投稿元:
レビューを見る
あれば行くかなー?
でも勢いで行っても5回も面接されたら途中でめげるな。
まあそう積極的に死にたいわけでも、ないんだよなー。
読むうちにずっと考えてた。
土井さんにこのまま死んで欲しいのか、それとも生きて欲しいのか。
淡々と、傷を抱えつつ、もうだめだ、とひとつの選択をした彼を、
そのまま苦しみのないところへ連れて行ってあげたい、
という思いと本当にそれでいいのか?他に道があるんじゃないのか?という思いとが交差する。
結局結末としては、大切な人の存在が、傷の存在よりも重いってことに
気づくわけだが、そして、それが妥当な結論なんだろうが、
じゃあ、これが誰も、何もなかったら場合は死んでもいいのか?とゆー話にもなるわけで。
なんつーかよく分かんないんだが、言い方変だし、多分間違ってるんだろうけど、究極の贅沢って感じもする。
なーんもかーんも放りだして楽になろうってこと、なんだろうから。
実際にそれを選んだことも、選んだ人に関わったこともないから本当のところは分かんないけど。
キリコさんのくだりが好きだったな。
ああ、そーゆー関係性だったんだ、と。
なんてゆーか、縁ってやつだよな。知らなくても、誰かの救いになってたり、とか、そうだったらいいなあって思う。
あの変な宗教団体は気持ちわるかった。あの豹変ぶりが、言葉が通じない感じでキライ。なのに最後にもう一回でてくるんだから怖いなあ。
でもこの人はそんなに悪い人にも見えなくて、なんかもやもや。
でも、やっぱキライだけど。
面接官さんは、飄々とした感ありつつも、実は懸命なところが好感。
14歳以上になったら自殺するなら自殺センターに行かなくちゃいけなくて
そうじゃない自殺をしたら周辺にもペナルティが、とゆー社会設定が
おもしろいなあっと思った。
まあ、実際、ホントにこんなことあるわけないが。
でも、案外、法案通ったら受け入れちゃうんじゃないか、っと思ったりもする。でも自殺センターつー名称はナシだよな、せめて安楽死センターとか?まあ、名称の問題でもないんだろうが・・・・。
あとあのミックスサンドは食べたい、おいしそう。
殺人鬼野郎はどこかで関係してくるんだろうとは思っていたんだが、
まーさか最後の最後にでてくるとは。
しかもお兄さんも殺されてたなんて、ショック!
うう、許せんっ!!
とりあえず、みんなの呪いがかかったようでざまーみろっと思う。
いいお兄さんだったみたいなのに、なんて悲劇的なんだ~!!
全然納得がいかないぞっ!
悠理さんがまだ殺されてないことを切に希望。
多分、苦しいのも悲しいのも消えることはないんだろうけど
願わくば、2人がそれを抱えつつも一緒に歩いていってくれることを。
投稿元:
レビューを見る
国の制度が変わり、自殺者の相談に乗り、自殺を阻止するセンターができた。
相談者と5度の面接を行う。
その後、どうしても気が変わらない場合、自殺することになる。
大体の悩みがお金らしいが、今回の相談者は違っていた。
自分の子供が殺されてしまい、生きる意味をなくしてしまった男だった。
投稿元:
レビューを見る
設定に興味を引かれ買いました。
途中まではとても面白かったのですが、最後がよく分からなさ過ぎて(あまりにも現実離れしていて)かなり消化不良でした。
キリコの告白が自分の中ではピークでした。
投稿元:
レビューを見る
山田○介みたいなトンデモ設定なのでハズレかなと期待せず読んでみました。
象とか夢の話が出てくるので、哲学的な話かと思ったら、そうでもない。
なんか不思議で、でもちょっと期待が持てるような(持てないような)結末で、私は好きな話。
最後の犯人は別になくてもいいような気もしました。
投稿元:
レビューを見る
設定はすごく良かったし、途中まで引き込まれる展開だったのにラストで台無しとなってしまった。
「自殺が管理されていて死ぬことさえも勝手にできない日本」という近未来を舞台にしている以上は、その設定にリアリティーを持たせなくてはいけない。だから、いくら夢の伏線があっても、最後にあんなファンタジー展開にするべきじゃなかった。
自分の幼さと過ちに気付くだけで十分だったはずだ。
個人的に、光本さんはデビューしてからネット上での活躍を見て気になっていた作家さんだった。
この作品を書き、私と同じ時代を生きた人が既に亡くなってしまっていることに戸惑いを隠せない。
投稿元:
レビューを見る
自殺を希望する人の手助けをする仕組みかぁ。
5回の面接受けてるうちに面倒になって自殺するの
やーめたと思う人続出かも。
「自殺はダメですよ、生きて頑張りましょう」と
深刻な顔して励まされるより、もしかしたら
「あー自殺するんですね、じゃぁこの手続きして
下さいね、残された人や周りの人が困らないようにね」
と淡々と言われた方が思い止まるかもしれない、
と考える自分もいる(不謹慎ですかね?やっぱり)。
死ぬまでに特別にやっておきたいこと?
私も考えてみたけど、これといって思い浮かばなかった。
やったことないこといっぱいあるのに。
身辺整理は自殺するつもりがなくても普段から必要かも。
いつなにがあっても周りの人が困らないように。
投稿元:
レビューを見る
自死を願う人達が行かなければならない場所。それが「自殺センター」
5回の面談を経て、それでも翻意しない時は安楽に死ぬことができる。ただ、最終面談の後「自殺センター」内に入ったあとは、やっぱり死にたくないという訳にはいかない。その時彼らはすでに書類上生きてはいないのだから。
彼が死を望んだのは、無差別殺人によって子供を失い、それが原因で愛する妻とも生活を続けていけなくなったからだ。それでも犯人の死刑が執行されるまでは、それを見届けるまでは死ねないと思って生きてきた。
刑が執行されて、彼は「自殺センター」に通い始めた。そして死への願望は変わらなかったのだが。
投稿元:
レビューを見る
自殺請け負いますというアイロニーに満ちた作品。たまたまごはん前に読んでしまったため、すごく気分が悪くなった。
食前・食後(特に直後)に読まないほうがいいです。
投稿元:
レビューを見る
低迷する日本柔道界に表れた救世主。
オリンピックでは必ず日の丸を揚げてくれるだろうと期待されていた長田選手は、飛び降り自殺の巻き添えで死んでしまう。
飛び降りた男は過去に少年をレイプして殺し、有罪判決を受けて服役していた。
出所したその日に再び同じ手口で少年を殺害、行き場を失った男はビルから飛び降りたのだ。
何故、輝かしい未来が待っていたはずの若者は死ななければならなかったのか。
この通称「長田事件」をきっかけに自死管理法案は成立する。
自暴自棄になった身勝手な犯人により、狭い電車内で妻は瀕死の重傷を負い、まだ1歳だった愛息子は殺された。
喪失感と憎しみ。
妻への怒りと自身への怒りと後悔。
さまざまな感情に押し潰された主人公・土井洋介は、ついに駅前にある自殺センターへと足を運ぶ。
自殺が認められるためには計5回の面接を経なければならない。
面接のたびに「思いなおす気はないか」と確認されるが、洋介の決心は揺るがない。
生きていく意味が見つけられないからだ。
犯人が生きている間は、洋介にも生きている理由があった。
だが、犯人がもうこの世にいなくなってしまえば、生きている意味はないと洋介は考える。
最後の別れを済ませるようセンター側からすすめられた洋介は、世話になった人たちと会ってひそかに別れを告げる。
また、通称「赤紙」と呼ばれる自死通知書を送付するリストを作るよう言われ、悩みながらもリストを作成する。
最後の面接を済ませてからの展開がすごい。
辛いのは自分だけではないと初めて気づく洋介。
何度も考え直すように言われたのに…。
そして、「切断魔」と亡き兄との関係。
どんなに絶望的な状況であっても、それでも自分が出来ることがあるかもしれない。
自分を必要としてくれる人がいるかもしれない。
かつて誰かを助けたように、自分もまた誰かを助けられる力が残っているかもしれないのだ。
再生への一歩をようやく洋介自身の意思で踏み出すラストにホッとする。
投稿元:
レビューを見る
こういう類のセンセーショナルな設定のものは中身が薄っぺらい場合が多いが、この作品は設定自体もきちんとんと辻褄が合っていて、だからこそリアリティもあったし、主人公を含む登場人物たちもしっかり描かれていた。
途中まで、主人公が自殺を思いとどまってくれればいいのにと思いながらずんずん読み進められた。
淡々とした日常と、時折でてくるハッとする場面とのメリハリもよかった。キリコのシーンなんかはとくに。
ただ、だからこそ、唐突にファンタジーチックになってそのまま終わってしまったことが残念だった。
ほっとするどころか、結局いろいろどうなったんだろうと混乱したままで消化不良な感じ。