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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
市町村合併を巡るネット上の見えない戦争。即ち、炎上。ネットの怖さ、何が真実か、ネットはどこまで信じてよいのか。IT時代ならではの小説。ただ、「デビュー作の「となり町戦争」で注目していた作家の割には、その後、今イチの感。
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〈内容〉インターネット上ではじまる、不条理な「戦争」
デモ、炎上、ステルスマーケティング─市町村合併を巡って、市役所VS反対派の静かなゲリラ戦がはじまった。現代の「見えない戦争」を寓話的に描く、ヒット作『となり町戦争』に続く系譜の最新作。
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「真実」とは、あやふやなモノ。
物語の中のルールがなかなか理解出来ず。いつもの三崎さんの作品はなんとなく、ルールが説明されてたりするんだけど、今回はそこを読みとらねばならなかったのが自分的につらかった。
どうやって話が締まるかと、気になって気になって仕方なかったけど、納得の締まり方でした。
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期待を裏切らなかった三崎亜記ワールド。
三崎亜記は短編のほうが好き。というか、長編だと難し過ぎて、読み切れないことがある。
「逆回りのお散歩」もちょっと長く感じてしまった。
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『逆周りのお散歩』
主人公の聡美が久しぶりに高校までを過ごしたA市を訪れたところから物語りは始まる。
A市とC町の統合が進む中、聡美は統合の影に陰謀が潜んでいることを知らされる。
陰謀論、ネット発のデモ活動、ステマなど、今日本でもよく目にする光景が描かれている。
統合推進派・反対派双方の主張を半信半疑に聞きながら、
何が本当のことかわからず戸惑う聡美は平均的な国民像だと思う。
時事ネタが色濃く出ているのは趣味が分かれるところか。
三崎氏の作品の中ではかなり現実的、というか、仮想現実の要素が薄い物語だった。
少々物足りない部分はあったけれど、今いる世界の姿を疑う視点は深みがある。
現実を知らなければ平和だけれど、考えることをやめたらそこでおしまいという考え方は好き。
『戦争研修』
『となり町戦争』スピンオフ。
もうすぐ戦争を始めようとする町の公務員の話。
短い物語だったけれどこちらの方が印象強く残った。
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インターネット上ではじまる、不条理な「戦争」
デモ、炎上、ステルスマーケティング─市町村合併を巡って、市役所VS反対派の静かなゲリラ戦がはじまった。現代の「見えない戦争」を寓話的に描く、ヒット作『となり町戦争』に続く系譜の最新作。
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表題作のほか、「戦争研修」
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表題作は、『となり町戦争』とはいささか異なる種類の戦争の物語である。隣町との統合計画を目の前にして、インターネットによる情報操作に始まり、実際の陽動作戦やそれに対抗する便乗作戦など、情報戦、頭脳戦の趣が強いものである。命は脅かされないが、操作された情報にどっぷり浸かり、選択を誤る恐ろしさはひしひしと感じられる。いま自分が下した判断は、果たして本当に自分で考えたことなのだろうか、と自信がなくなりそうである。折しも選挙戦真っ只中、心して情報を取捨選択しなければ、と思わされる。
「戦争研修」は『となり町戦争』に続く物語であり、いまはまだ夢物語のようなものだが、いつまでも夢物語であってほしいものだと、切実に願わずにはいられない。
まさにいま読むべき一冊だったような気がする。
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長編が続いていたので、今回は短めの話しで読みやすかったです。となり町戦争で三崎ワールドにはまった人にオススメ。
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「となり町戦争」前夜とも呼ぶべき短編はとてもよかったのですが、肝心の本編は三崎エッセンスが皆無で、これだったら三崎が書く必要無いよね、みたいな。三崎作品で初めての★三つ。
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三崎さんぽく、なんとなく無機質で透明感のある文体。となりまち戦争のような地方自治に関する話で期待して読みました。ただ内容はちょっと??。ある町と市との合併計画にともなう反対運動に関わる人々の物語なんだけど、いろいろな伏線がありながら、なんとなく終わってしまうような感じ。主人公の女性もなんか裏がありそうな感じながら、そのまま終了で、ちょっと消化不良の感あり。
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「となり町戦争」のスピンオフ併録という事で読んでみました。あぁこれぞ三崎さんだなぁと思う作品(^^)表題作も現実に起こりそうで怖い(--;)
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この「緊張感」が たまりませんねぇ
いつものように 無機質、極力感情の表出を押さえた登場人物たち
そして 大胆な虚構の物語の設定
ただ 短編になっている分だけ
ちょっと 物足りなさは 否めません
それでも
時々 目と心に触れたい三崎ワールド
これまでの作品をもう一度読んでみようかな
という気にさせられてしまいます
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ステマ・炎上・捏造…。
ネットや実社会での情報操作。
「真実とは」「史実とは」。
難しい問題を身近に感じられた。
となり町戦争のスピンオフ短編も収録。
よほど気に入ってるんだろうが
小出しにするより
まとまった物を読みたい。
【図書館・初読・1/10読了】
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真実とは、作られたもの
なんて言葉がよくあう話
一見普通に見えるものが作られた真実
現代が抱える問題を提起しているように思える
面白いけど、なんだか腑に落ちないところも
デビュー作のとなり町戦争のようにインパクトは強いが、他のジャンルもみてみたい
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情報氾濫社会。マスメディアに翻弄され、洗脳され思うがままに操られる我々。日々何が真実なのかも見極められず右往左往を余儀なくされている。著者は訴える。真実など見方次第でどうにでも変わる。大切なのは自分。自らの信念であることを諭してくれる。ラストシーン。真実を見出すべく自ら立ち決意する主人公の姿は眩いばかりの清々しさがあった。一歩踏み出す勇気をもらえた。このほか、男と女の関係、婚姻とは、行政とは、志とは・・・・戯画化されてはいるが、様々な問題提起があり思索を拡げた。ストーリーも起伏に富んでおり、音のないジェットコースターのような衝迫を満喫できる。静けさは、いつ何が起きるか分からない恐怖を煽り、息を潜めさせ固唾を呑ませた。ときおり飛び出る手練のキラーセンテンスも展開を盛りたてる。久しぶりに三拍子そろった秀作を楽しんだ。
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図書館にて。
「コロヨシ」シリーズではない久しぶりの新刊。
相変わらずの世界観を堪能した。
異空間でありながらすぐ隣にありそうな、実は日常にまぎれて気付けていない理不尽なことの暗喩のような。
例えば一つのテーマである戦争を計画された業務として描くことによって、言葉遊びのように理屈を取って付けてはいるけれど結局は淡々と人を殺すことをすすめているのだと空恐ろしい気持ちになって来る。
考えないこと、流されることの怖さ。
立ち止まって振り返ったらすぐ後ろに誰かいるような、自分だけが知らない何かがあるような気分になった。