な著者のエッセイ。その他の本も面白かったので、期待したものの、小説ほどの面白さはない。戦国武将のうち、有名なところを取り上げて、いくつか(本当に)余談が書かれているが、真新しいものもない。ひまつぶしにサラっと読む程度にはよいかも。
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小説の取材時の話は面白い。戦国武将の話は知ってる話が多いからそこそこかな。
確かにキンコン西野の挿し絵は良い。
2013.11.17
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真面目で几帳面で、どこまでも正直者な作者に好感が持てる。これまでの作品は全て、足を使って検証してから書いてたのね。尊敬する人が司馬遼太郎ってのは妙に得心がいった。
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余談ではあるが。司馬遼太郎の小説でお馴染みの言葉。歴史の授業で言うならば、先生の脇道にそれる豆知識話タイム。
戦国時代好きな人には楽しい。越後の人間なので、謙信公が出てくると嬉しい。
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楽しかったなぁこの本
和田竜さんの歴史小説
「のぼうの城」「忍びの国」
「小太郎の左腕」が、うまれるまでの話
のぼうの城は
和田さんが務める会社の同僚が住んでいた
埼玉県行田市に忍城という城があり
かつて石田三成が水攻めにしたけど
落ちなかった城だと聞いたのが始まり
城跡を見たり、取材で人に会ったり
もちろん史料を調べたり
結果それが物語になって楽しめるって
小説家ってすごいなぁ
余談のよだん・・後半は
戦国武将たちの和田さん的見方
信長、謙信、家康、信玄・・・
名だたる武将たちの
ちょっとニッチな話も出てきたり
みんな知ってる話なのかな、でも楽し
信長さん
やはり超越した存在
超人のような狂人のような
凡人には理解できないくらいの人
でも人間 信長さんは
食も細く、お酒も飲まず、早起き、
細体、ヒゲも少なめ・・・
なんだかワイルドとは対照的な
インテリっぽい感じ!?
今でいうと絶対的存在の
トップダウン経営者
神経質ですぐ怒るし
絶対的、無駄も嫌う
徹底したきれい
好きだったりもするらしい
部下だったら大変・・
まして戦国時代
命かけてますからね
冷酷非道のイメージあるけど
情にもろく哀憐もある
嘘を見つけると怒ったり
可哀そうと思うと情がわく
子どもみたいな
無邪気なところあるらしいです
酒豪、無類のお酒好きな
上杉謙信さん
正義感のかたまりで
情け深さではだんとつ
宿敵の信玄に
「敵に塩を送る」という
エピソードなんて
義侠心のかたまりのよう
どこまでいい人なのか
義の人なのかちょっと神的
信長さんより37歳も年上の
毛利元就さん
あまりよく知らない毛利家
「毛利」のもとは広島県ではなくて
神奈川県厚木市らしいです
源頼朝のブレーン大江広元が
相模国毛利庄を与えられ
「毛利氏」を名乗るようになり
やがてひ孫が安芸国吉田に移り
戦国時代の毛利家に続く
神奈川と聞いて
なんだか少し身近な感じ
毛利元就さん
山陰山陽10か国の主となった
戦国時代のサクセスストーリーの
典型のような人
勇猛と奸智を兼ね備えた立派な人
それを引き継いだのが
次男 吉川元春 勇猛な人
三男 小早川隆景 知略の人
小早川さんは
秀吉との戦いで
信長が死んだのを知っても
和睦を通し
結果、毛利を守った
ある意味
秀吉に天下を取らせたといっても
おかしくないくらい
先見の目あり
毛利の継嗣問題の時には
跡継ぎにと推された
あほあほで有名な
秀吉の甥 秀秋を
毛利家のために
自身の小早川家で
もらい受けてしまう
余談ですが
この秀秋を薦めてきたのは
秀吉の参謀 黒田如水
悪謀も正道も使いこなす
かなりきれる知恵者
切れ者だけど情にも深く
人の心を掴んだら離さない
侮れない・・感じ
回転早すぎるせいか
信長が死んだときに
秀吉に「チャンスです!」と
言ってしまったとか
ついうっかりなのかな
で、毛利家はというと
関が原の戦いでは
毛利輝元が石田三成に
総大将にまつりあげられ
敗北してしまう
このとき小早川さん
死後3年目の
ことだったそうで
小早川さんのブレーンは
毛利家にとって
必要不可欠だったのかな
その石田三成さんは
関ヶ原で敗走し
徳川の時代には
散々の言われようたっだけど
主君のために
秀吉のために
全身全霊でこたえようとしただけ
もらった給与は
すべて会社=豊臣家のために
使い果たして実直な人
残された城には
財産など何もなかったとか
すべてを豊臣家のため捧げた人
なんだか余談だ
おもしろかったので
長くなってしまいました
イラストはキンコン西野さん
上手~
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祝・本屋大賞受賞!
「村上海賊の娘」はこないだ読み終えたので、和田氏初のエッセイを読みました。
「のぼうの城」をはじめとする今までの作品の取材裏話と、戦国武将のエピソードを綴る章の二部構成になっています。
まぁ、エッセイとしてはさほどおもしろくもなく普通なんですけど、和田作品は全部読んでいるのでそれなりに楽しめました。
キンコン西野の挿絵がとてもいい味を出しています。
どっちかっていうと前半の取材話より、後半の戦国武将の話のほうが面白かった。
あんまり戦国武将のこと知らないのでイメージ通りの人と、へぇ~って感じの人がいました。
「村上海賊」連載中だったからか、毛利家の武将や今年の大河の黒田官兵衛(如水)もあったしね。
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歴史の取材は、難しいと、思う。
それも、自分の足と、自転車を利用しているところが、この作者らしい人柄だと思われる。
テレビの大河ドラマを見なかったけど、黒田官兵衛の話の余談(?)も面白かった。
イラストも、この本にぴったりで、武将のイメージが、話と調和していて、時代ものを読むのに、楽しかったです。
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断片的なお話は、断片的なお話でしかなく、物語として成立したもののほうが断然面白い。
余談は余談。