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亡くなる前のお母さんが歌い出したというエピソードがぐっとくる。
それまでの確執がさらされているだけに、なおさらだ。
それもこれも人に対するリアルな程度の優しさが文章の端々から現れているこの人の文体にあるのだろう。
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優しくて少し弱い心を隠すことなく書き連ねている。
ただ、ジャックス以降の筆者の曲を実は聴いていないので、ぜひ聴こうと思う。
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含蓄のある格言や人生の指針となる教えが書かれているわけでは無いです。取り立てて美文でもないです。ただただ淡々と素直に語られた言葉がすっと染み込んでくる感じ。時々開いてぱらぱらと読み返したくなるような本。
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早川義夫という人間を知る。歌手、エッセイスト、元本屋店主など異色の経歴を持つ。そんな彼のコラム。本当に変わった考え方や共感できる考え方、様々だけれども最後まで読みきってこの著者の事を知りたい。
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―――恋をしていいのだ。叫んでいいのだ。歌を作っていいのだ。恥をかいていいのだ。僕たちは生きている最中なんだ。―――
大事なところに線をひっぱってくださいと言われたら、全部にひいちゃいそ
うなくらい、おさまりの良い一冊。
帯文はクドカン。
「誰かに悩みを相談するくらいなら
この本を繰り返し読んだ方が
いいとさえ思っています。」
てーか、いい帯だよな。
この帯を書いてくれて、文庫化にしてくれたひとに感謝せにゃ。
18歳から21歳まで音楽。
23歳でおじいさんになりたくて
25歳で本屋を開業。
50近くなって本屋をたたんでまた音楽。
繰り返し紡ぐ「いま」「いま」「いま」
過去はどうでもよくて、いま、歌いたいことが歌えているかそれがすべてなんだ、と著者はいう。
にんげん、それがなかなかできない。
とくに、華やかな「かこ」があればなおさら。
でも、「いま」を生きている。このひとは。
それが言葉の端々からバシバシにじみでてて、恋人がほしくって、赤いワンピースの奥さんに助言されながら若い恋人にメロメロで。
嫌いなタイプなんです。ほんとうは。
でも、いい言葉をかくから、読んでしまいました。
―――人間を感動させるものって、もっと素朴で、もっと単純で、拙いものだと思うの―――
まったくの同感です。
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ピンクハウス(確かロリータ服のブランド)の服を着た女の子とデートをしたい、と書かれた箇所でジンワリときてしまった。
ほんと何でもない一文なんだけれど、すごく素直で剥き出しだと感じた。
ああ、今まで自分はひどく自分を偽って生きてきたなあ、と思い返し苦しくなった。
感動は自分の中にしかない、というような一文に触れて、まったくその通りだなあ、と思った。
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「歌」について書かれたエッセイ集。
著者は、おそらく身近にいたら私が最も苦手とするタイプだと思うのだけど、素直な言葉が連ねてあって良かった。
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この本がバイブルだというひとの気持はすごくよくわかる。「文章を書く」というのはこういうことなんだ、と強く思う。書いてるひとが、見える。そして、好きになる。心の、たましいの声がそのまま活字になってる。だから伝わる温かさがある。自分に素直になって生きていくということは、いろんなものをそげ落とす作業のようにみえて、実は真逆のことなんだろうなあ、と思う。かなしいことやつらいことをたくさんたくさん経験して、自分の不器用さを受け入れて、考えて、行動して、そのなかでのみ生まれるたましいの声をひろっていくことなんだと思う。「嫌いなものは嫌い、好きなものは好き」と字面だけ読むと、ただワガママに聞こえるけど、うすっぺらーく生きてきた人と、作者とは、まるで、違う。…でもそうだ、人のことなんて、ほんとは、わからない。私もいつか、作者のようなたましいの域まで達することができるのだろうか。
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エッセイは興味のある人物であったらより面白く感じるものだけど、あまり興味のない人物のものはそんなに面白く感じない。だからそれ程面白くは感じなかった。(宮藤官九郎の帯文に惹かれて購入)ただ、赤裸々な気持ちを素直に綴ってあり、ハッとさせられる言葉が幾つかあった。
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癒される文章を書く人ですね。読んでいてほっこりします。朝日新聞に連載していた書評コラムがまとめられていますが、面白そうな本がいっぱい。早川義夫が20年以上も町の本屋さんだったとは知らなんだ。
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書店でクドカンの帯をみてさらにあとがきを七尾旅人が書いているのでおもしろそうな本だなと購入。文庫版あとがきに銀杏BOYZの峯田和伸も絶賛していたとある。
エッセイなのだがところどころではっとした表現を描いてくれる。
特に親への想いは印象的で表題のたましいの場所はその場で2回も読み返してしまった。意味が分からなくてではなくすぐもう一度読み直したいと思ったのは初めてかもしれない。
良書というものに違わず、ずっと持っておきたい不器用な男の優しい本だと思う。
それにしても帯は反則でしょ。
「誰かに悩みを相談するくらいなら、この本を繰り返し読んだ方がいいとさえ思っています。これは本当にいい本」By宮藤官九郎
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ジャックスのボーカルが書いた本という事で購入したが、とても良い本だった。歌や人生に対する飾らない素直な姿勢が素晴らしいと思う。
格好悪い事をさらけ出さないと次ぎに進めない。しかし、ちょっとさらけ出し過ぎじゃあないですか?早川さん。
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衒いのない、むきだしの言葉が並ぶが、通奏低音には、ずっと「やさしさ」が太く、あたたかく、大きく、鳴り響いている。
精神的に落ち込んでいた時に、ふと本屋で出会い、助けてもらった本です。 この本があれば、どんなに落ち込んでも大丈夫、また助けてもらえると思えると、色んなことに対して怖れずに人生を進んでいける気がします。
巻末の七尾旅人氏のオマージュエッセイもまた素晴らしい。
ぜひ、沢山の人に読んでもらいたい、おすすめの一冊です。
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うたへの思いに感動します!ここまで自分をさらけ出せるってすごいな。この人の影に家族ありって感じなんだろうな
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よい、としか言いたくないというか言えないかんじだ。
すごく、ひと。
ひと。
同じエピソードが繰り返して違う章に出てきたりするのが
、波が寄せて引くみたいで、
親しい人と話をする時のようで。
照れくさいくらい、恥ずかしくなるくらい、
揺れまで、そのままのことばで書かれてる。
七尾旅人のエッセイが巻末にある。
こちらもすごく良いです。
少し寝かせて味わおうとおもう。