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[墨田区図書館]
うちの小学校では3年生時にカイコを育てて、その繭でストラップを作るということをしている。入学後に1年ではプールから採取するヤゴを育てた後にそのことを知り、息子が3年になる年にも変わらずあるといいなと思っていたら、今年もやることになり、はりきって借りてきたうちの一冊。
同時に借りてきた、「うまれたよ!」シリーズの方がやはり写真はきれいだし、実大写真も載っているのがよかったが、世話をする観点からはこちらのほうに分があり、一票。特にカイコを繭化させず、平らに糸を吐かせてうちわを作ったり、その結果まゆのない、裸蛹(ラヨウ、はだかサナギ)でも大丈夫だということを知り、早速実行。カイコの遺伝子操作に関する話も載っていたし、養蚕の現場ではまゆの中のサナギをどう処分しているのかも垣間見ることができて役立った。
ただ、知りたいポイントが多少散載していて記憶を頼りに見返す際に手間取ったり、カイコの糸に多少色の差があるとの説明はあったが、それが性別や種類によることについては殆ど書いてなかったり、まゆを平らに吐き出させたサナギが大丈夫なのかどうか(最終的にははっきりと大丈夫とはわからなかったけれど、"裸蛹になる"という表現から、大丈夫なのだろうと解釈した)など、わかっている人、世話が終わってみれば当たり前のことでも、初めてで手探りの際には色々と確証が得られずピントがぼけた感じのもどかしさも各所で感じたのも事実。
近年学校現場でうちの小学校のようにカイコを飼育する例を耳にするので、もう少し、"(養蚕以外の現場で)飼育する"観点でどういうことができるのか、養蚕の現場と何が違うのかを「一冊で」説明している書があるといいなー。