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紙の本
零戦 その誕生と栄光の記録 (角川文庫)
著者 堀越 二郎 (著)
世界の航空史に残る名機・零戦の主任設計者が、当時の記録を元にアイデアから完成までの過程を克明に綴った貴重な技術開発成功の記録。日本の卓越した技術の伝統と技術者魂を見直す。...
零戦 その誕生と栄光の記録 (角川文庫)
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商品説明
世界の航空史に残る名機・零戦の主任設計者が、当時の記録を元にアイデアから完成までの過程を克明に綴った貴重な技術開発成功の記録。日本の卓越した技術の伝統と技術者魂を見直す。【「TRC MARC」の商品解説】
世界の航空史に残る名機・零戦の主任設計者が、当時の記録を元にアイデアから完成までの過程を克明に綴った技術開発成功の記録。それは先見力と創意、そして不断の努力の結晶だった。今に続く貴重な技術史。【商品解説】
著者紹介
堀越 二郎
- 略歴
- 1903年、群馬県生まれ。東大卒業後、三菱重工業に入社。零式艦上戦闘機を含め、雷電、烈風と、後世に語り継がれる名機の設計を手がけた。
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書店員レビュー
著者の堀越二郎は…
文教堂 カレッタ汐留店さん
著者の堀越二郎は零戦の設計者である。
東京帝国大學航空学科を卒業、現在の三菱重工に入社した。明治36年の生まれで、奇しくもアメリカでライト兄弟の飛行機が初めて空を飛んだ年である。
今年の夏、主人公を堀越二郎にダブルイメージした宮崎駿監督のアニメ「風立ちぬ」が上映され、また百田尚樹の「永遠のゼロ」も12月の映画化に伴い再度ロングのベストセラーを続けている。堀辰雄がポール・ヴァレリーの詩句「風たちぬ、いざ生きめやも」をその題名とした物語は婚約者の死に捧げた美しいレクイエムで、散文詩とも言える小説である。飛行機に対するモチーフとしては対照的な作品が書店の平台で妙なコラボを演出し、ゼロ戦が注目されている。零戦関係の著書は膨大な数に上るが、この本はいわば設計者による零戦の基本書である。語り口はわかり易い。
著者は言う、「日本人が、もし一部の人の言うような模倣と小細工のみに長けた民族であったなら、あの零戦は生まれえなかったとおもう」と。
当時の航空機技術の世界水準を大きく上回った零戦は、日本の厳しく差し迫った情勢から来る戦略的・戦術的要請を〈常識を破る〉発想により設計された。それまで欧米に頼っていた航空機技術から独立し自力で開発・生産するには、一国の基礎学問から技術・資源・関連産業・人的資源までがトータルにマネジメントされなければならない。
この本を読むとすでに昭和10年代の日本海軍には、航空機を実戦配備するまでの工程が極めて組織だって出来ていたことが分かるが、しかしアメリカが恐れたこの優秀な戦闘機ときわめて錬度の高かったパイロットに頼り続け、後続の新航空機の開発・生産が間に合わなかったのが国力の限界であったことが良く分かる。改良はされ続けたものの後続するべき新航空機開発が間に合わないが故に、物量的に技術的にそして戦略的に敗北してゆく戦闘の中で、ついに「神風特別攻撃隊」が編成される。
「戦闘機」零戦の設計思想からみても、これは悲劇以外の何ものでもない。著者もまたあとがきで「飛行機とともに歩んだ私の生涯において、最大の傷心事は神風特攻隊のことであった。」と述べている。
零戦生みの親であった著者の胸中如何ばかりであったことであろうか。
この本は最初1970年、著者67歳の時に光文社から出版されたものの新装版である。
(評者:文教堂書店カレッタ汐留店 ビジネス書担当 森静男)
紙の本
零戦の誕生とそれに伴う苦悩
2013/08/31 23:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みずの - この投稿者のレビュー一覧を見る
一生に一度は読んでおくべき名著だと思います。
零戦に対しての見方も変わりました、零戦が平成になっても これほどまでに愛される理由が分かります
紙の本
技術
2019/10/21 06:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争の道具でなければ、その技術開発は沢山の人に受け入れられたろう。技術者としての苦悩が伝わってくるようだ。
紙の本
世界に名を馳せた名戦闘「零戦」の開発経緯を、担当者である堀越二郎自身が記録した開発記録史
2017/04/25 10:49
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界に名を馳せた名戦闘「零戦」の開発経緯を、担当者である堀越二郎自身が記録した開発記録史ともいうべき本。余り注目していなかった本だったが、2013年に公開されたアニメ映画2013:【144】 『風立ちぬ』(c2013:日本/126分/アニメ、原作・脚本・監督:宮崎駿)との関係で気になって手にしてみた。映画『風立ちぬ』は、あくまでも監督:宮崎駿が実在した堀越二郎と同時代に生きた文学者堀辰雄の小説『風立ちぬ』とをごちゃまぜにして一人の主人公「二郎」に仕立て上げたものである。後に神話となるゼロ戦誕生を縦糸に、二郎と美しい薄幸の美少女:菜穂子との出会いを横糸に、世界的に著名な飛行機製作者:カプローニとの対話が時空を超えた彩りを添えた完全なフィクション作品である。結局、ゼロ戦の開発経緯などには詳しい私にはやはり面白いという程度だったが、映画との関係ではやはり、何故、宮崎駿監督がこういう設定をしたのかという興味であり、それに対しての答えは得られなかったのが残念。