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一気に読むのはあまりにももったいないので、毎日ちょっとずつちょっとずつ、ゆっくり読んでいった。
好きな詩がいっぱいありすぎる。とにかく詩から広がる世界が豊かで、胸も頭もからだも全部いっぱいになってしまう。こんな風に日本語を使えるなんてすごすぎる。いったいどうやったら「万有引力とはひき合う孤独の力である」なんて出てくるんだろうな。代名詞みたいな詩だけど、やっぱり一番好きかも。でもあれも、これもとなってどうしようもない。好き。
世界に、人にそそぐ眼差しが温かいというよりは、つめたく澄んでいる。みじかい言葉に、まるごとの世界への想起を引き出す強い力がある。
「生きようとするものを岸の方へいざないながら
ひとの中に潮が満ちる ひとの中に海がある
月の呼び 月のめぐるまま ひとの中に終らない暦がある」
読んでいるといつの間にか大きな宇宙に独りで浮かんでいるような気持ちになる。身がちぎれそうな孤独と、世界の美しさがしみてくる。
また折々に読んでいきたいと思う。
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【1回目】一般的に、「詩集」とはどのようにつき合えばいいのだろうか。ひとまず、気に入った部分に傍線を引いたり、ブログやノートに転記したりしていた。できれば、それらは身について、日常の糧としたいところではあるが、ちょっとむずかしそうである。折に触れて開きたい一冊ではある。
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あとがきで著者の歴史をなぞると、
詩ができた背景や想いがちょっぴりわかる。
これらを知っていた方が詩を楽しめると思うので、
先にあとがきを読むのがオススメかも。
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谷川俊太郎の書くものはいつも「好きだけど嫌い」とスッキリしない感情とともに接してきた。それはこの詩集を読んでも変わらない。平易な言葉づかいで果敢にエロティックや下品なモチーフを扱うその手付きがどこか「あざとい」とも感じ、だけど同時にそうしたモチーフまで詩にしてしまう懐の深さを示しつつもむやみに「前衛」しているわけでもない「つかみどころのなさ」が「わからない」「不気味だ」と思えたのだった。でも、そんなヌエのような佇まいと強靭な意志によって生み出されてきた詩をこうして読むとさすがに「強度」を感じ感服してしまう
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「わかんない」
わかんなくても/みかんがあるさ/ひとつおたべよ/めがさめる
わかんなくても/やかんがあるさ/ばんちゃいっぱい/ひとやすみ
わかんなくても/じかんがあるさ/いそがばまわれ/またあした
17歳の頃から書き続けた2千数百以上もある詩のなかから、80歳を過ぎた著者が今選んだ173篇。
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リズムよい言葉遊び
生と死の境界を漂う
なんかエロティック
色んな世界に誘われ
想像が委ねられる
言葉の魔術にかかる
ザ!俊太郎マジック⁉︎
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