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上手く名前が言えない(名前以外もいろいろ言えないけど)少女の話。
一冊という短い中に、いろいろ詰め込めているのがすごい。
その結果最後での回想がより胸に来るものとなっています。
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そうか…押見さんの作品で女子が主人公て初めてなのか…
ひりひりした痛い青春、という意味では同じだけども、優しい視点を感じた。
ラストの慟哭と後日談とあとがきは必見。
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上手く喋れない女の子の苦悩が嫌というほど伝わってくる。
ささやかな幸福から思春期の少女には辛すぎる問題へと移ろう過程がすさまじく胸が痛む。
リアル。でした。
あと、押見さんファン(にわか)としては、あとがきがとても面白かったです。
これが押見さんの根源の一つと言えるのかもしれません。
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すごく伝わる。なんだろう。何度も途中震えた。僕の中にもあるんだ。敏感な部分が。あとがきを読んで、あーっとなった。そっかって。弱さを力に。
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吃音の主人公(女の子)が、『うまく』喋ることのできないもどかしさと奮闘するお話。作者さんも吃音でうまく話すことがむつかしい、とあとがきに書いてありました。
吃音で『うまく』話すことができなくて、教室でも一人ぼっち、でもゆっくり話すことはできるから(どうやって話したらいいかテンパってしまって、また自分の声が気になってしまって吃音になってしまうタイプ)筆談を利用し、少しずつ前に進んでいくお話です。心が、あたたかくなります。
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志乃のコンプレックスは、別の形でみんな何かしら同じ様なことは体験していて、いやぁもうみんな可愛い。
志乃が走るシーン最高に可愛い。少女は生き急いで走れ!
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著者が自身の吃音体験を元に描いた、暗くならないあくまでもどかしくはあっても前向きな主人公や友達たちの等身大の描写がいい。自己紹介で自分の番が回ってくるまでの緊張、初めての友達との出会い、人とつながろうという意志が芽生えるたびに苦しみ自分を責める、自分から逃げる。吃音だけに限ったことではない、コミュニケーションで苦しい思いをしているすべての人が、自分事として主人公の姿に共感できると思う。
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これも良かった…「悪の華」を読んでいないのでアレですけれども、この一巻完結の漫画は非常に良かった! どこがどうってうまく言えないのであれですが…なんでも「あとがき」によると著者もこの漫画の主人公である志乃ちゃん同様、吃音症らしいのですが…だからでせうか? 著者の実体験がうまい具合に漫画と絡み合って妙なリアリティを醸成している!
と僕などは思ってしまったのであって、だからこそ、実に傑作! と太鼓判を押すみたいな感じで読了できたのだな、僕は…そんな感慨を抱かせてくれる漫画でしたね、ええ。 ←は?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
できることなら志乃ちゃんと男の子の恋の行方みたいなものも描いてくれたらよかったのですが…そこまではさすがに贅沢ってやつですか、そうですか…みたいな後ろ髪引かれるみたいな気持ちを僕に残してくれたこの漫画にアッパレ! みたいなセリフを棒読み口調で言いつつさよならしますか…さよなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
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作者自身の経験を元にした話。吃音症で困ることは多かったけれど、おかげで人の表情に敏感になっていまの漫画家としての作者があるそう。
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"普通になれなくて ごめんなさい"
ヒリヒリ青春漫画のマエストロが贈る、もどかしくて、でもそれだけじゃない、疾走焦燥ガールズ・ストーリー。"自分の名前が言えない"大島志乃。そんな彼女にも、高校に入って初めての友達が出来た。ぎこちなさ100%コミュニケーションが始まるーー。いつも後から遅れて浮かぶ、ぴったりな言葉。さて、青春は不器用なヤツにも光り輝く……のか?(Amazon紹介より)
大人になった今だから思う。吃音だけでなく、いろいろな軽度障害に悩まされていた同級生、頑張れって。社会に出ると、他人とちょっと違う人が思った以上に沢山いることに気づきました。小さな組織の中では変わり者扱いかもしれないけど、社会に出たらさほど珍しいものではない、受け入れられるものだから、頑張れって思います。
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誰にでも人には言えない、触れられたくないコンプレックスはあって、ずっとそれと付き合って生きていかなくてはならない。
自分は生まれつき喉が弱く、出しにくくて掠れた声がずっとコンプレックスだったけど、最近はこれも味かと思えるようになった。
自分は自分でいいんだと思えるようになる作品。
多くの人に読んで欲しい。
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『どもり』は無くても、私はツマラナイ奴でした。
ノリが悪く、笑いのセンスがなく、天然でもない。
ただ愛想良く、空気を壊さないように笑うふりをしているその他大勢。
魅力のない人間であることがコンプレックスでした。
十代のあの頃の気持ちが蘇ってきて、胸がキリキリします。
欠点をそのまま受け入れてくれる友達ができた志乃ちゃんが羨ましくなりました。
心地良いだけの感動作ではないです。痛みがあります。
でも救いのないリアルでもない。
絶妙なバランス。傑作です。
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面白かった。
押見修造さんの書く漫画は読みやすくて好き。
1話に1エピソード(1つの見せ場といったほうがいいかも)で、どんどん読み進めたくなる。
「吃音」をテーマにした作品といえば、「金閣寺」が真っ先に頭に浮かぶ。
加世ちゃんは、吃音を気にせず志乃と話してくれる理解者という点では鶴川のようで、芸術という人生の楽しみを教えてくれた点では柏木でもある。
最終話で
志乃ちゃんは自分の思いを叫ぶ。
「なんで言えないの」
「緊張してるから?打ち解けないから?そんなの関係ない」
「くやしい」「不公平だよ」「喋れさえすれば私だって」
「バカにしないで」「こわい」
「だから逃げた」
「でも私が追いかけてくる」「私を恥ずかしいと思ってるのは」
「全部私だから」
「私は・・」
「大島志乃だ」「これからもずっと私なんだ!」
恥ずかしいと思っているのも大島志乃だし、どもっているのも大島志乃。
両方を受け入れることで、志乃ちゃんはようやく「人生」をスタートさせたところ。
めでたしめでたし。・・・ではなく、本当にしんどいのは
これからってことを忘れてはいけない。
真の意味で生きるために、溝口が金閣寺を燃やしたように。
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吃音症の主人公の志乃ちゃんが悩みを抱えながら志乃ちゃんなりに頑張る漫画。押見の描くキャラの表情はダントツで、この年代の悶えるような感情がひしひしと伝わる。伝えたい想いがいっぱいあるのにどうしても出ない言葉。そんな志乃ちゃんの健気さが余計切なくなる。しかし、どこか爽やかな青春物語。
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作者自身が吃音症に悩んでいたにも関わらず、それを題材にし、吃音の症状をこれだけしっかりと描写できるのはすごいと感じました。
志乃…あどけない一人の少女が、あんなに顔を歪めずとも、もっとソフトに、綺麗に描くことは可能だったと思います。
ですが敢えてそれをしないことで、吃音症患者の苦しみや情けなさ、恥ずかしさ、悔しさがひりひりと伝わってきました。
惡の華愛読中なのでもっと暗い話になるかと思いましたが、救いのある青春ものとして、ややテンポは早いものの一冊に上手くまとまっていました。
作者の後書きも必要不可欠でした。
惡の華とは違う方法で、誰かを救える作品なのではないでしょうか。