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読んでいて気が滅入ることこの上なし。育児世代が読む本じゃないや。
「永遠の仔」「家族狩り」は独身の時だったし、「悼む人」や「包帯クラブ」は登場人物が青少年以上だったので読めてたけど、高校生、小学生、幼稚園の三兄弟の悲惨な転落と苦闘の話は読むのが苦しい。
神経に鉋を当てながらページをめくる感覚。辛い。下巻を手に取る気力は沸くのだろうか?
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「永遠の仔」と題字が似てますし、内容の完成度も同じくらい高いです。雑誌連載も時々読んでいました。
内容の残酷さと精巧さも満点でしたが、ミステリー要素としてはこっちの方が「やられた!」って感じがしました。最後の方まで分からなかったです。さすがは天童先生。
勿論ラストは号泣。
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多額の借金の保証人になり1年前に家出した父。借金取りに追い詰められ、窓から転落して植物状態になった母。借金を返しながら家族を養うために高校を中退し、早朝から深夜まで働き続ける長男の誠。寝たきりの母をアパートで介護しながら妹の面倒をみる、小学6年生の正二。母が倒れてから、おかしな真似をするようになった5歳の香。世界が一変した3人のきょうだいは、怒りや悲しみを押し殺し、ただ生き延びるために、誰も知らない犯罪に手を染める道を選んだ――。『永遠の仔』『悼む人』の著者が、現実と社会の病巣を描きながらも生きる勇気と喜びを訴える、話題の衝撃作!
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不幸の底にある三兄妹のそれぞれに心を開いていく様を、過去と現在を行きつ戻りつしながら壮絶に描いていて、あっという間に上巻を読破。
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2015/06/14-06/22
生きているありがたさを実感する。考えてみれば我々はまんざらでもない人生を享受している。
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強く生きる子供たちの話。何も考えず、自分が如何に恵まれているかも理解していないまわりの子供たちにもうちょっと頑張って欲しいと思う。
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暗い。
とにかく暗い。
まったく光がない。
不幸なんてもんじゃない、どん底の生活を送る三兄妹の話。
下巻に光はあるのか。。
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親戚に騙され借金を被り、逃げ出した父親
植物人間となった母
借金の返済のため学校に行かずヤクザに覚醒剤の調合をさせられ、パシられる17才の長男
母の看護を一身に受け、覚醒剤の調合を手伝う小6の次男
幽霊が見え、あまり話さない幼稚園年長の妹
家族が暮らすのは、ボロく不法滞在者が暮らすような底辺アパート。
この家族五人のそれぞれの視点からなる短編で話が進んでいきます。
いつ終わるとも抜け出せるとも知れぬ、仕事や介護に胸が重くなり、こんな生活故の子供達の性格に胸が締め付けられる。
が、それぞれに大切なものを得ていき、少しずつ変わっていく兄弟達。
兄弟間での会話もほとんどなく、殺伐とした感じに最初は見えるのですが、家族はどんな家族であれ一緒にいることが大切であると涙します。
希望を失わなければなんとかなる、なんて簡単なものではないし希望なんてないけれど。
兄弟達の幸せを祈らずにはいられません。
人類皆なんらかの幸せを得られますように。
自分が生きることも人が生きることも大切にできますように。
大切なものを見失いませんように。
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題名とは程遠い内容の本でした。
詳しく内容を述べられたまーちさんのレポを読んで、
そこまで暗いのかと思っていましたが、
読んでみると本当に・・・・暗かったです。(-\"-)
連帯保証人となった父親は莫大な借金を残して蒸発。
ショックから「飛び降り」を図った母親はその時の怪我から
寝たきり状態の植物人間のようになります。
残されたのは3人の子供たちです。
17歳の長男「誠」、次男12歳の次男「正二」、6歳の長女「香」。
誠は必然的に高校を中退し、
朝から晩まで生活費と借金返済のために働くことになります。
正二は、母親の介護と妹の世話。
遊びたい盛りの二人の肩に、
理不尽な世間のからくりがのってきます。
借金取りから紹介された誠の仕事は、
表向きの中華料理店の仕事と、
裏でする、法に触れる危険な仕事の麻薬の小包作りでした。
誠が朝から晩まで働いても、
借金を完全に返済するには35年以上かかるといいます。
その時、誠は52歳。
人生のほとんどを借金返済にあてることになる事実を
想像しただけで、唖然としました。
子供たち3人ともショックからか、
自分たちの大事な感覚をなくします。
歌が得意だった誠は音感を、
絵が好きだった正二は色彩感覚を、
嗅覚が優れていた香は匂いが分からなくなっていたのです。
バラ色の将来があるはずの子供たちの人生が
こんなにお先真っ暗でいいのでしょうか。
誰か助けてあげてと、
祈りにも似た気持ちで、上巻を読み終わりました。
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永遠の仔の方が好みかな。でも自分ではどうしようもない環境で不幸になってしまった子どもを書くのがすごく上手で引き込まれる。下巻へ。
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信じがたいけど、多分地獄はある。それもこっち側にある。毎日ニュースを見てれば、結構身近にもある。間違って地獄に落とされた人がいる。だから地獄って地獄なんだと思う。地獄が悪人ばかりだったら、それは自業自得、胸がスッとするというか、まあ当然だよねっていう。だけど、何であなたがっていう子が、とんでもない目にあってるから、地獄絵図なんだろうなあ。想像力が貧困だから想像できないんじゃなくて、想像することが悍ましくて身震いしてしまいそうになるかは、逃げてるだけ。道端の動物の死骸を直視出来ないのとちょっと似てる。少しずつ、光が見えてきた上巻。報われて欲しいし救われて欲しい。 三人の子どもの行く末が気になる。
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成熟社会の中で取り残され、内戦状態を生きる兄弟妹たちの物語だ。日本は宗教が未発達のため、親から見捨てられたら、社会保障しかセイフティネットがなく、犯罪に足を入れた子供は救いがない。ピエール瀧容疑者も、こういう子供たちが包装した麻薬を買っていたのかな。
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苦しくても母親の介護を続ける正二を取り巻く家族の物語。終始物悲しさが漂っていたたまれなくなるがページを繰る手が止まらない。下巻で救いはあるのだろうか。