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徹底した現場主義、常識を疑う事。現在の開発現場でも利用できる学びの多い本です。若い技術者に読んで頂きたい本です。
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先進国から開発技術で遅れながら航空機設計に人生を賭けた堀越二郎の
物語。現在のものづくりの参考になるものも。
多くの犠牲者の上に成り立つ現在の
技術
アメリカ軍も恐れる零戦
神風特攻隊に使われた零戦の哀しみ
アメリカの集中作戦と日本の総花主義
要求が多い場合には、ニーズを見極めてから優先順位をつけて応える
最新の技術を借り、他の面を開拓して、その知識を他に貸す。それが遅れた日本のやり方
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映画「風立ちぬ」で話題の、堀越二郎が戦闘機開発にかけた情熱の日々を綴った回顧録。
技術力・生産力で米英をはじめとする先進国に劣っていた日本の航空機開発力を、一足飛びに最先端まで飛躍させたのが、著者である堀越二郎であることがよくわかる内容となっている。
歴史は時として天才を生み、時代を大きく加速させていくことがある。
しかし、本書を読んだ感想だと堀越は天才肌というよりも、努力の人であったような印象を受ける。
もちろん、常人を凌駕する洞察力や分析力が備わっていたことは本書の記述からも読み取れる。
世界に日本の技術力の高さを知らしめた「零戦」のシンプルなフォルムというのは、非常に合理的な理屈によって完成したことがわかる。
エンジンの出力、機体の重量、ボディの強度、そして空気抵抗を極力まで下げたバランスの上に成り立っている合理的結晶ともいえる作品であるということだ。
特に、加速における機体の振動については、堀越の頭を非常に悩ませたようで、急降下など猛スピードに加速(時速700キロ以上)することによって生じるプロペラ・エンジン・尾翼などそれぞれの振動が共振することによって機体をバラバラにしてしまう問題をクリアしなければならなかった。
テスト飛行での墜落事故が起きるたびに残骸を回収して検証するという、作業の繰り返しの日々であった様子が描かれている。
堀越二郎は技術面から日本の国力をきちんと理解していたため、太平洋戦争の行く末を予見していたようだ。
この時代の戦争は制空権を握ることが勝利の必須条件になっていたので、個々の戦闘予測から大局的な戦争の決着までは予知できたようだ。
ただ、当時は報道官制が敷かれていたこともあり、一般の国民は零戦の存在すら知られていなかったようだ。
逆にアメリカの方では「若い女を口説き落とすことはそんなにむずかしくないが、Zeroを落とすことは容易ではない」などとその存在は知られていたという。
戦闘機同士の戦いでは無敵を誇った零戦も、度重なるB25の空襲によってその生産力は低下の一途をたどり、昭和二十年七月には、月産十五機がやっとの状況であったという。
戦争末期に特攻隊の一機がB29に突進し、体当たりするのをまのあたりにし、「特攻隊という非常な手段に訴えなくてもよいのではないか」という思い、そして「なぜ零戦がこんな使われ方をしなければならないのか」という複雑な思いがあったという。
航空関連の用語が多く使用されているが、素人向けに丁寧に解説されているので、専門的知識がなくてもストレス無く読み進められます。
昭和十九年十二月に朝日新聞社から刊行された「神風特攻隊」には、各界の著名人にまじって堀越二郎が特攻隊を悼む文章が掲載してあるらしい。
こちらも合わせて読むことで、堀越二郎が生きた時代を立体的にとらえることができるかもしれないと思った。
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ゼロ戦を設計した堀越二郎の本。
なかなか興味深い本だった。
まず、ゼロ戦の要件定義が海軍から提示されているが、これが明確で迷いがない。
そこで思ったのは、ソフトウェアとこういったハードとの差だ。
ゼロ戦は艦上戦闘機で、その概念の前提があったうえでソフトウェアの言うところの非機能要件のみを定義している。
ソフトウェアで要件定義をしようと思ったら、まず、そのシステムで何をしているかの概念を表現する必要があって、システムでやっている範囲を定義するのにものすごい手間がかかる。
ここにシステムの要件定義のむずかしさがあるとこの本を読んで思った。
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技術者魂。
一つのものを生み出し、数々の困難を乗り越えてゆく
姿は、感動的ですらある。
こんな技術者の魂は今の日本にも生きているのか?
きっと生きているそう信じたい。
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技術者としての考え方はかっこよく参考にしたい。
メイドインジャパンの価値を最初に高めたのが零戦なのかなぁ
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2013.08.01 読了
映画『風立ちぬ』を見る前に読んでおきたいと思い手に取った。
零戦を作った堀越二郎のその情熱、発想。素晴らしい。そしてそれをきちんと文章の中に入れ込める力。素晴らしい。
すでに映画は見たが、見る前に読んでおいたことで、よりその世界に没入できたような気がする。
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映画「風立ちぬ」のモチーフの一つ、堀越二郎の零戦開発記。非力な国産エンジンながら、軽量化と創意工夫で世界を席巻した技術革新、日本が世界に誇る技術者達の普段の努力の記録。終章、敗戦が近づくにつれて1機2機と敗れ去る歴史的な悲運も含め、零戦とはただの1戦闘機ではなかったことがわかります。
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風立ちぬを観たので読んでみた。
堀越二郎氏の美しく分かりやすい文章に感動しつつも、
ふと、私の頭の中に映画の一場面が浮かんできた。
顧客である軍や企業の重役の要求を「善処します」
などと言ってほとんど聞き流す主人公の堀越二郎。
一方、この本を読むと堀越二郎氏が彼らの無茶な要求に対し、
真摯な態度で望み、努力して不可能を可能にしてきた事が分かる。
私も技術者の端くれなので、映画での描き方には違和感を覚えたが、
「これはファンタジーだから」で済ませてそれほど深く考えなかった。
しかし、ここまで違うというのは一体どういうことなのだろうか。
そんな事を思っていると、氏が時空を越えて私の疑念に答えてくれた。
「技術者の仕事というものは、芸術家の自由奔放な空想とはちがって、
いつもきびしい現実的な要求や要請がつきまとう。」
風立ちぬで堀越二郎の声を当てた庵野監督はエヴァのパンフレットで、
「文章を書きたくないから書かないが出来る人」とスタッフに評されていた。
そんな彼を宮崎監督は「あれは誠実な男だ」と言って声優に推した。
きっと芸術家にとって誠実な態度というものはそういうものに違いない。
一方、技術者の誠実な態度とは、司馬遼太郎の花神の村田蔵六のように
蘭学を教えろと言われたら教鞭を取り、黒船を造れと言われれば造り、
戦争をしろと言われれば戦地に向かう。こうでは無いだろうか。
どうやら風立ちぬの主人公は芸術家の堀越二郎だったらしい。
そして芸術家との違いが分かり、技術者としての生き方を再確認出来た。
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風立ちぬ」のモデルとなった堀越二郎の著書。熱い人なんだね。アニメに入り込めなかったのは、やっぱ声優さんのせいかも(^^;)
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堀越二郎の名をジブリアニメ『風立ちぬ』で知ったひとも多いかと思いますが、『風立ちぬ』のまえに読むより、あとに読むことをおすすめします(笑)
零戦や戦艦(のフォルムが特に)が好きなので、この類の書籍はいくらか持っていますが、堀越二郎の著であることもあって、読みごたえアリ。どこか誇らしげな色合いが、文章のあちこちにあります。
百田尚樹氏『永遠の0』とあわせて読むと、いっそう考えさせられるのではないかと思います。堀越二郎は零戦をつくった側、けれど『永遠の0』では、「なぜ零戦などというものをつくってしまったのか」「零戦などというものをつくってしまったから、我々はどんな無茶な飛行でも実行しなければならなくなった」という台詞が。
零戦をつくった側、乗って戦った側と、それぞれの視点から考えることが出来ると思います。
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・宮崎駿監督の傑作「風立ちぬ」を観て、零戦の設計者である堀越二郎という人物に興味がわき、あの映画がどこまで堀越の半生を忠実に描いたものなのかが気にかかり、本書を手にとった次第。
・「つきつめれば、この馬力の劣勢を、どこまで機体設計でカバーできるかが日本の飛行機設計者にとっての課題なのだ」(p.36)とあるように、欧米のものと比べて非力な国産エンジンの欠点を、機体の軽量化などの創意工夫によって克服していくさまが克明に描かれている。この血の滲むような努力によって、極めて限られた条件下にありながら世界最高の名機が作られたのだった。
・しかし、その零戦の存在は、軍機密を公にできないという配慮から、多くの戦果を上げたにもかかわらず、戦争末期まで国民に知らされることはなかった。「ベールをぬいだ新鋭戦闘機」として零戦の名が初めて公表されたのが、神風特攻隊を賛美する新聞記事だったというのは皮肉というほかない。「なぜ日本は勝つ望みのない戦争に飛びこみ、なぜ零戦がこんな使い方をされなければならないのか」(p.222)という堀越の悲痛な思いは想像するに余りある。
・その悲痛な思いからは、政治指導者の質や物資の多寡など、与えられた条件が仮にアメリカと同等であったならば、決して技術力でアメリカに負けることはなかったという、技術者としての矜恃も垣間見えた。
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映画「風立ちぬ」の鑑賞に合わせて購読。零戦が誕生する過程、そして戦場での活躍ぶりを知ることができる。
著者で零戦主任設計者である堀越さんの個人的な感情がところどころに書かれており、熱い技術者魂を感じた。試験飛行時に「美しい!」と心の中で叫んでいたエピソードからは純粋に航空機が好きだという気持ちが伝わってきた。
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人々の記憶に残るものを設計できた堀越次郎がどのような思いを持って取り組んでいたかが書かれた本。
新しいものを生み出す仕事をしている人、(仕事でなくても)新しいものを生み出したい人に読んで欲しい本。
飛行機の設計など難しそうな内容も分かりやすく、取っ付きやすく書かれていると思う。
(漢字が多いがあせらず読んでいけば理解できる内容になっている)
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2013年8月17日(土)の読み助を参照のこと。 http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2013/08/post-4625.html