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科学とエンジニアリング、科学者とエンジニアの違いなんて考えたこともなかった。
本書では、様々な事象を挙げ、科学者とエンジニアの態度を比較している。
とはいえ、それらは概念的なもので、ある人が科学者でありエンジニアであることもある、という。
着眼点は面白いと思う。
ただ、主題が分かりにくいと感じた。
科学と比較したエンジニアリング礼讃かといえば、そうでもないし。
事例は豊富。
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科学という言葉は金科玉条のように使われるが、エンジニアリング、工学技術がなければ、多くのことは僕らを幸せにしてはくれない。科学が上、エンジニアリングは下、という風潮を憂う、というかタイトル通りエンジニアリングアピールで進む本書だが、我が国ではむしろ、科学とエンジニアリングの区別がついていない人が多いんじゃあないかなあ、と感じる。
エンジニアリングは科学を具体的に身近にしてくれるだけでなく、それ自体が科学の発展にも寄与している。そういう視点でいろいろなものを見たり、考えたりしたいが、自分もだいたいそうそううまく出来やしない。ちょっとムズムズする本。「科学的に…」という言葉だけに納得したくないなあ、工学もがんばろう。
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原題の『The Essential Enginner』どおり、エンジニアリングの本質について考察した本。科学とエンジニアリングはどう違うか、対象とアプローチの仕方の違い、などをこれまでの歴史や現在のいろいろな問題を題材にしつつ説明している。確かに一般的には「科学者」などと一緒にされてしまうが、「科学」に包含されてしまうわけではないし、発想の仕方が明確に異なる。漠然と「科学の成果」となっているものは本当は「エンジニアリングの成果」だったりするわけで、違いを明確に認識することは大事。意識的に使い分けることもできるし。
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Asian Reading アジアの活読
『エンジニアリングの真髄』ヘンリー・ペトロスキー 筑摩書房
原題The Essential Engineer. Why Science Alone will not solve our global problems by Henry Prtroski
失敗学会大阪夏の陣へ長駆 N700ひかり493で移動中に読了。(琵琶湖の下端あたり)
仲の良いご夫妻とは失敗学会でお会いして、ミッドタウンの中華で「Bridge」印のワインで乾杯した事あり。そのタコマ橋崩壊はP32、P131ではR&D 科学とエンジニアリングをつなぐ&へのこだわりの記載あり。
成功すれば科学の勝利、失敗したらエンジニアのミスって、ちょっとわかる。
http://www.youtube.com/watch?v=HA2nBIlZjzI&sns=em
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161119 中央図書館
CPスノーが人文と科学の乖離を批評したのにならい、科学とエンジニアリングの疎遠・差別?を嘆く。著者は、現代のエンジニアリング・スピリットの代弁者。
平面図が掲載されている竣工直後のデンバー国際空港に行ったことがあったが、大平原のなかにとんでもない規模の構造物であったことを思い出す。確かにタクシング距離最小を狙う美しいシンメトリーではあるが、人間の視点でなく航空運用システムの最適化が追求されているようではあった。