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戦前の日本とソ連との戦争、アフリカの傭兵志望の少年、イギリス王室のダイア、アメリカの冤罪事件と舞台とテーマがバラエティでありバラバラな事件の中に役割を果たすゴルゴの存在感は凄い。
【ノモンハンの隠蔽】
ノモンハン事件の戦死者の遺品を捜す溝口の息子と来栖。戦前と戦後の世代の対比が描かれている。作中にもあるが凄い体験をしている。その一方でノモンハン事件の真相を闇に葬ろうとする政商といういつの時代にもある保身という悪も描かれている。
今回ゴルゴの台詞は無いが一人で多数と闘っており、存在感を示す。
【 鶏は血を流す】
(泣く母に対して)傭兵志望の少年「約束するよ、今度の鉱山の仕事、あれに選抜されたら。その一回で傭兵はやめる!……」
「その金をもらったら、町に出て仕事を探してみるよ……どんな仕事でもいいんだ。きっとそうするから!」
(ゴルゴに対して)傭兵志望の少年「僕、これでいいんですよね?」
ゴルゴ
「……………」「さあな……」
「……男なんてのは、自分が一番良いと思うことをやるしかないんだ…たとえそれが、他人から見てどう映っていようと……な」
「そして一度決めたら状況がどうなろうと信じるしかない……」
【プリンセスの涙】
ゴルゴはダイアン事件(ダイアナ王妃の自動車事故事件)に関わりが深い。今回もその派生といえる。
手を見ただけで依頼人の仕事を察する観察力、カメラを使っての超絶狙撃とさすがである。
【冤罪許すまじ】
閉鎖された地方で起きた殺人事件の冤罪を調べる青年弁護士。
何が偏見であるのか考えさせられる話である。
依頼のためにある男を探すゴルゴだがサポートが手厚いというか完璧。依頼のためとはいえ、ここまで考えて動けるのは仕事人としても最高峰といえる。
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譲ってもらった分を9ヵ月かかってようやく読み終えたので感想
最初の方の感想で
作中のゴルゴ13の存在はミステリの名探偵と同じく
娯楽作品としてお話を解決することで結びを作る役割としたが
改めて読み返すと
ゴルゴ13の必要性に無理がある話が多かった
ミステリの殺人事件は犯人がどんな動機をもっていようと問題ないのだが
この作品の場合は依頼者が娯楽作品として適切な理由を提示できなければ
話がまとまらない縛りがとても厳しい
流れの用心棒でなく同一人物であるゆえの無理やり感が
この作品を変に別格化させているところだろうし
出来不出来は激しくとも
現代を舞台に強引にまとめあげる剛腕は称賛に価する
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わしらはよく言い合ったものだ。軍隊は、別名、「運隊」だと・・
戦場は、人の生き死には、まさに「運」次第。
と、いう事さ・・(p.48)
男なんてのは、自分が一番良いと思う事をやるしかないんだ・・
たとえそれが、他人から見て、どう映っていようと・・な。
そして、一度決めたら、状況がどうなろうと信じるしかない・・(p.155)
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ゴルゴを読むときがくるなんて、すすめてもらわなかったら手に取らなかった。世界を股にかけるゴルゴ、すごい、おもしろい!極限…
こどもが読むなら地理や歴史も響きそう。