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“機械の登場による事務職のコストの低下、しかし日本はそれをそのまま人がやっているので、できたあとのサービスやものの値段が高い(=デフレ)。このデフレを脱却するには、事務職の機会への移転と、それであまった人材の創造的職と肉体労働への最分配と、それに伴う組織変更である、という本
3・11見た感じ、高すぎる”
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テクノロジーによって雇用が奪われるかがテーマの本です。
数年前に書かれた本なので、期待はそこまでしていなかったのですが非常に面白く読めました。
ただし、紙質がわら半紙みたいでこれで1,680円とるとかヒドいと思い、☆4に抑えさせて頂きました。
結局は雇用や収入について、二極化していくお話だと思います。
(IT分野のスキル教育を受けてるかとか代用の聞かないスキルを持っている点で)
そのテクノロジーの進化が早すぎる中で、人間にしかできないソフトスキル面を延ばすことや、コンピュータを奴隷にするスキルが高い人が残って行くのかなと思いました。
(一部テクノロジー関係ない職種もありますが、IT分野に従事する身として)
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装丁が格好いいけれども、ちょっとどぎつい。プロレタリア風のデザイン。紙質がボール紙のような黄色でめくりにくい。ちょっと昔懐かしい感じのポップさ。Amazonでポチったけど書店だったら買わなかったかも。意外と小さくて薄い本。字も大きい。
機械は人の雇用を奪うだろうか。人間にできて、機械にできないことはなんだろう。創造的な仕事、肉体的な仕事。なにもないところから、作曲をしたり絵を描いたり、笑顔で食事を運んできたりすることが機械にできないのであれば人間の行動の意味はそのへんにあるのではないか。
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いつ読み終わったんだっけなぁ?
次なるラダイト運動は起こるか?起こしようもないのか??
機械の登場による産業構造の変化は三次産業へのシフトだった。だから結局、労働集約の場が変わっただけ。
今度の産業の変化は三次産業の労働力も奪うものである。次なる4次産業なんてできるのかな??
と思ったら4次産業・5次産業はあるんだと。
「4次産業…ソフトウエア産業とか、情報通信産業、技術開発など、物質やエネルギーなどの大量消費を伴わない産業。マスコミや芸能界なども含まれる。」
つまり、とりあえずクリエイティヴな仕事ってこと。
「5次産業…第1次から第4次までの産業形態を自由に融合、分化させて、これまでになかった一種の不定形な産業を生み出す産業」
つまり、4次産業で生まれたクリエィティヴな事業を一つの産業にまで格を上げる仕事ってこと??コンサルト的な??
結局、仕事は人の力を使わないようなっていく。それもものすごい速さで。ということは分かった。
でもさ、そうなると、アナログな技術って価値が下がるようで、価値が高くなると思う。
この時代の流れで、アナログ技術の価値が洗練されて、本当に美しい技術が何かって言うのがわかるようになるんだろうなぁ。
例えば、農業でも、トラクターとかビニールハウスは廃れても、里山と共存していくような農業は意外と伸びるかもね。
だって、そんな非効率的なことはコンピュータにはまだ早いでしょww
ただ一つ結論できるのは、人口の減少は必至だな。
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レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-11484248440.html
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インターネットが当たり前の時代になって20年近くたちました。
その間のITの発展は目覚ましく、それによる社会の変化も大きなものです。
蒸気機関、電気による産業革命に続く第3の産業革命とも言われるIT
本書はこれによる雇用への影響を論じた一冊です。
全5章からなる短い(しかし内容は充実している)本ですので、忙しくて余り時間がないと言う方にもおすすめです。
では前置きはこの位にして以下で内容を簡単にご紹介。
上記の通り全5章からなり、それぞれ
1章:テクノロジーが雇用と経済に与える影響
リーマンショック以降、回復傾向を見せるアメリカ経済にも関わらず、同国の雇用状況は厳しいまま。
この状況を説明する以下3つの理論を解説し、最後の「雇用の喪失説」が現実だと主張
・景気循環説
今の状況はこれまでにもあったありふれたもの。
雇用状況が厳しいのは単純に景気の回復が不十分なだけ。
・大停滞説
イノベーションを産み出す能力や生産性を高める能力が長期的に失われてきており、現在の雇用状況はそれが目に見えるようになって来たものである。
・雇用の喪失説
技術の進歩により、従来の人間の仕事を機械が行うようになった。
その結果、雇用自体が減少してきている。
2章:チェス盤の残り半分にさしかかった技術と人間
3章:創造的破壊ー加速するテクノロジー、消えていく仕事
以下の様なテクノロジーの発展を指摘。ムーアの法則に基づき、これからその発展速度は想像を絶するものとなると主張。
・2004年に出版された経済学者フランク・レビーとリチャード・マーネンの著作「新しい分業」では自動車の運転は機械には無理だと主張されたが、6年後にはグーグルカーが完全自動運転を実現した。
・コンピューターのパターン認識能力を活用した証拠文書解析により、弁護士1人で500人分の仕事が出来るようになった。
4章:では、どうすればよいか
テクノロジーの急激な発展の一方、人間社会の変化は遅い。
その結果、テクノロジーへの個人や社会の対応の遅れが生じ、それが雇用の喪失につながっている。
しかし、機械と対立をするのではなく、それと協調すれば生産性はこれまで以上に上がる。
例)チェスの現チャンピオンはコンピュータではなく、コンピューターの使い方に秀でたチェスのアマチュア2人組+コンピュータの組み合わせ
ebayやアマゾンマーケットプレイ、Appstore、知的仕事を依頼できるMechanical Turk など様々な形態の新ビジネスが誕生。
これらによって直接的に作られた雇用は数百万。
そして、急激に変化する技術に対応するため、人材育成の重視や様々な規制の撤廃による社会の柔軟性の確保などを目的とする19ヶ条の提案を提示。
5章:デジタルフロンティア
これまでの2つの産業革命同様に、今回の革命に社会が対応し終わるまで数十年の時間がかかる。
しかし、人と人との繋がり、政府の透明性の向上や説明責任の強化など革命の先には豊穣な未来が待ち構えている。
未来は明るい。
産業革命は価値の抜本的な変化を生んできました。
本書でも紹介されているラッダイト運動(1811年から1817年頃、イギリスで起きた機械破壊運動。機械に職を奪われた人々が機械を破壊)など、その変化の過程において社会に大きな痛みをもたらしてきました。
しかし、その後の歴史を見ても分かるようにラッダイト運動はこの変化を止める力を持ちません。
従って、その変化を拒むのではなく、逆にそれに積極的に対応していく事が求められます。
著者らはその対応力の要として教育の重要性を指摘しており、革命後の世界では、もしかしたら現在の大国ではなく、教育制度が優秀な国家が主導的立場にたっているのかも知れませんね。
上記の通り、短い本ですので忙しくても十分読みきれる一冊となっています。
興味をお感じになられれば一読されてみては如何でしょうか。
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産業革命が起こる度に一部の人間の仕事は奪われてきた。現在の第3の革命はコンピューターの発展により、指数関数的に拡大していくと考えられている。つまり人間の仕事はどんどんコンピューターに奪われていく。これは止まらないと考えられているが、筆者はコンピューターにも苦手なところがあり、これを活用し共存することで人間の仕事はなくならないという。一方で、生き残るための仕事の方法を身につけなければ仕事がなくなるのは時間の問題かも知れない。
現在気づいていなくても自分自身の仕事が将来的に奪われる可能性はかなり高いので、その中で生き残るための準備をする上でも本書を一読し学ぶべきポイントを具体的に考えていく必要があるのではないかと思う。
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基本的には、現在の失業率の高止まりと技術進歩が与える影響との関係についての考え方だけで一冊の本になっている。 ちょっと期待ハズレであった感は否めない。 実際には、いろいろな論文やウェブサイトで説明されている内容に対しての、Link集のような役割にはなりそう。(と言っても、図書館に返却してしまったけど。)
何度も出てくる、チェス盤の後半に入りつつあるという感覚は参考になったのだが、ちょうど読み始めた、ブライアン・デイビッド・ジョンソンのSF プロトタイピングの本で、今後の技術進歩が与える影響を考えるという方が個人的には興味深いかな。
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これまでの経済理論では古い産業が新しい産業に駆逐されると古い産業に従事していた人は新しい産業に吸収されるので、最終的には失業者は増えないことになっていたが、現在のIT革命では新しい産業の変化のスピードが早すぎて、新しい産業に吸収されず、失業者が増えているという。
その対策として著者が提言している内容は、それほど目新しいものではないが、日本には足りない部分だ。
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機械(特にIT)がどんどん進化してきて、人間の仕事を奪ってきている。しかも、今までの機械の進化より、これから先のITの進化は、今より人間に近い柔軟な仕事ができるようになり、ますます人間の仕事を奪っていく可能性がある。
そうなっていくのはもう逃げようがない。そうなった時に、人間がやるべき仕事とは。世界はどうなる、貧富の差は。考えれば考えるほど結論は出ませんが、先を見据え、一つの仕事に拘らず、本業以外のスキルを持っておき、複合的に仕事ができることが、機会に打ち勝つ、唯一の手段のように思います。
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機械が人の雇用を奪って行く。失業率の悪化は不景気ではなく、機械との競争によるもの。
いずれ人間の知能は機械に抜かれる。その時の人間の価値は何か?
仕事はますますオペレーションが機械化されていく。人間はその機械をコントロールできるように成長する必要があり、それができない人は生き残っていけない。
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『どれほど富裕な国でも、人的資源を無駄遣いするゆとりはない。大量の失業に伴う士気の低下は国家にとって最大の無駄であり、社会秩序を脅かす最大の敵である。』
--フランクリン・ルーズベルト
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知人に借りて読了。
機械との競争ということで古くはチェス。今ではニコニコで将棋の対決など、機械VS人間の枠組みで捉えられる問題の話。
文字も大きく、非常にライトな内容なので、サクッと読むことが出来る。
僕がこの本で興味深かったのが、2つ。
1つは、過去の歴史を紐解き、最初は「ラッダイト運動」にまで遡るということ。
もう1つはジョン・メイナード・ケインズの「テクノロジー不況」を持ち出したことだ。
歴史は回帰する。愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶというが、歴史の教訓は非常に重要だろう。たとえ、そのまま適用できなくても比喩的に用いれるからだ。
ただ、僕は過去に似た内容を読了している。
『コンピュータが仕事を奪う』だ。
レビュー:http://booklog.jp/users/tetito/archives/1/4532316707
こちらの方が、より詳細に記載されているような気がする。
昔にも書いているが、フリードマンのフラット化する社会の件も想起した。
今で言えばワーク・シフトも似たようなことが書いてあるのだろう。教養として、何かしら読んでおくべきと個人的には思うところだ。
目次
第1章 テクノロジーが雇用と経済に与える影響
第2章 チェス盤の残り半分にさしかかった技術と人間
第3章 創造的破壊ーー加速するテクノロジー、消えていく仕事
第4章 では、どうすればいいか
第5章 結論ーーデジタルフロンティア
解説 小峰隆夫・法政大学大学院教授
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■機械との競争
A.米国企業の業績は回復しているが、新規雇用は手控えられたままである。その説明として、次の3 つの説がある。
1.景気循環説:今回の大不況のように、需要の落ち込みが激しい場合、回復に時間がかかる。ゆえに失業率が高い。
2.停滞説:イノベーションを生み出す能力が伸び悩んでいるため、経済は不振から抜け出せていない。
3.雇用喪失説:技術が急速に進歩した結果、必要とされる労働者の数が減っている。
B.米国の現況を見ると、雇用喪失説が妥当といえる。すなわち、技術革新のペースが速すぎて、人間が取り残されている。換言すれば、多くの労働者がテクノロジーとの競争に負けている。
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図書館の返却コーナーに置いてあった本で、タイトル(機械との競争)に惹かれて手に取ってみました。この本の著者である米国の方が、なぜアメリカの失業率は、景気が良くなったにもかかわらず低迷し続けているのかについて解説及び将来への提言をしています。
印象に残った点は、技術の進歩がいよいよ人間を労働力として必要としなくなってきたということです。進歩のスピードは、過去2回の革命(蒸気機関、電気)と現在進行中のコンピュータとネットワークによって加速度的(2の階乗のスピード)に速まってきていて(p155)、現在はチェス盤(64升目)の半分を通過した辺りであろうとしています。つまり、これからスピードは更に上昇することを暗示しています。
このスピードが、身分の格差や、スーパーエリートと一般人の格差を大きくしているようです。技術の進歩により、生産性が上がるのは喜ばしいことですが、そのために失業者が増えるというシステムは、「人間の社会」として理想的な姿であるのかどうかを考えさせられた本でした。
以下は気になったポイントです。
・米国の国際総生産は 2009.6の大不況終結以来、7・四半期の間に年率換算で平均2.6%の成長率を記録、これは1948-2007の長期平均を上回る数字、アメリカの企業収益も史上最高、設備・ソフトウェアの投資はピークの95%まで回復、なのに新規雇用は控えられたまま(p11)
・機械による雇用なき景気回復は、1980,1990年代、21世紀の最初の7年間の失業率が低かったので、雇用喪失説は信用されなかった(p19)
・コンピュータが更にパワフル、高度化するにつれて、仕事・スキル・経済全体にこれまで以上に大きなインパクトを与える、問題の根本原因は、大不況ではなく、人々が「大再構築」の産みの苦しみに投げ込まれていること(p23)
・グーグルの自動運転車、ライオンブリッジの機械翻訳ソフトは、デジタル技術によるパターン認識能力、複雑なコミュニケーション面での能力が向上したことを証明した(p36
・1988-2003年の15年間で、処理速度が4300万倍の高速化を達成したのは、プロセッサの能力向上(1000倍程度)より、アルゴリズムが4.3万倍に高性能化したことが大きい(p40)
・1958年をIT元年、ムーアの法則による集積密度倍増ペースを18か月とすると、チェス盤の32マス目に到達したのは、2006年になる(p43)
・人間の能力でコンピュータに犯されない領域は、いまのところ肉体労働の分野、体の動きと知覚をうまく組み合わせる必要があるため(p53、99)
・生産性の伸びが1990年代から大きくなっている(1960年代と同等)のは、情報技術が原動力である(p65)
・現在の失業の説明としては、解雇の増加ではなく、雇用の喪失である、雇用主は以前ほど労働者を必要としなくなった(p72)
・技術革新がもたらす3種類の勝ち組、負け組の定義、1)スキルの高低による労働者、2)スーパースターと普通の人、3)資本家対労働者、これらが重なり合っているのが重要(p78)
・経済の拡大をもたらした相次ぐ技術革新は、機械を敵に回しての��争ではなく、機械を味方につけた競争から生まれた(p109)
・世界最強のチェスプレーヤーは、二人のアマチュアプレーヤーと3台のコンピュータからなるチームで、弱い人間+マシン+よりよいプロセスが勝者となっている(p110)
・提言の1つとして、特許制度の改革(訴訟が大量におきるため、特許取得を煙たがる風潮あり)、著作権の保護期間は伸ばすべきでない、がある(p139)
・指数関数的に進むコンピュータは雇用に大きな変化をもたらす、1)雇用の総量が減る、2)雇用の二極化が進む(p171)
2013年4月6日作成