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創石師のナイトゥルは、家族も婚約者も失い空しい日々を送っていたが・・・
ひたすらナイトゥルの成長を見守りつつ読んでいくと、しっかりと期待に応えてくれたって感じ。
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グリフォリス育てたい!
東京創元社の装丁の雰囲気が好きなのでちょっと・・・・と読むのが遅くなったが、
石、呪い、帝国と一族、竜(!)と大好きな世界でした。
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1:乾石さんらしい、圧倒的なイメージ喚起力を持つ言葉でたたみかけるように展開する重厚なファンタジー。世界観の根っこが同じなのか、時折「写本師」シリーズで見かける言葉も登場し、ファンとしては嬉しいつくりでした。また、乾石作品では珍しく(?)軍隊vs軍隊という、人間同士の物理的な戦闘が描かれているのですが、そちらもスピーディで手に汗握る! という仕上がりになっています。恋愛色強めなのも意外でした。(でも描写はほのめかす程度なのがまた!)
乾石作品の「登場人物が見ている世界」の描写がすごく好きで。それは突き詰めれば、彼らが生きる世界そのものの美しさであり、いのちの尊さにも通じるもので、乾石さんが登場人物(や世界を含めた物語そのもの)をいかに愛しているかが感じられて、胸いっぱいになります。
ドリューがすごく健気で可愛かった……!
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奪われたものが取り戻す物語
創石師は感情を宝石に変える
夢を見た少年との邂逅が運命の歯車を静かに動かした
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やっぱりこの方の本は、前半4分の1は世界に入り込むのに苦労するけど、そこを抜けるともうぐいぐい引き込まれて抜け出せなくなります。
クライマックスのあたりを夢中で読んでたら、電車乗り過ごしました。しかも快速だったものだからもう戻るのが大変で大変で……ってそんなことはどうでもいいですね。
創石師という設定もなかなか素敵。悩みや、怖れも、感情や体の傷、怪我、病気を石にして人を癒し命を削る。それも家族や婚約者を奪った相手の保護(監視?)下で、呪いを抱えて生きていく。でも魔女の呪いってそんなに強いものに思えなかったんだけど……。多分、ナイトゥルがその言葉に囚われることに意味を持つ呪いだったんだろうな。
そういう意味では、みんな呪いの中で生きているのかもしれない、とか、結構考えさせられました。
それにしても、この方の書く、文章の鮮やかなこと!
ちょっとしつこい時もあるけれど、まざまざと浮かび上がる丘や草原はおどろおどろしいシーンでも、輝いているように思えます。
ただ悪役? のあの、サンジュル(名前覚えられない)の王様暗殺しようとした魔道士、なんだったのかが気になる。そして虹水晶、君は一体誰なんだ。
ちょっと消化不良な感じでした。が、面白かったです。
最後に、ドリューは可愛いです。ただひとつの聖域って感じ。
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初のシリーズ外作品。
装幀がちょっと残念。カバーを捲らないと地図が見えない。
カバー下の表紙の部分の紙がクラフト紙っぽくて好きじゃない。
主人公は魔道師ではなく創石師。この創石師の設定が面白い。
人の感情を石にすることができる。それだけでなく、怪我や病を治したり、殺意や恐怖を取り除くことも可能。
最初はナイトゥルvsオーシィンの話かと思ってた。
同じ洞窟でそれぞれ水晶と深淵という別のものを手に入れているので対比して描かれるのかなと。
ナイトゥルは一族全員を皆殺しにされているのに、心を盗られたせいで憎しみが消えてしまっている。そのうえ対峙した時に奇妙な絆まで出来てしまっているし。
読み手としてはやっぱりオーシィンは許せないので、手助けをするシーンはちょっともやもやします。
一人生き残って以来、空っぽのまま流されて生きていたナイトゥルは闇の石の力で少しずつ変わっていく。視野の広さを知り、オーシィンから流れ込んできた人々の心をまとめ上げ、その上で運命に身を任せる決意をする。
最後に生きることを諦めず立ち上がったナイトゥルは初めて自分の意志で運命に抗い前に進んだ気がします。
ライハイル王に関するミスリードが上手い。
降伏に対しての返答で「ライハイル2世」に違和感はあったけどおじいさんが1世かと思ってスルーしてた。
後でサンジャルの部分だけ読み返すといろいろ面白い。
父王=赤地に金獅子の旗。黒髪、黒髭。約4年前に死去
王子=赤地に金の有翼獅子(グリフォリス)の旗。金髪木の葉色の目。16歳から4年間東へ逃れる
ナイトゥルがケダスの攻防戦だと思っていたのはおそらく別の戦。赤獅子の旗、黒髭の王がいる。
場面が切り替わってオーシィン旗やキンガの兵が出てきてる。ここはケダスでの戦い。王は大柄としか書いてない、有翼獅子の旗(ここだけ「グリフォリス」のルビがない)
ドリューと小さいグリフォリスが可愛い。
オーリエラントシリーズとは違った雰囲気。
圧倒的な力を持った敵に向かっていくものではなく、国や部族間の戦争の話なので多少物足りなさを感じる所もある。
虹水晶が何だったのか、何故ゴルディ虎の傷に入り込んでたのか、気になります。
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本を見てから気づいたけど、表紙の絵は今市子。内容も今市子が描きそうなファンタジー。水シリーズでこんな話なかったっけ(笑)
魔導師シリーズより好みかもしれません。続きが読みたい気になります。
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これまでのこの人の話は、すごいなぁー!って思うのが多かったけれど、今回はキャラクターの関係性がすごく好き。
ナイトゥルとドリュー、ライハイル王と側近たち、ナイトゥルとライハイル王のこれからももっと見たい。
特にライハイル王と側近たちは、ライハイル王が子供の頃から、このお話のもっと先まで見てみたい。
とは思うけれど、そちらではなく、ナイトゥルの方が話の本筋というのが、たぶんこの人らしいんだろうなぁとも思う。
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ラノベ全盛、キャラ立ち重視な世知辛いこの世の中、重厚なファンタジーを書く作家さんは貴重なのです。
凄く期待しております。
ので、星みっつ。
作風と言えど、ワンパターンかな。
次作は違うものが読みたい!
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「夜の写本師」「魔道師の月」「太陽の石」と読んできて4作目。容赦のない人生の為の暗さや重厚感・複雑さが前の3作より若干薄れた気がするものの、その分この物語が一番読みやすく納得の結末。好みの話でした。サンジャル国が台頭してきてからの話、生きる意欲と希望を無くしたナイトゥルが再生していく様が面白かったです。
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これは素晴らしい作品だった。
主人公をナイトゥルのような立場の者に設定している点が秀逸。たとえばライハイル側の人間を主人公にすることも出来たと思うけれど、そうして同じ物語を描いたとすると、「善」の方向に重きが置かれすぎたと思う。でも、ナイトゥルが主人公だからこそ、善と悪、光と闇、どちらか一辺倒にならないバランスを保てたのだと思う。
単なる勧善懲悪に陥らない、それが乾石智子の魅力だ。そして描かれなかった物語の存在を感じさせる、その世界の深さ、広がり。今回はナイトゥルが主人公ということで、ライハイル王子の辿った苦難の話はさらっと流されていたけれど、多分彼女はそれで一冊書けてしまうのだろうな。いや、もうすでに彼女の頭の中にはその物語があるのだろうな。それはすごいことだ。
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主人公の気質のせいもあるのだろうが、話が展開するわりに淡々としてるというか平坦な印象で途中から「どう着地するのか」を知る為だけに読み進める感じになった
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最近ハマってる乾石智子さんの作品。
今回は初めて夜の写本師シリーズではないのを読んでみました!
一世代に一人だけという『創石師』であるナイトゥル。
隣の部族に襲われ家族や婚約者、血族を失い、さらには憎しみといった感情も奪われてしまう・・・
敵のために創石師として働く日々を送っていたのだが、虹水晶を手に入れたときナイトゥルの運命が動き出していく・・・
面白かったけど、なんか駆け足な感じがしました。
もっと長くてもじっくり書いてほしかったなぁ~
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表紙の絵がひどすぎる…乾石さんにはまったから読んでみたけど、表紙の絵で嫌厭して手を伸ばすのを後回しにしてしまった。内容はさすがとても面白かった。
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あ、これ≪オーリエラント≫シリーズとは別物なのね。
≪オーリエラント≫はローマ帝国をモデルにしたと思われるコンスル帝国が軸になった世界観だけど、この作品はアレクサンドロス大王あたりがモデルかな。ちょっとカエサルも入ってるっぽいけど。