中国の理解が深まる
2013/04/14 08:24
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投稿者:KAZU - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国の本質がよく理解できる本であった。中国の歴史、宗教、政治制度、宗教などあらゆる側面から論じられている。共産党の本質を理解するのにも役に立つ。
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著者は大学卒業後に三菱商事に入社し中国チームを経験した興梠 一郎さん。この方、バークレーの修士過程を終了後、外大の修士過程を終了していたりして、意外と学者肌なのかもしれない。外務省の専門調査員・分析員されている。
その興梠さんが明かす中国分析の秘訣は、かつては『人民日報』や『新華社』といった公式情報を読み解くことだったが、これからの中国を読み解く鍵は、「目覚めた民衆の民意」であるという。これからの中国にとって乗り越えなければいけないハードルは、民主化ができるかどうかである。だから、微博(ウェイボー=中国版ツィッター)などをチェックし、中国共産党の主張だけでなく、民衆が何を考えているかを分析するという。
民主化といえば「08憲章」も話題になった。エッセンスを取り出すと、①一党独裁の特権廃止、②軍の国家化、③土地の私有化、④全国民に社会保障を、ということになる。いずれもいまの中国に欠けているものばかりであるが、「08憲章」では膨大な実名の署名が入ったので当局はパニックになった。劉暁波を逮捕・投獄しただけでなく、署名した人々も警察に呼び出されて尋問を受けるなど、中国社会に大きな波紋を広げた。習近平体制派、これらの問題を避けては通れない。
習近平体制になるにあたり、江沢民と胡錦濤との争いがあったという解説も分かりやすい。胡錦濤は江沢民に負けたのではなく、一歩退いて二歩進んだと見る。地盤を固めて引退したという。おまけに江沢民とは異なり、軍事員会主席のポストさえも習近平にあっさりと明け渡した。潔いという名声を得たということになる。胡錦濤は名を捨てて実を取ったと著者は分析する。
この興梠さんの分析は分かりやすくて的確に思えた。中国のことを知りたいときは、この人の本を読むのがいいかもしれない。
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なるほど,中国の「しくみ」が非常によく分かる。反日デモ等中国で起こった出来事の背景(内部闘争とか)を読み解いている。最後の棚上げ論には反対。
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2012年の反日デモで、もっとも不可解だったのは毛沢東の肖像画が数多く出現したこと。
日本にとって中国が最大の貿易相手国であると同様に、日本にとっての二番目の貿易相手国。さらに日本は中国にもっとも多く投資してきた国。日系企業は中国で少なくとも1000万人を雇用している。さらにその裾野を含めるともっと多い。
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データも豊富なだけでなく、毎日中国の新聞や雑誌を読んでいないと拾えないのではないかと思うエピソードや民衆の声がたくさん載っていた。反日デモや簿失脚など記憶に新しい出来事はもちろん知り尽くした気分でいた天安門事件や08憲章なども市民運動の切り口でまとめている。全人代と中国人民解放軍は共産党とイコールではないことが史実(1989年全人代万里の強制入院、人民解放軍徐勤先の党命令拒否)を通して解説されていたのがとてもよかった。
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テレビに出てて話が面白い人だなぁというきっかけで読んでみました。頭が悪いから半分くらいわかれば良いかなと読み始めました。一つのテーマについて文章の量を細かく分けてあって私でも読み進めやすかった。
難しい話もあったけど中国の仕組みについてたくさん知る事が出来ました。でも全体の感想としてはこの国やっぱおそろしーなぁ…(ノД`)につきました。怖い怖い。
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現代中国の政治事情を解説。ネット社会になって、情報の統制が難しくなり、中国がまた内乱の時代になる可能性が垣間見られる。