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鉄道会社の意外な魅力にハマる本 大手私鉄から、ローカル鉄道会社、第三セクターまで みんなのレビュー
- 博学こだわり倶楽部 (編)
- 税込価格:597円(5pt)
- 出版社:河出書房新社
- 取扱開始日:2012/10/13
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文庫
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紙の本
多彩な日本全国の私鉄総覧
2014/09/10 21:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本の私鉄についてそのかなりの部分を記載した書籍(文庫)である。記載された鉄道会社の数が多いので、会社あたりのコメントは少なくなっている。私鉄とは言っても色々な形態があることを本書では学べる。しかし、とくに地方では第3セクターがかなりの部分を占めているようだ。
その第3セクターが切り札かといえばそうでもなく、経営は苦しい。地方自治体自体の経営が苦しいからである。本来は鉄道事業などに出資している余裕はないところが多い。しかし、公共交通が不要かといえばそうではないので、第3セクターを設立して、そこに鉄道経営を担わせている。
鉄道経営は大手ならばいざ知らず、通常は苦しい経営を余儀なくされている。本書の中にもいつ破綻するかわからない状態の鉄道会社も少なくない。鉄道の設備と運行を別会社にするという経営形態もある。別にすると素晴らしく経営が改善されるのかといえば、そういうわけではない。
最近、BS放送を見ていると、鉄道に乗りながら沿線の名物の紹介や、温泉を訪れるなどの旅番組が放映されている。昔は沿線の紹介に終始していたが、最近は鉄道ファンが増えたせいか、「この電車はJRから引き継いだ○○系の車両で・・・」などという紹介も入る。
地方の鉄道は使われている車両も多様である。ほとんどは東京、大阪で大手私鉄が使用していた車両の再利用である。
ところが、自前にこだわってオリジナルの車両を製造しているところもある。車両といえば、私鉄とは言っても必ずしも標準軌、広軌ばかりではない。モノレールもあるし、路面電車もある。種々の事情で電化されず、ディーゼル車のみの鉄道会社もある。
鉄道ファンが喜びそうな情報が満載であるが、経営が苦しいので経営者を公募し、その経営者を中心に様々な工夫を凝らして話題を作り、鉄道を盛り上げようと懸命に努力している姿も描かれている。
本書は博学こだわり倶楽部が制作しているとあるが、鉄道に造詣の深い人たちの集まりなのであろう。ひとつだけ気になるのは、東京メトロの銀座線、丸ノ内線が郊外の私鉄と相互乗り入れしていない理由として、軌道の幅が郊外型とは合わないからだと出ていた。それも確かだが、主たる理由は給電方式の違いの方が大きいであろう。つまり東京メトロの方はパンタグラフがない時代で、線路脇の第3軌道から給電している。したがって、たとえ軌道の幅を合わせても、電源系統を大改造しなければならないからである。
会社毎の欄は小さいが、これだけ揃っている書籍は他にはあるまい。鉄道会社がこれだけ多彩な顔ぶれになるとは思っていなかった。
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