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生命の起源、条件と歴史がよくまとまっている。
生命の起源については、深海説、鉱物説、宇宙説を取り2番目の可能性が一番高いとする。
生命の条件については、細胞膜、メタボリズム、進化を条件に挙げる。
生命の歴史については、誕生した原核生物が、他の生物を取り込んで真核生物になり、さらにミトコンドリアや葉緑素(シアノバクテリア)を取り込んで、単細胞となった。また多細胞生物になることで複雑な形態を持つことが出来るようになり、高酸素濃度にも耐えられ、陸に上がりさらに増殖することができた。また初期の多細胞生物はエディアカラで発掘された生物群のように単純なフォルムの組み合わせの軟体生物だったが、目の誕生とともにカンブリア大爆発を起こして現在の生物のボディプランが出そろう。また酸素がたくさんあった巨大生物の天下は5番目の大絶滅とともにほ乳類の時代となり、ホモサピエンスはその知力と協調性をベースに現在の地位を得るに至ったとする。
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長沼さんの自然に対しての知ろうとする意気込みが
ひしひしと押すように伝わってくる。
愛と言ってもいいぐらい。
一読を強く薦めます。
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長沼さんの本は本当に読みやすくて面白くてわかりやすいですね。
天文学の研究者だと渡部潤一さんや福江純さん、
谷口義明さんが文章を書くのが上手いなぁ、と思う方々ですが、
生命科学だとやはり長沼さんですね。
他の人の書かれた本をあまり読んでないというのもありますが(^^;
専門分野ではない生命科学の世界、
下手すると高校時代の知識で頭が止まっていて、
最新の話題は新鮮でした。
生命、というものに対する著者の考え方も興味深かったですね。
中高生でも読める内容だと思うので、
ぜひ多くの人に読んでもらいたい本の一つです。
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生物ハンパないな
すげー!と言わざるを得ない
命のスープよりは命のクレープで、命は宇宙からかもしれないなんて
でも合理的かもしれない
どれかなあ
精子は卵割の刺激誘発材に過ぎないかも、とか面白怖い マウスで成功してるってのが哺乳類でびっくりよ
嫌気性細菌と植物のくだりとか、目を持つこととか、小さな集団の隔離の結果、進化した!とか面白いよー
言葉が難しいけども興奮します
生物学に興味がある人必読ね
しかし高校生の課題図書としていいわねぇこれは
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高校生向け読書コンクール課題図書~無機物から有機物を作る研究はアメリカのミラーが高圧電流を太古の大気に流すことでアミノ酸を合成。熱水循環でも可能なことが立証され,鉱物の表面でも起こることが確認された。彗星上でも起きることから生命の起源を宇宙に求めることもある。生命の定義は難しいが,特徴としては代謝・増殖・細胞膜の3つに進化を加える。進化は結果であって目的ではなく,環境によって生存率が違ってくるだけのことだ。シノバクテリアが水を原料として酸素を生産し始めて,地球の大酸化が始まり,ミトコンドリアが出現。温室効果が高いメタンガスから,二酸化炭素に代わることで,温室効果が1/20になり,全球凍結。ミトコンドリアを内に持つ真核生物と多細胞生物が出現。エディアカラ生物群は目を持つ生物の出現で絶滅。ダーウィンが進化論では説明しがたいという目も何万世代か積み重ねると可能だ。目を持つ生物が食料を得やすくなり,防衛策として堅い殻を持つ生き物も誕生。脊索動物部門も逃げ足を速くする一つのプランとして登場。4億4370万年前のオルドビス紀末,3億5920万年前のデボン紀後期,2億5100万年前のペルム紀末,1億9960万年前の三畳紀末,しそて6550万年前の白亜紀末の5回が生物の大量絶滅時期だと言える。陸に上がった生き物は海が狭くなったからであり,体内に海を持つことになった。それは胎児を包む羊水だ。海洋無酸素状態も大量絶滅の原因と考えられる。低酸素でも生き延びられたのは,浮き袋が変化した肺呼吸をするグループだった。温暖だった地球で繁栄したのは,卵を産みっぱなしにする爬虫類のグループだった。ユカタン半島に隕石が落下して地球は冷え込み,哺乳類の時代が来る。ホモ・サピエンスの繁栄は,好戦的な性格の故かも知れないが,人類はホモ・パクスになれるか~幼稚園の頃から,僕はどこから来てどこへ行くのかという問いを発していた人。1961年生まれの広島大准教授
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進化論の話を聞くと、生きようとしたから生きているというよりも、生きることができたから生きてきたという印象を受ける。
その代の生き物は、必死で生きようとしているのだけどね。
でも、全体的にこの世界を見ると、生き物は姿を変え、形を変え、手を変え品を変え、必死に生きようとしているように見える。
それが、面白いところだし、難しいところ。
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生命はどこから生まれてどこに行くのか。そんな疑問に、人生をかけて挑んだ話。
持論だけでなく、多くの学者の意見を素直に受け止めており、斬新な進化論を展開する。
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夏の課題図書になっているせいか、中高生でも読みやすい本。ざっと読みしたが、こんど、じっくり読んでみたい。
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熱水噴出口の周りで生命が誕生した、というのが通説と思っていましたが表面代謝説も同じくらい支持されているのですね。
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中学にとき読書感想文を書く本として読了。
元々生命の起源についてとても興味があったため、とてもロマンに溢れ、ワクワクさせられた。
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生物学、特に進化をベースにしながら生命について考える本。難しいテーマだが、易しく説明してあるので、さくさく読める。
といっても、決して表面的というわけではなく、動的平衡や環世界につながるような話もしっかり盛り込まれている。
読みやすわりに読みごたえもある良書だと思う。
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読み易く、分かり易い。中高生がこういったジャンルに進む方向性を考えるにあたってのおすすめ本。
科学者が上から目線で大上段に構えて語るのではなく、非常に重い「生命、サイエンス」の原理を理解するという事の重さを感じた。
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生命とはなんだろうに着目した本。
わかりやすく書かれていて読みやすい。
# ひとことでまとめると
子どもの頃に持った「生命って、なんだろう?」という疑問に答える本。
バシッと答えを出すというより、生命の起源、生命の要素、進化、生命史など様々角度から眺めて、新たな見方を教えてくれる本。
# 自分的に心に残ったポイント
- 生命特徴: 代謝、増殖、細胞膜、進化
- 代謝こそが、生命の本質
- バクテリアなどは、ある意味不老不死
- 宇宙には別の形の生命があるかも
- グレイグ、ヴェンターさんの人工細胞(wet)
- 地球の大酸化により、多細胞化への道が開かれた(コラーゲンの機能化)
- 思考は、比較、類推、関連付けからなる
- 生物の多様性は、生き残る戦略の違いから生まれた
- 生命のデザインには「遊び」がある
# 感想
生命のデザインにある遊び、と違いに干渉しあう個体がこの生命の多様性を産んだと思うと、大変興味深い。
ここら辺うまくシミュレーションできないかなと思う。
あとは、生命の4特徴だか、宇宙のことを考えて、コレらの条件を外した生命像を考えるのはワクワクする。
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本書は生物学の概説書というわけではないと思うが、ブルーバックスの『アメリカ版大学生物学の教科書』が思いっきり積読状態になっている自分としては、生物学を学んでいくための一つのアウトラインになってくれそうで読んでよかった。面白く、読みやすく、学びになった。
著者独自の表現なのか、生物学界でよく使われている表現なのかわからないけど(おそらく前者だろう)、「体内に海を抱える」(p.123- )という表現が詩的で良いなと思った。つまり、今まで海にいた生物が進化の過程で陸に上がるにあたり、皮膚を丈夫にして体内に水分を保持しやすくしたり、繁殖の際に胎児が浮かぶ羊水というシステムを準備したり、といったことを「体内に海を抱える」と表現している。わたしの中に海がある・・・と思うと、思考がオルドビス紀後(4億4370万年前)の海に拡がる気分になる。