投稿元:
レビューを見る
2008年、第1巻が出てから、出るたびに楽しみに読んできた。
先月末、ついに、6巻が出て、完結、読破。(12月現在)
足掛け4年。
これは、全部一気に、だあっと読みたかったなあ。
全巻揃うのを待ちきれずに出る毎に読み尽くしてしまっていたから、次の巻が出たときには、前巻の詳細は忘れてしまっている。
レビューするんでも、ストーリー全体構造を把握してきちんとしたいんだけど。
けどでも、オール・オア・ナッシングは諸悪の根源、とりあえず最終巻の結論だけは少しでも残しておきたい、読了したときの感動の余韻が残っているうちに。
そう、とりあえず。
「素晴らしい。」
…面白かったんである。
ほのかにほんのりじいんと余韻があたたかい、新しい未来への希望に満ちた気持ちになれる、実にいい読後感である。
この作者の持ち味である、日本古来のアニミズム的な世界観のベースは、全ての自然界の事象、エネルギーを「人格神=霊的なるもの」として表現するような不可思議な物語的・神話的世界を創出する。
つまり、八百万の神、自然界のエネルギー、「もののけなるもの」が、人格化される。このことによって、人間界の善悪、感情を忖度しない、高次元な神としての超越的存在であるはずの異界モードと、卑近で親しみのあるキャラクターとしての日常現実モードを自在に行き来する存在としての幅、「ブレ」のような独特の存在感覚、世界感覚がうまれているのだ。
(まるで、ドラえもんの日常性と非日常な異次元が、不自然なほど自然に繋がっている構造のように。)(それは、世界や宇宙全体の危機と、のび太の明日の宿題が、まったく同じ重要性をもったレベルで論じられる、という一種の奇妙さ、違和感、不可思議さのことだ。)(その違和感の目眩によって、我々はブレヒトのいう「異化」作用を体験することができる=閉ざされた日常現実の対象化=世界の可能性の豊穣への感覚。)
ここで人格化される「自然神・霊的なるもの」は、以下のように分類される。
1.陰陽師高柳一派の呼び出す式神。
2.泉水子の友人の三つ子、真響と真夏が幼い頃亡くしたもうひとりの兄弟の真澄の幽霊。(真澄の霊は、既に単独の人間の幽霊としての存在ではなく、戸隠の土地神そのもの、その力と融合した形となって現れる。)
3.泉水子の心が渇望するボーイフレンドの具現として登場し、後には人間への信頼の架け橋となる象徴「ワタリガラス」の形をとる蔵王権現の化身「和宮さとる」。
4.そしてもちろん、多面性を孕んだ高次元の存在「姫神」。
…このクラシックな和風の神話物語を、ボーダーレスに現実・現代的な青春小説に重ねる、荻原規子独特の自在な軽さと深みを備えた味わい。
更に、このローカルな個々の神話世界間(戸隠・陰陽師・山伏・海外勢力キリスト信仰)の、姫神を争うグローバルなレベルでの対立関係をアクション映画的に楽しませてくれたあと、それらを戦争・滅びへの道筋ではなく、連立させ響き合わせ繋ぎ合わせる、未来の形を模索する希望「チーム姫神」として快く描いてみせる、ダイナミックな物語世界の躍動感。
…とにかく何しろエキサイティングな面白さなのだ。
圧倒的で絶対的な力、純粋な自然界の「母なる力」そのものを象徴するような、「姫神」が、地味ではにかみやで臆病な泉水子という、姫神的な力とは対照的な人格として生まれ変わってくる、という設定。
姫神の力に目がくらんだ人間たちが、組織として、その力の支配権を争い、やがては世界全体がその力によって滅亡に至るという、そのシナリオを悲しみ、幾度も書き換えようとする姫神自身のタイムリープ、繰り返される時間、歴史、めまいのするような多元宇宙的なSF的世界観。
これは、その繰り返された悲劇の果ての姫神のリベンジとしての、あくなき未来への希望のための物語だ。
…泉水子とはどのような存在なのか。
別人格の姫神が憑依する単なる「よりしろ」なのか、それとも、実は泉水子が姫神そのものなのか。
ここが判然としないこと自体、この物語の世界観の核となるひとつの重要な概念を孕んでいる。「個」、アイデンティティの危うさと確かさを見極める、青春小説や純文学的な問題意識へとも寄り添ってくるテーマだ。
姫神の生まれ変わりとして生まれた泉水子は、中学時代まで、ひっそりと山の中で守られながら過ごし、姫神を守る山伏一派に生まれ育てられながらも己の意思を強く持った同級生の深行と出会う。二人は反発し合いながらも共に山を出て東京の高校に進む。
そこは、それぞれの一族の思惑、派閥争いをそのまま背負って育ってきた若者たちの学園内での勢力争いに巻き込まれ、自ずとその出自と霊力の秘密を暴かれてゆく。
裏側の大人の世界の国際的陰謀をそのまま縮小したようなその非凡な学園内の勢力関係を隠しながら、表面上は普通の高校生活が営まれる。定期試験、クラスの平凡な人間関係。
それは、泉水子が、その特殊な生まれと能力のせいで体験できなかった、ごく普通の学生生活だった。心許せる友人と語り合い、遊び、おしゃれをし、恋をする。
世界を支配する権力だの、霊力だの、そしてあらゆる陰謀や危機や滅亡やだの。
その全てを支配する力を行使する、勝利の鍵を握りながら、その何もかもを超えて、泉水子が本当に望んだもの。
それが、人間と人間との間の関係性、愛、平凡な幸せであることは、いささかティピカルではあるものの、平凡に暮らす美しさを、新鮮な感動と感謝と奇跡の上に築かれた極上の神からの贈与であるという世界の構造を物語の抱く祈りとして示し出す。
泉水子の中に秘められた姫神の力が目覚めたとき、泉水子は、己の人間としての存在価値を疑い、周囲の勢力争いに絶望し、戸隠の精霊の誘いのままに、そのまま高次元の精霊界へと移行してしまいそうになる。
その、神の次元へと失われようとしていく「人間・泉水子」が、そのぎりぎりのところで、己の守り神がワタリガラスの姿の形をとった理由に気づくところが、一種、この物語全体のキイ・クライマックスであるように思う。
深行が泉水子を取り戻そうと果敢に試��に挑んでいる姿が、そのワタリガラスに結びつく。
泉水子が本当に望んでいるもの。
泉水子の存在を守るモノが、ワタリガラスという、人の心をむすぶ架け橋という意味合いを持った表象をもつということ、泉水子自身の深層心理の暗喩であるということ。己が本当に求めているものを自覚し、改めて日常を受け入れ、そこに舞い戻る決意をするところ。
このとき、すべてが反転する。
選び取る、ということ。
すべてを運命として諦めていた泉水子が、幸福への願いを、この世での人生を、愛することの喜びを、生ききることへの欲望を、願いを、責任感とともに主体性を持って自覚する。成長、と呼んでもいいかもしれない。運命に翻弄されただけの幼い魂の矛盾と葛藤、諦めと逃避からの反転。己の存在に対する新たな覚悟、その確信、大人へのワンステップ。
…ここが、じいん、と感動するんである。
大いなる正義のため、というよりは、純粋な愛によって。祈りによって。
このうえない「奇跡」としての、「平凡」への願いによって。
…これからを生きる泉水子の、更なる物語が読みたいけれど、とりあえず、少女漫画的に、深行くんとの初々しい初恋の物語がファーストキス直前でふんわりと断ち落とされる星空の下の美しいラストシーンで、満足。
全ては、未来と、希望のために。
投稿元:
レビューを見る
楽しみにしていたシリーズ、ついに完結。
この一冊の中にも何度も大盛り上がり!!のシーンがあり、最後まで
目が離せません。胸キュンものだっただけにこれでラスト?
って物足りなさは残るんですが・・・。
アニメ化だそうで、帯のイラストを凝視・・・
これがいいか悪いかはさておき、
多くの胸キュン女の子に手にとってもらいたいシリーズです。
投稿元:
レビューを見る
ラストがとても感動的!深行いつの間にかツンデレのデレが多くなっている!二人の今後も読みたい。完結がうれしいけど、寂しい。これから何度も読み返します!
投稿元:
レビューを見る
もぅこれで完結なのがさびしい。
最後がね!(*ノ▽ノ)
もっとラブラブしてほしいな~って思ったけど
なんか最後やられたよ。
うまいな~(*ノ▽ノ)何回も読み返してニヤニヤしてしまうwww
アニメ化が凄くうれしい!
早く動いてる泉水子たちが見たい☆
投稿元:
レビューを見る
RDG読み始めたのに一週間たってないのに、1巻でハマり、文庫3巻までかと思っていたら、単行本の存在を知り、4~6巻を慌てて買って、読み切りました(笑)
最終巻は、姫神に目覚めた泉水子のこれからどうしたらいいか、という話で、姫神に目覚めたけど、いろいろ変わったこともあるけれど、泉水子はふつうに、純情な女の子なんだなあと感じました。
高柳や留学生もなんだかんだいい人たちだし。
真夏と泉水子の会話が疑問なら、紫子さんと泉水子の会話が答えなんですよね。
紫子さんの話がすべての答え、なのかな。
姫神が深行のことを知らなかったということは、泉水子が深行に出会った時点で、深行くんと泉水子が歩み寄った時点で、未来はもう変わっていたのかもしれない、とか思うとですね、もうほんと深行くんの存在って!!ってなるんですよ、深行くん愛しい!!
そして公式みゆみこもう!もう!
テスト勉強するみゆみこ、将来の展望を話すみゆみこ、拉致事件に遭うみゆみこ。
なんといってもラスト!ラスト!
深行くんんんんんんんん!!!!!!
ここで終わりなんて…姫神は十五年後に分岐点があるって言ってたし、脅威は外にあるって言ってたし、今巻でも「敵は海外?」とか言ってたので、海外の敵と戦う話だとか分岐点での話が!出るって私信じてる…!
投稿元:
レビューを見る
1巻から続編を楽しみにしてついに最終刊です。
泉水子が姫神になることなく進む道を二人で歩む所で終了です。
青春恋愛小説でもありますね。
泉水子が母親に尋ねたことで、何故大成と結婚したのか、つねに一緒にいる雪政と結婚しなかったのか。
ふと思った、何度やり直してもバッドエンディングなっていたのは泉水子の両親が紫子×雪政という組み合わせだったのではと思いました。深行という存在が新要素だったということはつまりはそうだったんじゃないだろうか。
投稿元:
レビューを見る
RDGシリーズ完結巻。 話自体は嫌いじゃないが消化不良すぎる。 続編を期待したいがおそらくないだろうと予想。
投稿元:
レビューを見る
泉水子は戦国学園祭で能力を顕現させた。影の生徒会長・村上穂高は、世界遺産候補となる学園トップを泉水子と判定するが、陰陽師を代表する高柳は、異議をとなえる。そして、IUCN(国際自然保護連合)は、人間を救済する人間の世界遺産を見つけだすため、泉水子に働きかけ始めた!?泉水子と深行は姫神が人類を滅亡させないため、誰も思いつかない道のりへ踏みだす。姫神による人類滅亡の未来を救うことはできるのか・・・。
1巻のときから設定の素晴らしさにさすが荻原さんだなあと思っていたのですが、その完結巻ということでかなり期待してました。最後まで面白かったし、明るい終わり方にほっとしましたが、ちょっと物足りなかったかも。結局今後も大人たちの思惑にあたふたすることがある気もします。予想外の裏切りにびっくりでした。紫子さんカッコいい。香織さんも名前出てきたので今後関係あるのかと思ったら何もなかった。深行くんとの甘酸っぱい感じは少女レーベルだなあとニヤニヤ。姫神の未来を変える大事な存在になるんだろうなと思いますし、今後もキラキラな学園生活を送ってほしいなー。外伝とか読みたい。
投稿元:
レビューを見る
RDG6
良かった!とても良かった!
チーム姫神!
世界遺産候補となった泉水子とそれを守る生徒会や高柳。
深行への想いを自覚する泉水子。
これで完結なんて寂しいなー。
もっと泉水子や深行といっしょにいたいよ。
投稿元:
レビューを見る
前巻までと比べると、
波風がものすごく立つこともなく
収まるべきところに丸く収まった感じ。
どんなふうに完結するのかな、と思ってたけど
余韻が残る言い終わり方。
投稿元:
レビューを見る
世界遺産とか神霊とかループとかいろいろ盛っててどうなっちゃうのー?!と思ったけど、泉水子のはじめて物語といわれると納得の最終巻。
高柳との決着や能力制御等々、ファンタジー的な見せ場は中盤から四分の三くらいまで。最後はちょっとちがう感じの展開です。
実は自立と成長のお話なのでしたねと強く感じたのはラストシーン、シンと凍えた星降る空に一人立つ泉水子の姿が前よりも大きく見え、山を出てからのいろいろがフラッシュバックしたせいでしょうか。
その後のみんながどうなったのか気になるけれど、お話としてはここで区切りというのも分かる…なんともそわそわする読後感。
欲を言えば紫子・雪政・大成の過去も気になるっちゃあ気になる…っ!むしろめっちゃ気になる!!
とりあえず、深行はよくやったと思います。
投稿元:
レビューを見る
RDGシリーズ完結編。
楽しみにしていたシリーズがとうとう終わってしまった。残念。
もっと、読みたかった。
どうしても自分に自信の持てなかった泉水子が、巻が進むにつれてどんどん成長していく。
改めて考えると、高校入学から六巻まで作中では一年もたっていない。
自分の居場所がないと感じていた泉水子が、最後には自分で居場所を作り出し、皆から一目置かれる存在にまでなっている。
中学卒業まで、お山にこもるように生きてきた泉水子にとって、どんなに激動の日々だったのかと思うと、本当にがんばったねと言いたくなる。
そして、自立することと仲間を頼りにすることは相反することではないと痛感できた。
姫神の謎、山伏、忍者、陰陽師など泉水子を取り巻く勢力の問題、姫神を狙う者たち、海外との関係、等々まだまだ消化不良な部分はたくさんある。
すべて、語り尽くせばよいとは言わないが、せめて番外編的なものでも出版されないだろうかと願う。
紫子さんの言う「いっしょに死ぬことのできる人」という言葉が気になってしょうがない。
投稿元:
レビューを見る
始める為の物語が終わりました。
未来を選択する為の物語。
その為の努力は惜しんではならないねぇ。
娘が生まれたら、絶対読ませたい。
投稿元:
レビューを見る
「星降る夜」という言葉が1年のうちでももっともぴったりとはまる X'mas Eve に巷では大人気らしいこのシリーズの最終巻を読了しました。
う~ん、前作の Review でも書いたことの繰り返しになってしまうんだけど、決してつまらない物語とは思わないんだけど、読了してみて何も心に残らないのは同じだなぁ・・・・・。 ま、今作の場合、そして KiKi の場合、第5巻までのお話があんまり心に残っていないうえに、結構間が空いちゃって(第5巻を読了したのが去年の12月18日)、「戦国学園祭」とか「影の生徒会長」とか「高柳ポチ」とか、断片的な記憶はあるものの、話がちゃんと繋がっていかないという問題があったことも否定できないんですけどね(苦笑)
だいたいにおいて今作の冒頭で泉水子ちゃんがコンコンと眠っているところで「あれ? 何でこの子は眠ってるんだっけ??」っていう感じで、すぐに物語に乗るということができなかったし・・・・・ ^^; こういうシリーズものはやっぱり全作完結して、ついでに言えば文庫化されてから読むのが KiKi には向いているみたいです(笑)
最終巻まできて一番心に残ったのは荻原さんが一作一作につけてきた副題の素晴らしさでしょうか・・・・。 KiKi の場合は作品そのものよりも、その副題に一番のストーリーを感じちゃったような気がします。
RDG(1): はじめてのお使い
RDG(2): はじめてのお化粧
RDG(3): 夏休みの過ごしかた
RDG(4): 世界遺産の少女
RDG(5): 学園の一番長い日
RDG(6): 星降る夜に願うこと
最初に第1作を読んだときは、「♪ ド~レミ、ファソラシ、ドドシラ、ソファミレ ♪」という音楽が頭から離れなくて困ったりもしたけれど、こうして全作品を読了してみるとなかなかこじゃれた副題だったよなぁと改めて感じます。
それにしてもここ最終作に至っても泉水子ちゃんの相棒、深行(みゆき)君の名前はちゃんと読めなかったなぁ・・・・・。 真夏君が「シンコウ、シンコウ」って呼ぶもんだから、KiKi の中では彼は「みゆき」君ではなくて「シンコウ」君で定着してしまいました(苦笑) こういう不思議な読み方の名前がつくライト・ノヴェルっぽさは KiKi 世代にはちょっと厳しいかも・・・・。 もっとも荻原先生ご本人は KiKi と同世代(・・・・というより若干先輩)のはずなんですけどねぇ・・・・・。
この最終巻でちょっと嫌だったのは「大人の理屈」をどちらかというとダーティなものとして扱い泉水子や深行たちと切り離そう、切り離そうとしているプロットです。 確かに「大人の理屈」には「利害」という考え方が入り込みがちで、そこには「美しいだけではいられない」部分があること自体は否定しないし、そんな大人の「利害感覚」から自由でいられる若者の純粋さにある種のパワーがあることも事実だけど、その純粋さなるものが実は「守られている証」でもあることをもっときちんと描いてほしかったなぁ・・・・・と。
「守る」ということは必ずしも「守られる人」にとって心地よい状態を作り続けるということではない��いうこと、時にそれは別の形をとることもあるということをもっともっと描きこんでほしかったなぁと感じます。 せっかく最後に紫子さん(泉水子さんのお母さん)や雪政を出して大捕り物をさせたのなら、そして親子の触れ合いを描くのならもうちょっと・・・・・と思うのは欲張りなんでしょうか??
KiKi が借りてきた図書館本にシールされていた恐らく帯と思しき物の情報によれば、この物語は2013年にTVアニメ化されるのだそうです。 KiKi にとって泉水子ちゃんのイメージは酒井駒子さんの描く表紙絵で定着しちゃっているし、このての学園ものっぽいアニメには興味がないから見ることはないだろうけど、最近は何でもアニメ化、映画化なんですねぇ~。 そんな風潮にもどうにも馴染めずにいる KiKi はやっぱり歳をとったのかなぁ・・・・・・。
投稿元:
レビューを見る
まずはじめに。深行くんおめでとう!!
泉水子ちゃんもちゃんと気持ち伝えられて、本当に良かった・・・!
和製ファンタジーという、私にとっては新鮮な要素もさることながら、
一人の女の子の成長物語として、とても楽しめました。
紫子さんと泉水子の会話が印象的。
今読んでも感慨深いのだから、もし小学6年生のころにこの本と出会っていたら、どうなっていたんだろう。
雪政さんの手紙に「最初で最後のクリスマスプレゼント」とあったのも気になりました。泉水子と紫子さんがゆっくりと話ができるのもこれが最後だったのかな?・・・とやたら深読みしてしまったり。
あと、「泉水子」という名前にも意味があったのがわかりました。
「深行」にも何か、こめられた意味があるのかなあ。
深行くんの存在が新しいというのもなかなかの衝撃でした。
二人の物語自体がRDGの世界でも特別なものなんですね。
終わり方も個人的に大好きです・・・!
締めの文が良かったですよね。泉水子ちゃん、深行くんにいったいどんなことされたんでしょうね。
今までの深行くんの空振りっぷりを思い返すと胸が熱くなります・・。まあ深行くんのアプローチに気づかない天然っぷりが、泉水子ちゃんの魅力のひとつではあるんですが。本当に良かったね。
二人とも本当に愛おしくて、新しいお話が見られないかもしれないと思うとさみしいです・・・
短編が出たらいいなと思います。
ここに書いても伝わらないかもしれませんが、荻原先生、素敵な物語を本当にありがとうございました。