紙の本
過去ある美青年の冒険談!
2013/02/18 21:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:田舎娘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は実に日本人好みである。と言うより、少女漫画が好きな人はかなり興味がわくに違いない。主人公はガブリエルという名の男性である。幼い頃に娼館に売られ23歳まで男娼として生きてきた。それが、可愛がっていた少年の家族によってそこを出ることができ、イングランドで生活をすることになる。これがこの作品の始まりである。何しろ、ガブリエルは中性的な過去のある美青年。彼が、自分の生きる価値をもとめて冒険に出る。その冒険で海賊(厳密に言えば違うが)、奴隷になったり、傭兵になったりと忙しい。この作者は日本の少女漫画のファンではないか?と疑いたくなるぐらい漫画のヒーローのすべてが詰め込まれている。もちろんBL的な雰囲気も漂っているし、ただひとりの人を愛し続けると言うのも含まれている。この作品は、コミック化するのも向いているだろうね。
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フランス革命末期のパリ。幼少の頃娼館に売られ長年にわたり男娼として生きてきたヒーロー。数年前から行方不明の弟を捜し娼館にたどり着いたイギリス貴族の兄と妹ヒロイン。出逢った場所からして生きてきた人生も格差がある二人の魂の結びつきと信頼が 一時不幸な出来事で途切れてしまったけど 彼らが生きて再会できて本当によかった。
ヒーローが不運な運命に嘆き苦しみ ヒロインを諦めてしまった時は腹立たしかったけれど 再会後彼を再び引き戻すことができて本当によかった。迷える魂が癒し安らぎを与える存在にめぐり逢えて嬉しい。
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(多分)ヒーローが主役。ロマンスとしても小説としても読みごたえ有。脇役の人物描写も丁寧。ヒロインも忍耐強くヒーローを支えてハッピーエンドまで頑張りました!お二人とも末永く幸せに♪
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ガブリエル(ゲイブ)・サンクロワ: 男娼として育った青年
サラ: イングランドの貴族の娘、レディ・モンロー、
ロス: ハンティントン伯爵、サラの兄
ジェイムズ(ジェイミー): サラとロスの年若い弟、誘拐され娼館へ
デイヴィー: サラとロスの従兄、私掠船の船長
ド・サヴィニー: 大金持ちの貴族、過去ゲイブの主人
ジャック・ヴァルモン: 騎士(シュヴァリエ)、フランスの公爵の息子だが勘当同然、
過去をお互い乗り越え、想い合い結ばれる展開がアっという間に読み終わった
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きつい描写もあるけど読んでるうちにどんどんストーリーに引き込まれました。
ヒーローの再生物語。高い高い壁を作り、殻に閉じこもっていたヒーローがヒロインによって癒されていく過程がとてもいい。
ヒーローの過去がとても重いのに純粋な気持ちは失われずにいてよかった。
ヒロインの愛で張り巡らされていた壁が壊されヒーロー本来の自分を取り戻していく姿に涙涙。
なんども再読したくなるくらい素敵な作品。
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傷ついて壁を作っているガブリエルに、優しさと温もりを与えるサラ、2人がとても微笑ましい。
サラは好んで男装しているだけあって、性格もなかなかオトコマエで、傷ついたガブリエルをしっかりと受け止めるあたり、ヒロインなのにヒーローみたいだった(もちろん、女性らしい柔らかさ、可愛らしさもあるのですが)。
パリの娼館に始まり、海賊稼業、奴隷と冒険的な要素も含まれていて、スケールの大きいロマンス小説っていいなあと再認識させてくれました。
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ガブリエルの波乱万丈、魂再生物語
サラは若いのに、肝っ玉すわってます
ガブが金持ちになってやっとこさロンドンに帰ってきた なのに放蕩三昧 サラの気持ちを考えると “さっさと会いに行けー!”イライラ まぁ、会いに行けない理由もわからんではないが… ガブにサラの肝っ玉を分けてあげてくれw
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幼い頃に娼館に売られ、男娼として育ったガブリエルは同じ境遇の少年を救ったことで伯爵家に引き取られるが、馴染めずに孤独の中にいた。星空の下のバルコニーや暖かい寝室で、伯爵の妹サラが彼の純粋で傷つきやすい本質を優しく引き出すシーンがとても美しい。やっと見つけた希望である航海で遭難し絶望の淵へ。同じく奴隷となった騎士ヴァルモンと壮絶な旅の末、生還。再び男娼としての冷たい仮面に隠れるしかなかったガブリエルが、昔のようにサラにすがるシーンはとにかく泣ける。印象に残るシーンがとにかく多く、とても良かった!